北欧ヴィンテージ家具に学ぶ 丁寧に時を重ねる暮らし

北欧ヴィンテージ家具に学ぶ 丁寧に時を重ねる暮らし

[暮らしのアイデア]

2017年09月27日

ヴィンテージ家具は、その家具が経てきた時間やストーリーが魅力のひとつ。とくに、無駄のないシンプルなデザインながらも、職人のこだわりと、木のあたたかな温もりを感じられる北欧ヴィンテージ家具は人気を集めており、丁寧な暮らしを大切にする北欧の暮らしそのものも注目されています。

今回は、北欧ヴィンテージ家具を多く取り扱う「HIKE」ショップマネージャーの中島圭さんに、「丁寧に時を重ねる暮らし」と北欧ヴィンテージ家具の魅力をうかがいました。

美しく上質な家具と暮らす楽しみ

「HIKE」で扱っているのは、北欧のデンマークやスウェーデンで1950年代~60年代に作られた家具がほとんど。現地で仕入れたものを、自社アトリエにて補修などを施してご提供しています。

北欧ヴィンテージ家具の魅力は、まず意匠の美しさにあります。1950年~60年代は、北欧を代表するデザイナーが活躍した時代で、職人は切磋琢磨しながら家具を作っていました。現在では機械化されている工程も、この時代はほとんどが手仕事です。家具をよく見てみると「これは手でなければ削りだせないな」という装飾も数多く見受けられます。

シンプルなデザインながらも、細部にデザイナーのこだわりが見える北欧ヴィンテージ家具。写真のカップボードは、扉につまみをつけず、鍵で開閉させるデザイン。
要素を削ぎ落とすことで、引き出しのつまみ部分の装飾や木目の美しさを際立たせている。

また、現在では入手が困難な木材で作られている家具が多いということも魅力です。北欧の家具で多く使われるチークはとても高価になってしまいましたし、ローズウッド、マホガニーは、ワシントン条約で取引に規制がかかるようになりました。いまはなかなか手に入らない、上質で貴重な木材で作られている美しい家具に人気が集まるのは必然のような気がします。

物の選択肢が増え、安価で手軽なものを使い捨てることも多くなった現代だからこそ、上質なものを、修理や手入れをしながら長く使い続けるという価値観があらためて見直されているように思います。手をかけて大切にすることで、「自分の物になる」という実感を得ることができるのも、北欧ヴィンテージ家具を使う楽しみのひとつだと思います。

時間や思い出を受け継いでいくという豊かさ

当店へは、北欧の家具がお好きな方、北欧のライフスタイルに共感する方、丁寧な暮らしを送りたいと思っていらっしゃる方が、引っ越しや新居のご購入を機に、家具を探しに訪れることが多いですね。

もっとも人気があるのは、ダイニングテーブル。冬、夜が長く寒さが厳しい北欧の国々では、家で過ごす時間を大切にするという文化があります。ご家族との時間はもちろん、仲間と集うことが多いため、用途に合わせて広げられる伸長式のテーブルもたくさんみられます。

多くの人が集まるときに、天板を広げて広く使うことができるダイニングテーブル。木の温もりが団欒をより楽しいものにする。

巨匠と呼ばれるデザイナー、ハンス・ウェグナー氏の手がけたソーイングキャビネット。天板は伸長式で、引き出しには裁縫道具を収納するための細かな間仕切り、毛糸などを収納する藤のカゴが備えつけられている。長い夜に編み物や裁縫を楽しむ北欧の暮らしに思いを馳せつつ、自室にどのように取り入れるか考えるのも楽しい。

また、北欧の方は照明の使い方がとても上手。北欧デザイナーの手がけた照明も人気です。明るさを抑えたあたたかみのある照明は、家具の良さを引き立てますし、明かりのもとに団欒が生まれます。

ルイス・ボールセンのテーブルランプは、日本でもよく知られている人気のアイテム。明かりが周囲をやわらく包む。

「HIKE」がオープンして16年ほどになり、以前ご購入された方からの修理やメンテナンスを受けることが増えてきました。十数年ずっと同じ家具を愛し続け、これからも使い続けたいと思ってくださる。その思いが何よりうれしいですね。実際にお預かりする家具を拝見すると、「大切に使ってくださっていたんだな」と感じます。

先日、新居のご購入にあたり、ダイニングセットを選びにいらしたお客様が「大切に使って、将来は娘に受け継ぎたい」とおっしゃってくださいました。今から数十年前に北欧で大切に使われていた家具が、そのご家庭に受け継がれ、みなさまで過ごした時間や思い出とともにお嬢様に引き継がれ、さらに長く使い続けられていくのでしょう。それこそがヴィンテージ家具の醍醐味ですし、北欧の家具にはそれだけの価値があると思います。

たったひとつの家具が、丁寧で豊かな暮らしに導く

北欧ヴィンテージ家具を暮らしに取り入れることで、「衣食住を大切にするようになった」という声をよく耳にします。ほどよくやすりをかけて仕上げた木材の質感はあたたかく、手にふれるだけでやさしい気持ちになれます。たったひとつの家具が、暮らし、そして人生をも変えうる。家具の持つ力の大きさをつくづく感じます。 ブームに乗るのではなく、「丁寧で豊かな暮らしをしたい」と願う方に選んでいただきたいのが北欧ヴィンテージ家具です。住まいに迎え入れれば、ご自身やご家族とともに時間とストーリーを紡いでいく――、そんな存在になってくれるに違いありません。新しい住まいのしつらいを考えるとき、その住まいでこれからどんなストーリーを紡いでいくかを想いながら、共に過ごす北欧ヴィンテージ家具を選んでみるのはいかがでしょうか。

取材協力:HIKE
1950年代~60年代の良質なヴィンテージ家具を現地より直接仕入れ、自社アトリエにて確実な補修を施して紹介するほか、ランプやラグなどの現行アイテムも含めて提案。オリジナル家具も展開している。
住所:東京都目黒区東山1-10-11
電話番号:03-5768-7180
営業時間:11:00~18:00
定休日:火曜日・水曜日
※記載の情報は2017年9月現在のものであり、変更になる場合がございます。予めご了承ください

(写真)鈴木真弓
(テキスト)大森りえ

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