不動産市場を取り巻く環境から見た資産形成のポイント

“マイナス金利”導入に象徴される低金利が継続する昨今、資産形成にも様々な手法が求められる時代と言えるかもしれません。
ここでは、その手段にひとつマンションによる資産形成について取り巻く環境を検証してみたいと思います。

① 少子化時代でも人口が増加する都心立地

① 少子化時代でも人口が増加する都心立地

2015年の「国勢調査」の結果、史上初めて日本の人口は減少しました。少子化を主因とする人口減少傾向はこれまでも指摘されてきましたが、いよいよ現実のものとなってきました。また、同じく2015年国土交通省より発表された「土地白書」によれば、日本の人口はあと30数年で1億人を割り込むと推計されています。単純に計算すれば、そう遠くない将来、現時点から約3000万人も人口が減少するということです。

人口が減少すれば相対的に住宅ニーズも落ちるでしょうが、一般的に考えれば、交通・生活利便性の高いところの方が住宅ニーズは維持されやすいでしょう。従って、マンションという住まいで資産形成を考えるならば、安定的な住宅ニーズが見込めるかどうか、これが重要なポイントとなります。

国勢調査の公表データを見ると、全人口は減少、全国の自治体の80%以上が減少しているにもかかわらず、東京23区など大都市圏では人口が増加傾向になっています。更なる人口減少が進めば、この傾向はより顕著になるでしょう。着実な資産形成のためには、住宅ニーズの見極め、とりわけ立地条件の見極めが肝心です。

② 核家族化や単身世帯による都心コンパクト賃貸の需要

② 核家族化や単身世帯による都心コンパクト賃貸の需要

少子化の影響は家族構成にも大きく関わっています。“核家族化”が指摘されて久しいですが、日本における1世帯あたりの家族数は2.38人、都道府県別で最も少ない東京都では2.02人(※それぞれ2015年国勢調査データ)です。また東京には社会人や学生など単身者の借家住まいも多く、実に単身世帯は全世帯の約半数を占めています。こうした事情があるがゆえに、東京における単身向け・小家族向けの賃貸住宅すなわちコンパクトマンションのニーズは相応に高いと言えるでしょう。例えば東京23区の賃料相場は、平均値として相対的に他エリアより高額で、しかもあまり増減が無く安定しているというデータ(※)があります。つまり一定水準の賃料であれば、継続的に借り手がつく可能性が高いということです。

マンションによる資産形成を行う上で最も避けなければいけないことは、借り手がつかない“空室”です。ですから、賃貸ニーズが相対的に高い都内好立地でのコンパクトマンションによる資産活用という選択肢が有効であると考えられるわけです。

③ 借り手のニーズに応えた高品質な住まいが求められている

③ 借り手のニーズに応えた高品質な住まいが求められている

資産形成としてのマンションは居住者つまり借り手のニーズに応える住まいであることも重要です。とりわけ都市部においては、防犯上あるいは防災上の観点からセキュリティ、耐震・耐火性の高い住宅が求められ、設備仕様や室内の居住性も一定レベルの水準を満たしたものでなければなりません。賃料さえ安ければOKなどということは通用しない時代です。だからこそ、例え賃貸住宅といえども優れた商品企画力が重要なポイントになります。

さらに立地条件や住まいとしての質の高さに加えて管理体制も重要です。管理体制が不十分な状態では、住人の快適な暮らしに支障が出る可能性があり、結果的に賃料が下がったり、なかなか借り手がつかなかったりといったことも起こり得るからです。ですから、単に貸すための住宅を取得するという考え方ではなく、きちんと住宅としての質が保たれることも想定しておくことが肝要です。さらに、継続して賃貸経営を行うためのアフターサービスが受けられるかどうかも考慮する必要があるでしょう。