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  • # 防災
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被災地から学んだ防災知識を子どもたちに届ける、SDGsラジオの「出張授業」を開催

三菱地所レジデンスでは、「SDGsラジオ」の取り組みの一環として、児童・生徒・学生を対象にした学習プログラム「出張授業」を実施しています。今回は、2025年9月5日に高槻市立樫田小学校で行った出張授業の様子をレポートします。

子どもたちと一緒に学び、考える
「出張授業」を実施

「SDGsラジオ」は企業のSDGsへの取り組みを約1分間で紹介する音声配信サービス(株式会社ケシオン提供)で、全国の児童・生徒・学生を対象としています。教育機関や学校関係者は無料で利用でき、教育現場では実践的なSDGsの事例を手軽に学べる持続可能な教育コンテンツとして活用されています。

三菱地所レジデンスもこの「SDGsラジオ」に参画しており、「防災」「生物多様性」「木材活用」「CO2削減」をテーマにしたコンテンツを配信しています。また、出張授業では社員が講師となり、子どもたちとの交流を図りながら、これらのテーマに沿って、サステナビリティについて学ぶ機会を提供しています。

今回の出張授業は、2025年9月5日に高槻市立樫田小学校で行い、全校児童51名の他、大学生約20名、保護者、地域の方々が参加されました。樫田小学校は、高槻市北部の自然豊かな山間地域にある少人数の特認校で、地域や保護者と協力しながら「特色ある教育活動」が行われており、昨年度からは、防災意識を高めることを目的に1泊2日の「防災サマースクール」が開催されています。今回の出張授業はその一環として企画され、三菱地所レジデンスは「災害時の備え」をテーマに、体験を交えた授業を行いました。

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協力してレシピを考える
「防災クッキング」

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第一部では「防災クッキング」のワークショップを行いました。これは、食材カードを使い、グループごとに料理のメニューを考えるゲームです。

この取り組みは、東日本大震災で「ご近所同士で食材を持ち寄りバーベキューをした」という被災地の体験談が元になっています。災害時には電気が止まり、冷蔵庫が使えなくなることが想定されます。だからこそ、家庭にある大切な食材が痛む前に持ち寄り、さまざまな料理を作れることを体験しながら、“助け合い”の大切さを感じてもらうことを目的としています。

子どもたちはまず2つずつ好きな食材を選び、集まった食材からどんな料理を作れるか知恵を出し合いました。カレーやサラダ、シチューといった定番メニューのほか、海鮮丼やカニ鍋のような豪華料理、さらにはサムギョプサル、チヂミ、キッシュといった国際色豊かな料理まで登場。高学年の児童がリーダーとなり、相談しながら話し合いを進めました。食材を最後まで使い切ることも考えて、豚肉とアスパラガスを組み合わせて「アスパラの豚肉巻き」、卵とピーマンで「ピーマン入り玉子焼き」などのレシピも生まれました。

子どもたちからは「みんなが選んだ食材がバラバラで不安だったけど、相談して工夫したらちゃんと料理ができてよかった」という声があがり、スタッフは「主食からサラダ、汁物、デザートまでバランスよく考えられていて驚いた」と感心していました。

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災害時のトイレの備えを考える
「凝固剤体験」

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第二部では、三菱地所レジデンスが独自に開発した防災ツール「そなえるドリル」を使った授業を行いました。

「そなえるドリル」は、東日本大震災の被災地へのヒアリングをもとに、被災地の声を届け、災害時の行動につなげられるように作られたツールです。なかでも「一番大変だったのはトイレ」という被災地からの声を受け、今回は「災害時のトイレ対策」をテーマに授業を実施しました。災害時にはトイレが使えなくなること、その際に水を使わない方法として固めて処理する凝固剤があることを学ぶもので、実際に凝固剤を使ってみる体験や、家族に必要な凝固剤の数を考えるワークを行いました。

凝固剤の体験では、ビニール袋に少量の水を入れて凝固剤を加えるとすぐに固まりはじめ、子どもたちはその変化に驚きながら、袋越しにゼリーのような感触を楽しんでいました。子どもたちからは「避難するときにトイレのことは考えていなかったので、凝固剤を知れてよかった」、先生からは「備えていたが、凝固剤の数が全く足りなかったことが分かった」などの感想が聞かれました。

授業を行った担当者は「体験することで“気付き”が生まれ、学びが深まります。そして、繰り返すことで本当に行動できる力になります。今日の体験をきっかけに、また何度も備えについて考えてもらえたら嬉しいです」と語っていました。
三菱地所レジデンスは、SDGsラジオの「出張授業」だけではなく、分譲後のマンションでも防災訓練を積極的に実施・サポートしています。普段から顔見知りを増やし、災害時に助け合える関係をあらかじめ作っておくことが、いざというときに協力し合える、マンション内の防災力の強化につながると考えるからです。

三菱地所レジデンスは、環境や人権に配慮したまちづくりと住まいづくりを通して、社会に貢献する企業を目指すとともに、次の世代を担う子どもたちがサステナビリティについて楽しく学べる体験の場を、地域社会や教育現場と力を合わせて広げていきます。

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