ザ・パークハウスストーリー
ザ・パークハウス誕生までの物語をご紹介。テーマは、「一生ものに、住む。」そこに込めた住まいづくりの想いをお届けします。
ザ・パークハウス ストーリーザ・パークハウス 学芸大学四季の杜
2016年07月27日
世田谷区野沢の緑が豊かな計画地。この地に誕生した上質な低層集合住宅が「ザ・パークハウス 学芸大学四季の杜」です。
イチョウやシイノキをはじめとする多彩な既存樹が季節の移ろいを映し出す沿道など、開発前の風景を大切にしながら、自然と共鳴するような景観づくりに努めました。
そのネーミングにふさわしい、緑を積極的に活用した「ザ・パークハウス 学芸大学四季の杜」をご紹介します。
この地に根付く、「杜」の記憶を継承する
「世田谷七沢」と呼ばれるように、世田谷区には沢に由来する7つの場所があります。北沢、代沢、駒沢、深沢、奥沢、廻沢、そしてこの物件が計画された野沢です。沢は生活に欠かせない水源であり、こうした地区には古くから人が暮らしてきました。そして現在も、邸宅が並ぶエリアとなっています。
世田谷区は、こうした住環境を保持するために用途地域※を定め、建築できる建物の大きさや種類を制限しています。特にこの計画地は、「第一種低層住居専用地域」、「第二種低層住居専用地域」、「第一種住居地域」と3つの住居系の用途地域にまたがっており、大きな商業施設は建設ができません。また低層住宅地のため、高い建物がなく開放感があり、良い住環境が維持されている区域です。
- ※
- 用途地域とは、住居、商業、工業など市街地の大枠としての土地利用を定めるもので、12種類あります。用途地域が指定されると、それぞれの目的に応じて、建てられる建物の種類が決められます。
初めて計画地を見た開発スタッフやデザイナーは、その緑の多さに圧倒され、開発に関わったほぼ全員が「この計画は、緑がキーポイントになる」と感じたほどでした。
「ザ・パークハウス 学芸大学四季の杜」は、三方が道路に面した緑に囲まれた角地に立地し、建物を東西南の3方向に配置して中央に中庭がある、コの字型として計画されました。計画を進めるにあたっては、いかに緑を活用するかが議論されました。
コンセプトに据えたのは、緑が豊かだった記憶を継承すること。季節感を味わえることや沿道の空間づくりにこだわり、現状を超えた杜を表現したいと考えました。例えば、建物の北側にあった銀杏並木と連続させるなど街との調和を図り、既存樹の保存や移植を行いながら計画を進めました。
街づくりに貢献する取り組み
開発前の周囲の環境を大切にしながら、街をより住みやすくすることにも取り組みました。例えば、この計画が始まる前、マンション東側の沿道は暗い通りだったので、夜になると周辺に住まわれる方々は少し不安を感じたといいます。
そのため、このプロジェクトでは、まず東側の沿道に四季折々の花を植えました。マンサク、コブシ、ヤマボウシ、サルスベリなどの樹木が、季節の移ろいを知らせます。
また、北側に位置するエントランスにはガラスを多用しました。昼間は心が浮き立つような輝きを放ち、夜はあえて光がもれるようにデザインすることで、“街のランタン”として機能します。
こうして東側の沿道の雰囲気は、明るいものとなりました。
東側の沿道が明るくなったことと並んで周囲の方に喜ばれたのは、西側のバス通りを整備したことです。
世田谷は、鉄道だけでなくバス路線も充実しているので、お住まいの方の中には日常的にバスを利用される方も多くいらっしゃいます。しかしながら、「ザ・パークハウス 学芸大学四季の杜」が隣接するバス通りには歩道がなかったため、車道を歩かなければなりませんでした。
そこでこの物件を開発するにあたっては、敷地の境界から建物を少し後退させ、歩道状空地を設けました。歩道と車道を分けるためです。また、バス会社と協議の末、歩道状空地のバス停の場所には屋根付ベンチを設置して、近隣の方も利用できるバス待合所としました。
こうした取り組みにより、住まわれる方の利便性を向上しただけでなく、快適に生活できる街づくりにも貢献することができました。
豊かな緑を強調する3棟構成
世田谷の豊かな自然を、マンション内部の設計にも取り入れました。この物件はコの字型配棟なので、3つの住棟に囲まれた部分を中庭としています。そのオープンスペースの周囲には草木を植え緑豊かにし、その中に駐車場を配置するプランニングとしました。また、「雅趣の庭」と名付けたガーデンも設置しました。
東側の沿道には花を植えましたが、「雅趣の庭」には、竹やイロハモミジなど、季節を彩る樹木も植えています。
「雅趣の庭」は、敷地内ではバス停へ向かう人の動線となります。そこには単なる通路ではなく、毎朝の気分をリフレッシュしてくれる緑道にしたいという狙いがありました。
緑や森を感じさせる工夫は、他にもあります。車寄せのアプローチには常緑のヤマボウシなどによる緑地帯を設け、訪れる方を優しく導きます。また、ウエストエントランスホールは、窓越しに豊かな緑を見渡せるように配慮しました。
3棟構成のプランニングにあたっては、共用廊下に約1.7mの高さの手摺りを設けて住民同士の視線が交わらないようにしたり、1階住戸の床とオープンスペースに段差を設けるなど、プライバシーの確保にも配慮しました。
こうして、世田谷の豊かな緑を活かしつつ、街のクオリティをさらに引き上げるマンションが完成したのです。
その他の写真
企画担当からのメッセージ
初めてこの計画地を見た時に、素晴らしい可能性を秘めた土地だと直感しました。豊かな緑に囲まれ、周囲には視界を遮る高い建物がありません。まさに「杜」と呼ぶにふさわしい環境がそこにはありました。そこで、この土地の長所を活かした、上質な住まいをつくろうと心に決めたのです。
新しいマンションを手がけるにあたっては、もちろんご購入いただく方のことを第一に思い浮かべます。ここにお住まいになる方が、心地よく暮らしていただくことが一番大切だからです。しかしそれだけではなく、私たちは、常に地域をよりよくしたいという想いを持ってマンション開発に臨んでいます。そうした想いが、歩道と車道との分離や、バス停にベンチと屋根を設置することにつながりました。
土地の持っている可能性を生かすことができ、ここに住まわれる方にとっても、街にとっても、意義のある開発ができたのではないかと思っています。
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