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次の世代が安心して賃貸オーナー業を引き継げる「二代目塾」を開催
三菱地所ハウスネットでは、次の世代を担う賃貸オーナーの後継者の方を対象に、賃貸経営の基礎知識から実務までを学んでいただける「二代目塾」を開催しています。今回、セミナーで講師を務める賃貸不動産経営管理士の資格を有する関西賃貸営業部企画営業グループの宮西安広さんに取材を行い、「二代目塾」開催の経緯や、その内容について詳しくお話をお聞きしました。
不動産賃貸業における事業承継が課題に
三菱地所ハウスネットが「二代目塾」をスタートしたのは2017年。相続について広範囲で解説する「相続対策セミナー」を開催する中で、参加者から「うちの子どもは賃貸オーナー業に興味がない」と言うオーナー様が多く、事業承継が課題の一つだと感じたことがきっかけでした。
「特に相続の話が出たときに、賃貸住宅を引き継ぐことに抵抗を示すお子様がいるということをよく耳にしました。というのも、昔と違って賃貸経営そのものが難しくなっており、引き継ぐ方が大きな負担と感じていることも要因の一つと考えられます」と宮西さんは話します。
そして、子世代が賃貸住宅を引き継いだとしてもすぐに売却してしまう、あるいは賃貸経営にかなり苦労しているケースも多く見られるそうです。
「今は賃貸住宅を保有しているだけでお金が入ってくるような時代ではありません。当社は、不動産のプロとして知識やノウハウを提供し、次の世代の方が安心してオーナー業を受け継いでいただけるようにと二代目塾を企画・実施するに至りました」
賃貸経営の基礎から実務まで分かりやすくレクチャー
二代目塾は1クラス4回に分けて開催していますが、まずは、賃貸オーナー業をなぜ親世代がやっているのかを見直すべく、オーナー業の魅力を話すところからスタートしています。
その魅力とは、「安定収入が得られる事業」「時間的制約が少ない事業」「相続税対策に有効」などが挙げられます。
一方、今の世代は、設備やセキュリティが充実した環境で育ってきているため賃貸住宅に求めるニーズが変化してきていること、個人の権利を守る傾向が強くなっていること、インターネットの発達等により情報が氾濫し、借主側で簡単に情報を調べることができるなど、さまざまな環境や時代の変化から、これまでと同じ賃貸経営ではうまくいかないことが多くなってきています。
今の世の中に対応し安定した賃貸経営を行うために、セミナーの1回目は、基礎知識として賃貸契約に関係する様々な法律を紹介しています。賃貸契約に深く関わる借地借家法を中心に、消費者契約法、個人情報保護法などについても言及します。
2回目と3回目は管理の実務についてです。借主の募集の方法や広告活動、申込審査のポイント、入居中のクレーム対応、家賃の収集、滞納の督促、設備の不具合というような入居中のトラブル、解約時のポイントをレクチャー。また関西と関東など地域における慣習の違いや、保証会社の仕組み（補償内容についての確認事項）など、賃貸実務において必要な情報を取り入れて解説しています。
4回目は空室対策をテーマに、何をするべきかを参加者同士で話し合っていただく機会に。宮西さんは「更に言えばあまり苦情を言わない入居者に対してのフォローが必要。実はいろんな不満を持っているのかもしれませんが、何も言わずに『お世話になりました』と解約する人も。その人たちの満足度を上げることが空室抑制につながっていくのではないでしょうか？」と、空室予防のポイントも話しているそうです。
セミナーを通じて他のオーナー同士の交流も
二代目塾の参加者からは、「賃貸経営について体系的に知ることができた」「借地借家法を初めてきちんと理解することができた」「出会うことが少ない賃貸オーナー同士で話すことができて、他のオーナーさんが取り組んでいる話が非常に参考になった」「自分がやってきた中で、これでよかったという点もあれば、こうすべきだったと気づかされる点もあった」など、さまざまな声が寄せられています。
賃貸オーナーを取り巻く状況もどんどん変わっていく昨今。「数年前の二代目塾でお伝えした内容と、今の内容では織り込む内容も変わってきています。ですから今後の課題としては、メールマガジンの発信や、過去の二代目塾参加者を対象にOB会を開催するなどして、新しい情報を発信できたらと思っています」と宮西さんは話してくれました。
二代目塾は、管理会社だからこそ伝えられる実例とともに賃貸経営の基礎から実務までを学べる絶好の機会です。日常でのお困りごとや分からないことなども気軽に質問できる場なので、将来のために今から勉強したいという方も、既にオーナー業務に携わっておられる方もぜひ参加してみてください。