ギャラリーの受付におかれたアンケート用紙。要望に添った案内をするためには必要だが、記入を断っても見学はできるという。
床やガラスの模型、耐震・耐久性など、パークハウスの品質基準について説明するチェックアイズのパネル。
インテリアデザイナーによるカラーコーディネートのプラン。いずれかを選ぶだけで、調和のとれた室内が実現できる。
カラープランのシミュレーション映像を見ながら、説明する米井。ギャラリーのパソコンではローン返済の金額も即座に計算できる。
室内のすべての引き出しや棚には、使い勝手がイメージできるような収納がなされている。
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「お嫌でしたら、アンケートのご記入はお断りいただいてもかまいません」
モデルルームは見たい、でもアンケートにいろいろ書かなければならないので入りづらい。そんなためらいは捨てて、パークハウスのギャラリーは気軽に見学していただきたいと米井貴宏は言う。三菱地所住宅販売の営業、マンションギャラリーで物件販売を担当するキーマンである。
「住所や電話番号を書くと、後で電話や家にまで押しかけられてしつこくされるのではないかという不安をもたれる方もいらっしゃいます。でも、わが社では必要以上に電話をかけることはありませんし、お客様に不快な思いをさせるような販売は絶対にいたしません。販売はお客様との交渉ではなく、お客様が抱えていらっしゃる疑問や問題を解決するお手伝いなのです」
お客様に納得して買っていただくことが、なにより大切なのだと米井は言う。
ここは、三鷹市にあるパークハウスのギャラリー。米井が販売を担当する物件である。
物件周囲の大きな写真が飾られ、建物の模型が置かれたロビーを通り抜け、二階へと案内される。物件の構造や仕様を説明したチェックアイズのパネルが置かれている。「耐震構造疑惑の事件以来、『ここは大丈夫か』とご質問をいただくことも多くなりました。 しかし、パークハウスは住宅性能表示制度の制定以前から、民間の検査機関よりも、さらに厳しい独自の基準で検査していますし、チェックアイズがあるので、我々も自信をもって説明ができます」
門扉がつけられ実物と同じ作りになった玄関周りから室内へ。
「モデルルームでは、お客様がイメージしやすいように、玄関も室内もバルコニーも、すべて実物と同じ建材と仕様で作っています」
室内に入ると、子ども部屋を想定した部屋のクローゼットには子ども服が、キッチンの引き出しの中には、食器や缶詰などが収納されている。これもすべて生活シーンがイメージできるようにという工夫であり、用途提案も兼ねているのだという。
実物とそこでの暮らしをいかにイメージしやすくするか。それがモデルルームの役割である。
「すべてのプランをお見せできるわけではありませんから、お客様のライフスタイルにあったプランが選べるように、メリット・デメリットをきちんとご説明します。たとえばここは東南の角部屋ですから、窓が二方向にあって明るい。でも壁が少ないので家具が置きにくいというデメリットもあります」
ギャラリーに設置されたパソコンでは、2タイプの室内を、壁や床の色、キッチンのタイプなどを変えながらシミュレーションできる。
間取りプランやカラーオプションの選び方に迷ったら、どのようなことでも質問していただきたいと米井は言う。
「これまで様々な物件を販売してきていますから、その経験を生かしてご提案いたします。」
最近はマンション購入に関する雑誌や本で熱心に勉強している人も多く、建物の安全性、入居後のメンテナンスや管理体制、住宅ローンの組み方など、さまざまな質問を受けるという。
「いずれもお客様にとってはたいへん重要な問題です。パークハウスは、建築から管理、販売まで同じグループ内で一貫して行っていますから、どのようなご質問にも責任をもってお答えできるのが、私達の誇りです」
パークハウスを伝えるのに、言葉を飾る必要はない。品質も管理も、事実をきちんと伝えればいい。だから、販売の現場ではお客様の立場に立った提案に専念できるのだという。
だが、ときには米井が困ってしまうお客様がいるという。それは……
有償のオプションを示す赤いシール。パークハウスのモデルルームでは、オプションにはすべてシールが貼ってある。
クローズキッチンとオープンキッチンのプラン写真。「時期が遅くなると、選べなくなるオプションもあるので、できるだけ早くお越しいただきたいですね」
眺望シミュレーションを使って、部屋からの眺めをイメージできる。
なるべくたくさんの情報をお客様に。ロビーのラックには手作りの印刷物が何種類も並べられている。
「現地や周囲はぜひ実際に歩いてご覧ください。道がお分かりにならない場合はご案内します」
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「壁や床の厚さや素材など、細かくご質問いただくのは良いのですが、ディテールや数値にばかり目が行ってしまって、ご自分がどういった暮らしをされたいのか分からなくなっている方ですね」
どんなライフスタイルを望むのか、マンションを決めるときは、それをはっきりさせることが一番大事だという。
「お客様ご自身が何を重視されるのかがもっとも重要です。次にそれを適える条件が必要になりますね。アンケートにご記入いただくのも、ご資金や生活に踏み込んでお話を伺うのも、納得のいく選択をしていただくためです。お客様には後々後悔していただきたくありませんから」
マンション選びは理想と現実のせめぎあいである。誰にとっても100%パーフェクトな物件はありえず、どの物件にも必ず一長一短がある。たとえば駅至近なら静かな環境を望むのは難しい。
何かを選び、何かを捨てなければならない場面にいるお客様にとって、判断のための情報をいかに的確に伝えられるか。それが販売担当の役割であるという。
「どうしても南向きがいいというお客様で、この物件では価格や広さなどの条件が折り合うものがない場合は、沿線を変えたり、他のエリアで条件に見合う物件をご案内します」という米井。
お客様の要望に応えられるよう、自社の他物件の情報チェックも怠らないという。
ギャラリー入り口には、パンフレットに交じって、数々の印刷物が数々置かれていた。バスの時刻表、周囲のスーパーや公共施設の案内図、住宅ローンの解説……。すべて米井の手になるものである。
「販売は、お客様のここでの暮らしをご提案することです。モデルルームは初めて、このエリアにいらっしゃるのも初めてというお客様にも参考にしていただけるようにと考えて作りました」
モデルルームにはできれば何度も足を運んでほしいと米井は言う。
「ご自分たちだけでなく、ご両親や親戚の方、お友達をお連れになってもいいですね。なんとなく、で買ってしまわないためにも、他の方に客観的に見ていただくことをお勧めします。モデルルームだけでなく、物件現地も周囲も、ぜひ実際に歩いて見てください」
ギャラリーがその役割を終えるとき、米井のここでの仕事も終わりを迎える。
「マンション購入はお客様にとっても私達にとってもゴールではありません。そこから始まる新しい暮らしこそが大切。私達はご購入いただいたパークハウスという商品を通して、ずっとお客様とお付き合いを続けているのです」
優れた品質への自信、その一翼を担っているという誇り。米井の言葉にはそんな思いが滲んでいた。
※社名・所属部署・肩書・名称などは取材当時(掲載年月)のものです