プロフェッショナルの目線 Vol.8 LED照明で暮らしをより楽しく、快適に。

プロフェッショナルの目線 Vol.8 LED照明で暮らしをより楽しく、快適に。

年々性能が良くなり、デザインのバリエーションも増えているLED照明。長寿命・省エネだけではない、LEDの魅力を照明プランナーの福多佳子さんにうかがいます。

話=福多佳子(中島龍興照明デザイン研究所)


text by Seishi Isozaki

目線1

失敗しないLED電球の選び方。

発光ダイオードとも呼ばれるLEDは直流電流を通すことで光る半導体で、ほかの光源よりも圧倒的に寿命が長く、消費電力が少ないのが特徴です。電球型と器具一体型に大別されるLEDの寿命は、1日10時間の使用を仮定して約4万時間。一度設置したら約10年は交換しないで済む計算です。60Wの白熱電球に相当する明るさを得るために必要な電力はわずか5W。100W相当の明るさでも、LEDなら7〜8W程度の電力で済むことから、次世代を担う光源として注目を集めています。

住宅向けのLED電球の低価格化が進んだこと、2015年度をもって主要メーカーが電球形蛍光ランプの製造を取りやめたことで、現在、すべての照明がLED化する流れにあります。実際、この数年でLEDの性能は各段に向上し、バリエーションも豊富になったので、一般的な白熱電球・電球形蛍光ランプ(蛍光ランプ)であれば、問題なくLED電球に交換できるでしょう。
ただ、現時点ではごく小さなあかり、たとえばミニクリプトン電球をLEDで代替するのは難しい状況です。交流電流で点灯する従来型の電球と違い、直流電流で点灯するLED電球には変換機を組み込む必要があるため、超小型化が難しいのです。
また、シャンデリアのように装飾性の高い照明の場合、たとえソケットのサイズが合ったとしても、 LED電球で以前と同様の明るさや雰囲気までは再現できないことが多いと思います。現在の電球の光色や明るさが気に入っているなら、メーカー在庫があるうちにストックしておくことをおすすめします。

白熱電球・蛍光ランプをLED電球に交換する際は、基本的には「60W相当」「100W相当」といった表示を目安に、ご自身の感覚で選べばいいでしょう。ただ、光の感じ方は人それぞれなので、できればショールームや量販店で実際の光色や明るさを見て選んでください。注意したいのは配光(光の広がり方)で、たとえばダウンライトとスタンド型照明では、それぞれに適した配光の電球を選ばないと、最大限の効果を得られません。

LEDは各社が競合して研究開発を進めている段階にあるため、カタログの更新が非常に早く、現行製品の改良も急ピッチで進んでいます。計画から実施まで時間がある場合はまめに見直すと、よりよい選択ができると思います。

失敗しないLED電球の選び方。
失敗しないLED電球の選び方。

消費電力の少ないLED照明は階段や廊下の常夜灯やフットライトにも向く。夜は照度を落とした照明にしたほうが眠りにつきやすい。

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目線2

空間演出の幅を広げるLED。

長寿命・省エネルギー以外で注目すべきLEDの特性は、発熱量の少なさです。点灯中に触っても熱くなく、温かいと感じる程度。これまでは家具に照明を取り付ける場合など、造作に近いと焦げる心配があったのですが、 LEDなら安心して使えます。また、 LEDは紫外線の放出量もごくわずかなので、衣類やアート作品などを照らした場合も、退色の心配はまずありません。

前章でLED電球の超小型化は難しいと述べましたが、器具一体型LED照明に関しては確実に小型化・薄型化が進んでおり、デザイン性も機能性も向上しています。たとえば細長いLEDライン照明や、薄くて曲げることもできるLEDテープライトを本棚やカーテンレールの上に設置して間接照明にすると、それだけで部屋の雰囲気が変わります。コンセントから電源を取れるものなら工事も必要ないので、ご自身でも簡単に家具などに取り付けることができるでしょう。

最近では制御性も飛躍的に向上し、Wi-Fiを利用して、スマートフォンでもLED照明のリモートコントロールができるようになってきました。 LED照明とスピーカーを一体化し、音と光を連動させて楽しめる製品も出ています。今までは家電と照明は別物でしたが、今後はLEDの家電化が進み、その境界線はあいまいになっていくと思います。
また、ひとつのLED電球でも光色を変えることができ、PCやスマートフォンと連動させれば「この写真の、この海の色」「あの時の夕焼けの色」を再現できる、ひと昔前には考えられなかった機能を持つLED照明も流通しています。省エネだけを目的とせず、もっと自由にLED照明を楽しめる時代になったのです。

カーテンレールにLEDテープライトを取り付けて間接照明に。

カーテンレールにLEDテープライトを取り付けて間接照明に。

ピンク系の花を淡いピンクのLED照明でライトアップ。カラーライティングもLEDなら手軽に楽しむことができる。

ピンク系の花を淡いピンクのLED照明でライトアップ。カラーライティングもLEDなら手軽に楽しむことができる。

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目線3

生体リズムに即したあかりで快適に。

調色性・調光性に長けるのもLED照明の魅力です。器具一体型のLED照明の場合、異なる色の素子をいくつも組み込むことができ、その時々の状況や行動に応じて光の色や明るさを段階的に変えることができるのです。たとえばリビングでは、日中は自然光に近い白色の光を高照度で、夜間は暖かみのある電球色の光を低照度で照らせば、人間本来の生体リズムにのっとった生活を送ることができるでしょう。
また、ダイニングキッチンでは、味覚が冴える高照度の白色光の下で料理をし、食卓についたら暖かみのある光に変えると、リラックスした気分で食事や会話を楽しめます。廊下やトイレにも調光機能のあるLED照明を設置し、夜は照度を落として点灯するといいでしょう。夜中にトイレに起きたときに煌々とあかりがともっていると、体が覚醒してしまい、眠れなくなることがあるからです。そもそも人間が人工照明を生活に取り入れるようになってからまだ130年ほどで、それ以前は日の出とともに起きて日没とともに体を休めるという生活をしてきたわけですから、そのサイクルに則した照明を暮らしに取り入れるのがやはり望ましいのです。

病院などでは、日照不足からくる体調不良を改善したり、生体リズムを整えたりするのに、人工照明を用いたライトセラピーが行われており、その有効性が報告されています。今後はご家庭でも健康維持・改善の観点に立ってLED照明を利用し、快適な毎日を送っていただきたいと思います。

電球色

電球色

温白色

温白色

昼白色

昼白色

ひとつの器具で光色と照度を調節できる、調光機能付きのLEDダウンライトをリビングに設置した例。青みがかった昼白色から昼間の自然光に近い温白色、気持ちの休まる電球色まで、段階的に調光できる。
画像:パナソニック株式会社

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