CMギャラリー

ザ・パークハウス×石崎ひゅーい『愛らしく』
あの日みつけた愛らしい時間を、ずっと。

ここ数年、わたしたちはかつてないほどたくさんの時間を「おうち」で過ごしました。
仕事の日も、休みの日も。大切な人や、大好きなものと一緒に。
そんな日々の中でみつけた、いくつもの愛おしい時間を、季節の移ろいとともに描きました。

今回アニメに描かれた9つのシーンの中には「そうだよね」と共感いただけるものや「こういう暮らし、いいよね」というものがきっとあるはず。みなさまにとっての素敵なおうち時間をぜひ見つけてください。

また、実は動画の中には可愛いペンギンが隠れています。9つすべてのシーンで探してみてくださいね。

おうちでみつけたかけがえのない
9つの「愛らしい」物語。

画像をクリックすると、今回のアニメに隠された9つのショートストーリーをお楽しみいただけます。
実は、日常のこんなシーンを切り取って描かれたものということを知ってから、もう一度アニメーションをご覧いただくと、より一層愛らしさを感じていただけるかもしれません。

<アーティスト コメント>

'暮らし’の中で欠かせないものはユーモアだと常々思っていて、そんなことを歌にできたらなと、今回の制作に励みました。常識に囚われず、考え方の角度を少しずつ変えながら暮らしていく、うまくいかなくてもそんな生活が自分にとっては愛らしく映ります。全ての事がその日々の'暮らし’から始まっていて、どんなことがあっても終わりが来るのだから、"きっと大丈夫だよ"、そんな事が聴いてくれたみんなに伝わったら嬉しいです。

アーティスト コメント

石崎ひゅーい
幼少時より両親の影響でデヴィッド・ボウイなどの洋楽を聴いて育つ。中学からバンド活動を開始。ソロシンガーに転向し、精力的なライブ活動を展開。2012年母親に向けたレクイエム「第三惑星交響曲」でEPICレコードよりメジャーデビュー。今年デビュー10周年を迎える。菅田将暉、矢部浩之、私立恵比寿中学に楽曲を提供し話題に。映画「アズミ・ハルコは行方不明」「そらのレストラン」に出演。最新曲石崎ひゅーい×菅田将暉「あいもかわらず」が配信中。

<イラストレーターコメント>

制作にあたり、おうちで過ごす大事な時間を、季節の移り変わり、日々の営みとともに表現させていただきました。「ささやかな幸せ」を大切に描きました!また、インテリアや変化していく色調などもこだわって制作いたしましたので、合わせてご覧いただけますと幸いです。

イラストレーターコメント

tabi(twitter@tabisumika)
大阪市在住のイラストレーター。広告・動画用イラストを主に手掛ける。動物と懐かしい景色が好き。

<アニメーション監督コメント>

二人が生活を共にする中で、日々感じる小さな幸せや健やかな絆を表現しました。楽曲とも相成り穏やかで優しい空気を感じてもらえればと思います。また、アニメーション制作をしてくださった皆さんのおかげで美しく、且つ生き生きとした人物描写になっていますので、ぜひご覧ください。

アニメーション監督コメント

木下麦 (Twitter @mugicaan1)
Animation Director / Illustrator
多摩美術大学在籍時からイラストレーター、アニメーターとして活動。卒業後、2016年にP.I.C.S. 所属。アニメーターや監督補佐を経て、オリジナルTVアニメーション「オッドタクシー」で自身初となる監督、キャラクターデザインを担当。

まいにちなひとびと。

これは、ザ・パークハウスに住むひとびとの、かけがえのないまいにちの話。
日々の暮らしのなかでふと訪れる、ささやかな幸せの瞬間を切り取った短編アニメーションシリーズです。

SNS発の人気アニメーター6名の、それぞれの世界観で表現されている
すてきな日常の風景を、お楽しみください。

代々木大山のまいにち

代々木大山のまいにち

季節の移ろいを感じられる欅並木とともに、あざやかな年月を重ねてきた親子のまいにち。
舞台:ザ・パークハウス 代々木大山

アニメーター:ゆりぼう(Twitter @yr_boubou)

「代々木大山のまいにち」制作の裏側

府中のまいにち

府中のまいにち

大好きな景色に囲まれて、読書することがお気に入りの人たちのまいにち。
舞台:ザ・パークハウス 府中

アニメーター:とろろとろろ(Twitter @t_oo_r_oo)

「府中のまいにち」制作の裏側

横浜川和町のまいにち

横浜川和町のまいにち

子どもたちの笑顔に囲まれた街で暮らす、 もうすぐ子どもが生まれる家族のまいにち。
舞台:ザ・パークハウス 横浜川和町ガーデン

アニメーター:ゐたみ(Twitter @itami_gomi)

「横浜川和町のまいにち」制作の裏側

堀川六角のまいにち

堀川六角のまいにち

錦市場がにぎわう街で、おいしいごはんとすてきな時間を味わうふたりのまいにち。
舞台:ザ・パークハウス 堀川六角

アニメーター:ゆえ(Twitter @yuefuku1224)

「堀川六角のまいにち」制作の裏側

川越のまいにち

川越のまいにち

歴史情緒のあふれる街並みのそばで、暮らしを愉しむ家族のまいにち。
舞台:ザ・パークハウス 川越タワー

アニメーター:山下RIRI(Twitter @RIRI45309899)

「川越のまいにち」制作の裏側

新浦安のまいにち

新浦安のまいにち

美しい海辺の街で暮らしている、受験に悩む女の子と猫のまいにち。
舞台:ザ・パークハウス 新浦安マリンヴィラ

アニメーター:川上リョウ(Twitter @ryowelcome1)

「新浦安のまいにち」制作の裏側

  • ザ・パークハウス 代々木大山
  • ザ・パークハウス 代々木大山
  • 娘の成長を描くアニメのワンシーンには、大山町の美しい欅並木の風景が登場する

「いってきます」と出かけるときも、「ただいま」と帰ってくるときも。毎日歩く井の頭通りの欅並木が、なにげない日常に彩りを添えてくれます。季節の移ろいを感じながらこの場所で年月を重ねていくことの大切さが感じられます。

<アニメーター コメント>

今回制作にあたりまして、日常の中にある何気ない幸せを、 移り変わる季節と井の頭通りの欅並木とともに表現させていただきました。また娘の成長や見守る父親の物語を大切に描かせていただきましたので、ぜひご覧いただけますと幸いです。

ザ・パークハウス 代々木大山

ゆりぼう(Twitter @yr_boubou)

イラストレーター。主に楽曲のMVイラストやアニメーション、装画、PRイラストなどを手掛ける。主な作品に『Hey! Say! JUMP MV「ハローメロディ」』、『Gluttony MV「夏の幻」』、自主製作動画『よく分からないものを作りました』などがある。

  • ザ・パークハウス 府中
  • ザ・パークハウス 府中
  • 風を感じながら読書でくつろぐシーンと、ザ・パークハウス 府中のバルコニー眺望予想CG

特別なことをしなくても。お気に入りの場所で、好きなことをしながら過ごせたら、それだけできっと幸せ。風と光を感じられるバルコニーは、そんな心落ち着ける時間を過ごすのにぴったりです。

<アニメーター コメント>

暖かな光が差し込むバルコニーで本を読むカップルを描かせていただきました。「特別なことはしてないけど、特別な日常」をテーマに、心地よく流れる時間を意識して制作しました。差し込む光やそよ風、眠くなるくらい優しく穏やかな空気感を感じていただければ嬉しいです。

ザ・パークハウス 府中

とろろとろろ(Twitter @t_oo_r_oo)

イラストレーター・アニメーター。ILLUSTRATION 2022掲載。2019年頃からTwitterを中心に活動開始。MV、キービジュアル等の制作を中心に活動している。主な作品に『NEE/本当は泣きそうです。(MV)』、『SyunMacu/April (MV)』、『長瀬有花/アーティストキービジュアル、グッズイラスト、MVイラスト等』 がある。

  • ザ・パークハウス 横浜川和町ガーデン
  • ザ・パークハウス 横浜川和町ガーデン
  • 季節ごとに自然を感じられる横浜市都筑区川和町の風景(参考写真)

春には桜と菜の花が咲くこの街はきっと、子どもたちも伸び伸びと成長できる場所です。
そしてきっとこの夫婦と保育園児の出会いのように、何気ない景色のなかに、ついほっこりするような瞬間があふれている場所です。

<アニメーター コメント>

今回このような企画にお声掛けいただき、普段の自分の作品では描かないようなものも描かせていただきました。出産を控えた夫婦、カートで散歩をする保育園児、どれも日常で見かけることの多い風景ですが、それを描くというのは僕にとってとても新鮮でした。今回の映像を通して、温かい時間の流れを感じていただければ幸いです。

ザ・パークハウス 横浜川和町ガーデン

ゐたみ(Twitter @itami_gomi)

イラストレーション、アニメーション、3DCGを主に制作。風景で物語を描くことを得意とする。主な作品に『「Project Young」出展作品"Sunset,Underdog"』、個人作品『∞月31日』などがある。

  • ザ・パークハウス 堀川六角
  • ザ・パークハウス 堀川六角
  • 京の台所、錦市場の特徴あるアーケードをアニメーションで再現

京野菜、鮮魚、漬物などの商店が軒を連ねる「錦市場」が身近にある暮らし。夕食はなににしようかな…と考えながら歩くだけでワクワクする気持ちになれそうです。旬のものを毎日おいしく味わえることは、ここに住んでいる人たちのとっておきの幸せなのかもしれません。

<アニメーター コメント>

企業とのコラボでオリジナルのアニメCMを作ることは前からの夢だったのでお話をいただけて大変嬉しかったです!住宅という高価なもののCMということですが、自分は普段から庶民的な絵を描くことが多かったので今回の作品は挑戦的な作品になり 新しいジャンルを開拓できたような気がしています。自分は食べ物を描くことが得意なので、作中にでてくる美味しそうなご飯に注目してご覧ください!

ザ・パークハウス 堀川六角

ゆえ(Twitter @yuefuku1224)

島根県出身の2001年生まれ。アニメーター、イラストレーターとして活動。子どもから大人まで楽しんで見てもらえるような温かい作品を制作することを得意とする。主な作品に『「猫とベル」(水野あつMV)』 、自主制作アニメ『夏』などがある。

  • ザ・パークハウス 川越タワー
  • ザ・パークハウス 川越タワー
  • ふと思いついて買い求めた和菓子をたのしむシーンと、ザ・パークハウス 川越タワーモデルルームの様子

蔵造りの街並み、風情ある老舗。たとえ用事がなくても、ふらっと歩きたくなってしまうような趣きがあふれる場所です。歴史と文化を感じられるこの街で暮らしていると、小さな幸せを味わうこのふたりのように自然と心も豊かになるような気がします。

<アニメーター コメント>

ふと心温まる瞬間と自宅に着き待ってくれる人への感謝や愛おしさを感じる日常をテーマに制作させて頂きました。

ザ・パークハウス 川越タワー

山下RIRI(Twitter @RIRI45309899)

CGグラフィックを組み合わせたアニメーションムービーを制作。主な作品に『Rain Drops 「VOLTAGE」』『MV】神様の遺伝子/まふまふ』『Rain Drops『エンターテイナー 』Music Video』 などがある。

  • ザ・パークハウス 新浦安マリンヴィラ
  • ザ・パークハウス 新浦安マリンヴィラ
  • 受験のお守りを渡すシーンはこの構図をもとに誕生。広がりのある風景を細やかに描写している

受験の悩みを持ちつつも、この街から見渡せる大きな海と広い空は、心を晴れ晴れとしてくれます。窓から差し込む美しい光、あたたかい家族のまなざし。それらすべてが、この街で過ごすかけがえのない毎日をつくっています。

<アニメーター コメント>

「その時、心の雲間に光が見えた気がして。」受験に悩む少女 みな子と、飼い猫 ミツ吉。一人と一匹のささやかなアニメーションを作らせて頂きました。風景の描写について、かなりわがままを言いつつ、それを実現させて頂いた関係者の方々に深く感謝です。どのカットにも思いをこめましたので、何回でも見て頂けましたら幸いです。

ザ・パークハウス 新浦安マリンヴィラ

川上リョウ(Twitter @ryowelcome1)

印刷会社のデザイン室で5年間、イラスト等を担当。現在はフリーランスとしてイラストやアニメーション等を個人で手掛け、自主作品の伴奏音楽にピアノでの作曲も行う。主な作品に『麗奈「僕だけを – From THE FIRST TAKE」リリックビデオ』 『自主制作アニメ「水子のぼうや」』『自主制作アニメ「僕の命をあげる。」』などがある。

窓辺のみどりさん

窓辺のみどりさん

私の1日は、みどりさんのお世話からはじまる。
みどりさんというのは、1ヶ月前に近所のフラワーショップで
出会って、そのままわが家に連れて帰ってきた、
ステキな観葉植物だ。葉っぱがきれいな緑色だから、
私がそう名付けさせてもらった。
(植物はだいたいそうだというツッコミは受けつけていない。)
窓辺にみどりさんがいることによって、
部屋の雰囲気は明るくなって、空気も澄んでいく。
この部屋の愛らしい美化委員長なのだ。

「みどりさん、おはよ〜」
今日もいつものように、カーテンを開けてあたたかい日の
光を浴びさせ、乾いた土を水で湿らせ、昨日から
どれくらい成長しているかをチェックしていると…
「えっ!?」
なんと、緑の葉っぱの中に小さなつぼみを見つけた。
「花、咲くんだ…」
観葉植物=葉っぱだけ、という勝手なイメージを持っていた
私にとって、これは衝撃の事実だった。
店先に置かれていたみどりさんに一目惚れして、何も聞かずに
購入したから、どんな品種なのかも知らなかったのだ。

「みどりさん、おはよ〜」
あれから、つぼみは増え続けている。
いったいどんな花が咲くのか、まだ見ぬみどりさんの
真の姿に想像をふくらませながら、今日も丁寧に
水をやるのだった。

D・I・Y

D・I・Y

「いいなぁ、でもなぁ、やっぱなぁ…」
さっきから、スマホと睨めっこしながら、
妻が何やらぶつぶつ言っている。
「ほら見て、この照明すごくかわいいと思わない?」
そう言いながら見せられたおしゃれな照明は、
確かにかなり僕たち好みのデザインだった。

「でも、値段は全然かわいくない…」
そこに書かれていた金額は、想像していたものより
0が一つ多かった。
「これはさすがに、ね」
「だよね…じゃあ、がんばって作ろう」
妻はたまに、突拍子もないことを言い出して僕を驚かせてくる。
「DIYってやつ、してみたかったんだよね〜」
「なるほどな…?」
妻の勢いに飲まれて、二人で初めてのDIYに
挑戦することになった結果…

「完成〜!」
自分で言うのもなんだが、想像以上にクオリティが高いものが
出来上がった。まさか百円ショップで材料をそろえたとは
誰も思わないだろう。なにより、二人で夜な夜な工作を
したことが意外と楽しかった…というのは妻には内緒だ。

「パチッ」と点いた光は、なんだかいつもより明るい気がした。

ニュー・ナイトルーティーン

ニュー・ナイトルーティーン

「ぎゃっ!」
帰宅してリビングのドアを開けると、
目の前に恐ろしい形相で映画『エクソシスト』さながらの
ブリッジを決めている妻がいた。

「今のはね、上向きの弓のポーズ」
体勢を戻ししながら、平然と妻が言う。
「今日友達とヨガの体験レッスン行ってきたんだ〜」
そういえば、リモートワークになってから時間に余裕が
できた妻は、習い事をはじめたいと事あるごとに言っていた。
帰ってきてからも実践しているということは、
さぞかし気に入ったのだろう。
「意外と汗かいて気持ちいいよ、あなたも運動不足だしやってみたら?」
そう言われて、となりでやってみることにする。

「じゃあ、まずは簡単なのから…」
「虎のポーズ」、「三日月のポーズ」、「猫のポーズ」が終わったあとに、
我が家の猫も隣にやってきて、
これが見本だとでも言うようにポーズを決める。

「で、これが聖者カウンディニャのポーズッ…」
と、最後に文字じゃとても言い表せないような
難解なポーズを繰り出してきた。
「無理無理、てか何でできるの!?」
「先生にもびっくりされたよ、初めてでできる人いないよって笑」

意外な才能が開花した妻に、
毎晩付き合わされることになりそうな予感がした。

コーヒー大作戦

コーヒー大作戦

「ピピピピピピピピピ」
5度目のアラームを止めて、布団の外に出したことによって
冷たくなってしまった手を、慌てて元の場所にひっこめる。
どうして冬の朝は、こんなにも起きられないのだろう。
となりのベッドを見ると、夫の姿はない。もうとっくに起きて
いるようだ。「ひんやりした冬の朝の空気が好き」などと言う
タイプの人間がこの世にいることを、彼と暮らして初めて知った。

起きなければならない時間はとっくに過ぎているのに、
ぽかぽかの羽毛布団が私を抱きしめて離してくれない。
しかも今日はいつにもまして寒い気がする。
そういえば、今日は初雪が降るとか降らないとか、昨日テレビで
言ってたような。まだぬくぬくしながら、ぼんやりした頭で
そんなことを考えていると、寝室のドアがそっと開いた。
「ヤツが起こしにくる!」と身構えていたけれど、
ドアから侵入してきたのは彼ではなく、
大好きなあの香ばしい香りだった。

「あ、起きた。」
彼が淹れているコーヒーの匂いにつられて、
私はやっとベッドから脱出できた。
「コーヒー作戦、大成功。いつも起こそうとしても
全然起きてくれないから。」
「ごめんごめん。わたしのも淹れて〜。」
「はいはい。」

窓を見ると、初雪が降っていた。つめたい冬の朝も、
こんな一杯からはじまるなら悪くないな、とちょっとだけ思った。

オムライス・サプライズ

オムライス・サプライズ

午後6時45分。書斎で本日最後のリモート会議をしていると、
リビングのほうからなにやら騒がしい声が聞こえてきた。
「やばっ」「え?」「ぎゃー!」
今日はリビングで妻がリモートワークをしているはずだ。
おっちょこちょいな彼女のことだから、
また何か重大なミスでもしてしまったのだろうか…。

ついこの間も大事なデータを消してしまって、エンジニアの
僕にそれを復元させるというプチ事件があったばかりだ。
心配しながらもなんとかプレゼンをこなし、会議が終わると
すぐさまリビングに駆けつけドアを開けると…
ふわふわ〜っといい匂いに包まれた。

「じゃ〜ん!」
ドヤ顔の妻が座っているダイニングテーブルの上には、
できたてのオムライスが並べられていた。
「夜の会議まで2時間空いたから、作ってみた。一緒に食べよ!」
妻はとっても多忙で、この家に暮らしはじめてから
料理をしているところを一度も見たことがなかったから、
ほんとうに驚いた。 ふと見たキッチンはぐちゃぐちゃで、
どれだけ奮闘したかを物語っていた。

「いただきます」
やや不格好なオムライスは見た目以上においしくて、
今度は僕が何か作って妻を驚かせてみようかな、
なんて考えながら、もぐもぐと幸せを噛みしめた。

ホームパーティー記念日

ホームパーティー記念日

「おじゃましました〜!」
「今日はありがとう、またきてね。」
帰っていく友人たちが見えなくなるまで見送って、
僕と妻はダイニングテーブルを片付けはじめた。
今日はこの家での、記念すべき1回目のホームパーティーが
開催されたのだ。僕の友人と妻の友人をそれぞれ
呼ぶことになり、あまり社交的なタイプではない僕は
大緊張していたのだが、とんだ杞憂だった。
ビールを片手に、友人しか知らないお互いの
出会う前の珍エピソードなんかで大いに盛り上がり、
危うくふたりとも終電を逃すところだった。
手巻き寿司も大好評で、少し遠出をして市場で買いこんだ
甲斐があったというものだ。

そもそも、このマンションを買うことにした決め手が、
モデルルームを見学したときに妻がつぶやいた
「ここに大きなダイニングテーブルを置いて、
友達たくさん呼んで、ホームパーティーとかできたらいいよね。」
というひと言だったから、楽しそうな妻の
顔を見ることができて大満足だった。

テーブルの上を片付け、並んで洗い物をしているときに
妻がふと、
「友達が呼べる家があるって、しあわせだね。」とつぶやいた。
それに頷いて
「家に呼べる友達がいることもね。」と返したら、
「そうだね。」と笑っていた。
素敵なホームパーティー記念日になった。

至福のひととき

至福のひととき

「はぁぁぁ…」
これは、2時間で片付く予定の作業にすでに
4時間を費やしているのに、
いまだに終わりが見えないときのため息。
さっきからほとんど更新されていないパソコンの画面を
見つめて絶望しているわたしの視界に突然、もふもふが現れた。
「ニャ〜」キーボードの上に飛び乗ってきた、猫のまるおだ。
ちょうど邪魔されたことだし、そろそろひと休みするとしよう…

「スーーーーッ、ハァァァ〜〜〜」思いっきり深呼吸する。
まるおのおなかにそっと顔をうずめて。
すると、おひさまみたいな匂いにふわぁ~っと包まれる。
まるで一日中部屋にこもって仕事ばかりしていたわたしに、
一日中ひなたぼっこをしてチャージした
ポカポカをお裾分けしてくれているみたいに。
これこそが、私のとっておきのひとときなのだ。
その驚くべき癒やし効果を実感しているあいだ、
仕方ないなぁというような表情で
なすがままにされてくれているまるおは、
とってもやさしい猫なのだと思う。
普段はかなりの気分屋さんでよく無視されるけど。
コーヒーブレイクよりもはるかに効果的(個人差あり)な
このリフレッシュ法は、
猫といっしょに暮らしている者の特権なのである。

思う存分、深呼吸したら、
「さぁ、もうひと頑張りだ。」

3年目のときめき

3年目のときめき

恋の賞味期限は、3年らしい。
恋をした相手にドキドキを感じさせる脳内物質の
ドーパミンが大量に分泌される期間が、
だいたい18ヶ月から3年だからだそうだ。
そんなSNSの投稿を見て、思わず「なるほど…」と
呟いていた。夫とは付き合って2年で結婚して、ふたりで
買ったこのマンションで一緒に暮らしはじめてもう1年。
恋をしてから、まさに3年が経とうとしていた。
風呂上がりにパンツ一丁で歩き回るようになった夫には、
言われてみればたしかに、久しくドキドキなんてしていない。
「まぁ、そんなもんだよね〜」とかなんとか
独りごとを言ってる間に、パスタが茹で上がった。
今日はわたしが夕飯の当番だ。
ミートソースがいいか、カルボナーラがいいか…

夫に聞いてみよう、と部屋に入ると、
パソコンに向かってリモート会議の真っ最中だった。
慌ててドアを閉めようとしたけれど、
気づかれるまでちょっと覗いていることにした。
出社していることがほとんどな彼の仕事姿なんて、
滅多にお目にかかれないからだ。
「あとは僕がやっておくんで、任せてください」なんて
普段の彼からは想像もできないセリフに、
不覚にもちょっとグッときた。

「ちょ、何してんの!?」そんな夫の姿をスマホで
盗撮しようという試みは、気づかれて失敗に終わった。
でもわたしはこっそり次のリモート会議の日を
楽しみにしているのであった。

妻の趣味

妻の趣味

妻に趣味ができた。
「テレワークで暇な時間が増えたから、
はじめてみようかなーと思って」などと言いながら、
突然ギターを担いで帰ってきたときは驚いた。
けれどもさらに僕を驚かせたのは、3日坊主で有名な妻が、
かれこれ1ヶ月近くも毎晩ギターの練習に
勤しんでいることだった。

「ジャーン… ジャ、ジャ、ジャーン」妻の部屋から
かすかに聞こえてくる〈音〉は、最近ようやく〈音色〉に
なってきた気がする。というのも、
ぼくに下手くそなところを見られるのが恥ずかしいのか、
妻が練習しているところを覗こうとすると
「来ちゃダメ!」と怒られるから、
まだ一度もちゃんと聴いたことがないのだ。
だがしかし、そのときは急に訪れた。

「ギター、聴く?」部屋のイスにぼくを座らせ、
ベッドの上であぐらを組みながらギターを抱える彼女。
その姿は意外に様になっている。
少し緊張した表情で歌いはじめたのは、
「 ♪ 飾らない僕の天使とさ 」まだ恋人同士だった頃、
よくカラオケで一緒に歌っていた曲だった。

「♪ 君らしく 僕らしく 愛らしく過ごしていこうぜ 」
いつの間にか、ぼくも一緒に歌っていた。たどたどしい
メロディーにのせて、初々しいあの頃の気持ちを思い出しながら。

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