TOKYO TORCH
(東京駅前常盤橋プロジェクト)
Mitsubishi Jisho Sekkei Inc.
TOKYO TORCH開業時イメージ(JR東京駅丸の内側より)
「TOKYO TORCH」は三菱地所グループが中心となり進めている、東京駅周辺では最大規模となる3.1haに及ぶ再開発プロジェクトです。
2021年6月には38階建ての「常盤橋タワー」が完成し、2027年度には日本一の高さとなる約390mのタワー「Torch Tower」も誕生します。
三菱地所株式会社 TOKYO TORCH事業部 開発企画ユニット統括 谷沢直紀氏に本プロジェクトにかける想いを語っていただきました。
TOKYO TORCH事業部 開発企画ユニット 統括
2001年三菱地所株式会社入社。ビル営業部、札幌支店を経て、2012年よりTOKYO TORCH(東京駅前常盤橋プロジェクト)を担当。
TOKYO TORCH事業部在席中に総務部(本社移転プロジェクト)、DX推進部、コマーシャル不動産戦略企画部を兼務。
大手町、中でも常盤橋街区
だからできること。
TOKYO TORCH 立面イメージ
常盤橋街区は東京駅へのアクセスが良く、日本橋・丸の内・有楽町とも隣接するため、多くの企業が集積し、渋谷や池袋、虎ノ門といった単独の再開発エリアとは異なり、広範囲のエリアマネジメントに優れています。
日本の歴史や文化とも深く結びつき、日本のビジネスシーンを牽引している街は、ここ常盤橋街区しかないように思います。
かつて江戸城へ向かう表玄関だったこの地に、「東京を、そして日本の未来を明るく照らす灯り(torch)のような」存在になることをミッションにスタートしたのが「TOKYO TORCH(東京駅前常盤橋プロジェクト)」です。
ここから、東京全域、さらに地方自治体へと広域連携を深めていく拠点がつくれると考えています。
TOKYO TORCH 配置図
いままでの概念にとらわれず、ワクワクする都心をお届けしたい。
Mitsubishi Jisho Sekkei Inc.
Torch Tower(B棟)低層部イメージ(常盤橋タワー(A棟)側より)
このプロジェクトでは、まずオフィスのイメージを変えたいと考えました。
「オフィスビルが観光スポットになってもいいのでは。」東京スカイツリーではありませんが、高さ350mの展望台があれば、誰でも一度はその眺めを体験したくなりますよね。
その評判がSNSなどで日本全国、そして海外にまで拡がれば人気の観光名所になる可能性もあるわけです。
先行して開業する常盤橋タワーの3階につくるカフェテリアでは、専用アプリによる決済や席の予約などの機能を備えつつ、日本の各地域の食材を使用することで食事をしながらその地域とのつながりを感じ、ふるさと納税にもつながるような取り組みも考えています。
「TOKYO TORCH」では、“広場”が重要な役割を担っています。Torch Tower完成後には、東京駅前の約7,000m²の大広場は、緑豊かに人々の集う場所になり、マルシェやイベントスペースとして利用できます。
約2,000席を誇る大規模ホールは、広場と連続性を持たせて、迫力のあるイベント開催を可能にします。
Mitsubishi Jisho Sekkei Inc.
Torch Tower(B棟)ホテルロビーイメージ
国際級ホテルのロビーは、広大な丘から都心の風景を眺めているような開放感が楽しめ、さらに地上350mの展望台があり、ここ常盤橋が発祥といわれる銭湯、TOKIWA横丁、空中の散歩道等、「働く・楽しむ・くつろぐ・集まる・賑わう」をすべてこの場所で叶えられます。
これは未来の都心オフィスの在り方と言えるかもしれません。
「TOKYO TORCH」では、今回お話していること以外にもまだまだ行政も含めたプロジェクト関係者の協力を得ながら、この場所でしかできない唯一無二の街づくりを進めていきます。
イラスト:イスナデザイン
圧巻の眺望が約束されたホテル(約100室)。ロビー階では、想定300m超の高さでありながら、緑と風に包まれる希少な空間が、特別感を演出します。
現代の芝居小屋をモチーフにした約2,000席を誇る大規模ホール。広場とのコンテンツ連動により、
迫力のあるイベント展開が可能です。
想定350m超の高さから、都心を眼下に、遠く
富士山を望むことのできる展望施設。昼夜を問わず、東京・日本を体感できるスポットです。
TOKYOの夜をとことん楽しめる都市型アミューズメントフロア。銭湯発祥の地ともいわれる、常盤橋ゆかりの温浴施設が楽しめます。
広場から路地を進んだ先に広がる横丁空間。訪日観光客にも人気の“居酒屋”が軒を連ねる賑やかな一角で“はしご酒”を気軽に楽しめます。
TOKYO TORCHプロジェクトは、都心から日本全体を発展させる。
都心に多くの企業が集まり、都心が発展するだけでは、日本全体が発展するということにはなりません。
地域との連携を深め、地域の魅力を都心から発信させていくことが大切です。地方自治体とのコラボレーションは既に進んでおり、新潟県小千谷市と協働企画の「錦鯉が泳ぐ池」が2021年の夏に完成する予定です。
Mitsubishi Jisho Sekkei Inc.
錦鯉の池イメージ(常盤橋タワー(A棟)側より)
ほかにも茨城県つくば市や静岡県裾野市との協働・協業企画も決まっています。
また、日本全国47都道府県の橋洗いを通じて、地域社会との交流を深める取り組み※もスタートしました。
リニア新幹線や高速道路の延伸など、交通アクセスがますます便利になって、東京と地方の行き来がしやすくなるのはいいことです。しかし、それはあくまでも表面的な進歩に思えます。
都心と地域とが一緒に発展していくことで、日本全体が理想の国に近づいていく。
地方都市だけでは難しいことが多く、都心がエンジンとなってそれぞれの地域を動かす。
東京都心にはそのポテンシャルと使命があると考えます。
つまり地域と密接に連携して共に未来へ向かうことで、シナジー効果もさらに期待できると信じています。
※よんなな会(全国公務員の有志の会)と三菱地所が、9年間かけて日本全国の橋を洗う『日本全国懸け橋プロジェクト』
オフィス需要も変化していく中、オフィスの在り方も変えていく。
世の中は新型コロナをきっかけに、暮らし方や働き方が大きく変わりはじめています。
オフィスの需要も変わっていくことでしょう。
時代が変わろうとしている今だから、いろいろな可能性があって、オフィスの在り方も見直す必要があると思います。
オフィスの多様化は今後ますます求められます。
都心ではだいぶ増えてきましたが、仕事しながらショッピングやリフレッシュがいつでも楽しめる複合的なオフィス。ワーケーションに近い発想かもしれませんね。
それは、従業員や関係者だけが利用できるのではなく、誰でも自由に利用できる。誤解を恐れずに言うと、ビジネス・プライベートの境界を緩くする。そうなれば東京に住んでいる人だけでなく、全国どこからでも、海外からも行きたくなる場所。東京はもっと観光都市になるべきと私は考えています。そうすれば世界中から人々が集まり、アジアの拠点として都心の可能性はもっと広がり、東京という都市の価値の向上にもつながっていくのではないでしょうか。
その1つの取り組みである「TOKYO TORCH」の完成に、是非ご期待ください。
Mitsubishi Jisho Sekkei Inc.
Torch Tower(B棟)上層部イメージ
※本記事中の「TOKYO TORCH」に関する概要および外観図・イメージCG等は2020年8月時点のものであり、 変更になる場合があります。
今回の「TOKYO TORCH(東京駅前常盤橋プロジェクト)」の取材を通じて、東京や日本の未来には、まだまだ大きな可能性があると感じました。
今後も私どもGRAN DESK(グランデスク)では、三菱地所グループが東京や日本の未来につながるために取り組んでいるさまざまなプロジェクトについても、皆様にご案内させていただきます。