グランデスクの“街歩き”③

Mr.グランデスク
日本橋人形町をゆく

2023.11.24
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今回のグランデスク“街歩き” は、
図子田 誠と共に「日本橋人形町」から
お届けします。

等々力、そして四谷・六番町と都心エリアの様々な魅力をお届けしているGRAN DESK(グランデスク)スタッフによる“街歩き”。
今回は、江戸から続く伝統と都心の魅力が凝縮された日本橋人形町エリアからお届けします。
人形町といえば、「水天宮」をはじめとするスポットや伝統的かつ多様な食の魅力などで今なお人々が集う活気あるエリア。しかしこの度の街歩きで、伝統だけに留まらない深い魅力が見えてきました。

今回のご案内メンバー
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図子田 誠 プロフィール

1971年生まれ。1995年三菱地所住宅販売(現:三菱地所リアルエステートサービス)入社。
入社当初は関西、その後東京・神奈川エリアにて新築分譲マンション販売を担当。2022年よりグランデスク。2児の父、楽しみは子供の成長。

日本橋人形町。それは、
「八重洲再開発エリア」や
「日本橋再開発エリア」を身近に
「変わらない」魅力と国際的な
観光資源を併せ持つ地

日本橋人形町

日本橋人形町は、東京メトロ日比谷線・都営浅草線が利用できる「人形町」駅はもちろん、東京メトロ半蔵門線「水天宮前」駅も日常的に利用できる、交通利便性にも優れた立地です。
また「日本橋人形町」と“日本橋”の名を冠するように、目覚ましい再開発計画で国際的な商業地としてだけではなく、オフィス需要も増えた日本橋の再開発エリアの北東に続く地。同時に2027年度全体竣工に向け開発が進む「TOKYO TORCH」がある常盤橋エリア、「東京ミッドタウン八重洲」が生まれた東京駅八重洲口エリアを約1km圏内に捉える地です。ビジネスシーンの象徴である丸の内・大手町にも近いこの立地は、不動産所有にあたっても魅力的だといえるでしょう。

そして改めて感じるのは、劇的に変化した都心の躍動のすぐ側に、伝統的な風情や趣を留める地があるということへの驚きです。

TOKYO TORCH

東京の新たなランドマークとしてタワー建設中のTOKYO TORCH。
提供:株式会社三菱地所設計

TOKYOTORCH PROJECT

開業済みのTOKYO TORCH 常盤橋タワー。TOKYO TORCH PROJECTでは、世界中の人が集う街へ向けて開発が進んでいます。

東京ミッドタウン八重洲

開発が完成した「東京ミッドタウン八重洲」周辺は以前より開放感あふれる街並みに。

江戸の歴史や食の豊かさに出逢える。
歩く度に心豊かになる風景がある。
歳月を超えて人を魅きつける街、
日本橋人形町。

今回は、まさに“街歩き”の豊かさが多様な楽しみと共に展開する、日本橋人形町。
江戸開府からまもなく、江戸歌舞伎や人形浄瑠璃をはじめとする芝居小屋が建ち並んだことに由来する
この街は、明治時代の「水天宮」移転に伴ってさらに活気ある街になりました。
その中でも、往時の街の様子さえ彷彿とさせるような情緒豊かな街並みを今に留めるのが「甘酒横丁」。

「甘酒横丁」は、真っ直ぐに浜町川緑道、そして中央区最大の公園「浜町公園」へとつながり、「明治座」等も所在する、浜町エリアへと続いています。
八重洲や日本橋の都心を象徴する再開発エリアの約1km圏に所在しながら、未だ伝統と潤いある自然を留める地、それが日本橋人形町なのです。

人形町通りから甘酒横丁へ向かう。

日本橋人形町周辺地図

食べ歩きを楽しみながら
伝統に出逢える甘酒横丁。
時に誘い込まれる路地裏の風景や
お店も魅力的。

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日本橋人形町の中でも、この街を訪れる方がまずめざすスポットといえば「甘酒横丁」といえるでしょう。実際に歩いてみると、若い方からお年寄りまで、さらには海外の方まで通り行く方も様々。世代を超えて、「食」をはじめ多様な楽しみと豊かさを提供できるのが甘酒横丁です。

その入口ともいえる場所には、創業100余年の人形焼きの老舗「板倉屋」。他にも、お煎餅や甘味、精肉、お豆腐屋さん等の老舗が連なります。さらに国際色豊かなレストランやカフェ、食ばかりでなく着物や伝統工芸品など、この街ならではの味わいを感じさせるお店も。歩いているだけで気持ちが豊かになります。

少し奥の路地にも、「今半」などの銘店があり、まさしく“街歩き”にぴったり。一直線で見通しがよく、並木と歩道が整備された道は安全で清潔。交差する道も美しく、碁盤の目のような街並みが続きます。

伝統だけではなく品質にも個性にも定評がある商店の数々。賑わいもなつかしくなる温もりも感じられる街並み。
現在でも「明治座」観劇や「水天宮」参りをする方に愛されているだけではなく、甘酒横丁、そして日本橋人形町という街には、都心が持つ利便性の豊かさをそのままに、この街を大切にしてきた方の想いや風情がぎっしりつまっているのです。

板倉屋

創業時から手焼きで焼き上げる人形焼きの甘い薫りが漂う「板倉屋」。

甘酒横丁

歩いて楽しいだけではなく、街並みとしても美しい甘酒横丁。

日本橋人形町の街並み

沿道に連なる店舗を眺め歩くだけでも楽しい日本橋人形町の街並み。

人形町を象徴する賑わいの風景から、中央区最大の緑園へ。
ここは人生を楽しみながら「住む」場所。

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伝統と賑わいの通り・甘酒横丁の“街歩き”をさらに豊かにしてくれるのが、暗渠となったかつての浜町川上に形成された浜町川緑道です。その先に中央区最大の公園「浜町公園」が広がり、2023年創業150周年を迎えた「明治座」が所在する、散歩だけではなく本格的なウォーキングやジョギングにもぴったりのロケーションです。

「浜町公園」は緑豊かな木々が潤いを与えてくれる心地よい景観が広がるだけではなく、デイキャンプ場でのBBQや桜の開花時期のお花見など、多様な楽しみがある公園。
園内の「区営総合スポーツセンター」は、フィットネスに取り組めるトレーニングルームや温水プール、ゴルフ練習場など多彩な施設が揃い、区民が気軽に利用できます。
風情ある街の情緒に触れながら開放感や緑を感じ、ウェルネスライフを謳歌する。それは、最も贅沢な都心の生き方のひとつといえるかもしれません。

総合スポーツセンター館内

「明治座通り」の先に広がる緑豊かな「浜町公園」。

浜町公園

美しい並木を形成する「浜町公園」入口にて。
まさに“潤いの玄関口”のような風景でした。

総合スポーツセンター

「総合スポーツセンター」は地下2階・地上5階建ての大きな建物。
驚くほど多彩な機能が装備されています。

人形町エリアの魅力ポイント

街全体に点在する絶品グルメスポット

甘酒横丁だけではなく、一本奥に入っても「今半」をはじめ老舗・グルメ店が充実。多種多彩な鶏料理を絶品の日本酒とともに楽しめる「とり鈴」や生牡蠣が楽しめるワインバル「St.Pierre」…。この度楽しんだのは「人形町かねき亭」の生姜焼き定食とハンバーグ定食。由緒正しい「洋食屋さん」としての趣を感じながら、ボリュームある肉厚をじっくり楽しみました。食の多彩さは、まさにこの街に暮らさないと食べきれないほど。魅力あふれる食と共に人生も豊かになる街です。

人形町かねき亭

住所
中央区日本橋人形町1-11-5
ダイヤモンド レジデンス人形町 1F
TEL
03-3660-5585
定休日
日・祝日
営業時間
月曜~土曜11:30~なくなり次第終了
人形町かねき亭
人形町かねき亭
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新進気鋭の飲食店が揃う
5階建ての飲食横丁
「ハシゴ楼」

この街の食文化を新しく引き継ぎ、新しい食の文化・魅力の発信地としてオープンした、個性豊かな18店舗による“現代の飲食横丁”。5つのフロアに、鮨やおでん、焼き鳥、おむすび&おばんざいなどの伝統食はもちろん、イタリアン・フレンチ・中華、さらには日本の地方食やもんじゃ焼きに至るまで多種多彩な食と酒の愉しみがある、大人のグルメスポットです。

ハシゴ桜
ハシゴ桜
ハシゴ桜

近接する日本橋浜町エリアのマルシェなど
多彩なイベントも暮らしを豊かに

人形町の賑わいを抜けると、浜町公園や明治座がある日本橋浜町エリアに。ここでは地域住民や企業が一体となってまちづくりを行う、エリアマネジメント活動が行われています。「トルナーレ日本橋浜町」1階広場では年に4回開催される「浜町マルシェ」や、地元町会による盆踊り大会や納涼大会などが行われています。また、エリアマネジメントのコミュニティ拠点「HamaHouse」では毎月、地域住民やワーカーが集う交流会が開催されるなど、幅広いイベントが暮らしを豊かに彩ります。

浜町エリア
浜町エリア
浜町エリア

各イベントの写真3点はHAMACHO.JPより引用

小川と図子田が感じた“人形町エリア” 魅力ポイント
小川:
下町情緒というイメージに対して、実際に歩いてみると思いの他先進性が感じられることに驚きがありました。
図子田:
きれいな碁盤の目で見通しがよく、緑のスポットもあり歩いていて心地よい街ですね。
小川:
「日本橋」の名が付く町名は、なんと36もあり、それぞれ歴史的背景が感じられますが、人形町には変わらず愛されてきた魅力があるように思います。
図子田:
日本橋三越、兜町の金融街、八重洲や常盤橋のビジネスエリアも思いの他近いですね。
小川:
老舗と新陳代謝して新しくなったお店が混在していますが、空気感は変わらない。建物というハードは変わっても、変わらない魅力が流れ続けている街ですね。
グラフ

Mr. グランデスク 小川武史が改めて感じた、
「活性化する開発で都心を牽引するエリアのすぐ側で、変わらない魅力を留め続ける」
そんな、なつかしくてあたらしい人形町の魅力。

新陳代謝が避けられない都市においても、ことに都心部は八重洲・常盤橋・そして日本橋エリア等で大きな開発が続き、ドラスティックに生まれ変わっています。そこから徒歩でも辿り着くことができる日本橋人形町は、私のイメージに対して、思いのほか先進性が感じられる街になっていました。
そこに違和感があるというより、さらなる魅力を感じたのがこの度の“街歩き”の感想です。それは建物などのハードウェアが変わっても、粋を大切にし、ぬくもりある街を愛する、住まう方・働く方の精神性が変わらないからではないでしょうか。

ご紹介した「ハシゴ楼」が象徴するように、新しい文化の発信を志向する方たちの中にも、この街を愛する気持ちが宿っています。
変わりゆく都市の中にあっても、この地を愛する気風が変わらずに流れ続ける街。ほんとうに魅力ある街とは、「人」がつくるものだということを改めて感じた、日本橋人形町の“街歩き”でした。

小川武史さん