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賃貸経営のヒントを得られる
「賃貸経営フェスタ2025」を
レポート
賃貸経営に役立つセミナーや展示が盛りだくさんの「賃貸経営フェスタ2025」。不動産の賃貸運用をしている方々を対象に、三菱地所ハウスネットが開催している毎年恒例のイベント「賃貸経営フェスタ2025」が10月にAPイノゲート大阪にて開催されました。三菱地所ハウスネットと三菱地所ホームの社員が登壇したセミナーを中心に、イベントの様子をレポートします。
「上がり続ける火災保険料」
その理由は?
三菱地所ホームから登壇したのは、保険事業部 リテール営業グループ長の井口文さん。「上がり続ける火災保険料 あなたはどう対策しますか?」をテーマに講演が行われました。
昨今、賃貸オーナーの方々が気にしているのは保険料の急激な値上がり。値上がりの理由は2つあり、1つは建築費の高騰による保険金額の上昇。2009年に改正が行われ、住宅向けの火災保険では建物の保険金額を、新たに建て直したらいくらになるかという「再取得価格」で設定されるようになり、そのため建築費が上がると保険金額も連動して上がることになります。
2つめの理由は保険料率の変化によるものです。保険料率がリスク細分型になり、建物の老朽化リスクが反映されるように。屋根や外壁、給排水管などの大規模改修などをしていなければ、より事故が起きやすくなります。「もし事故が起きれば、現場復旧工事も大掛かりになるケースが多く、それが火災保険料に反映されています」と井口さん。
火災保険の値上がりに合わせて、「ネット型火災保険なら安く押えられるのでは?」と考える賃貸オーナー様も多いですが、「火災保険に関しては残念ながらほとんど安くなりません」と井口さんは話します。特に、賃貸オーナー様にとって、老朽化による水漏れなど、建物の管理不備で入居者や第三者に損害を与えて法律上の賠償責任を負った場合に保障される「賠償責任補償」が完備されていない点は、ネット型保険の最大の落とし穴だそうです。加えて、保険に加入していれば安泰というわけではなく、複数回保険を使ったことがある場合は更新時の引き受け制限など、場合によっては次の更新ができないということが出てくるケースも。
「特に築年数の経った物件を所有しているオーナー様は、保険料の負担や事故の発生リスクなど、お悩みも多々あるかと思います。保険内容の見直しはもちろん、売却をするなど、資産の組み替えを検討するのも一案です。三菱地所グループでは、グループ会社をはじめとするさまざまなネットワークで、あらゆる方向からオーナー様にとって最適な戦略を提案することができます」と話されました。
「賃料値上げ」を
スムーズに進めるポイント
続いて登壇したのは、三菱地所ハウスネット 関西賃貸営業部企画営業グループの宮西 安広さん。「オーナー様なら知っておきたい!賃貸業の最新事情」をテーマに、4つのトピックを上げて講演が行われました。
1つめのトピックは現在、所有者不明土地の有効活用対策として2024年から開始された「相続登記の義務化」について。不動産を相続で取得したことを知った3年以内に登記を相続人に変えないといけないというもの。他にも、複数の相続人のうち一人が申告して登記ができる「相続人申告登記」や、住所や氏名・名称の変更の日から2年以内に登記をする必要がある「住所等変更登記の義務化」、不動産の所有者について住所や氏名の変更があった場合に、所有者が自分で申請しなくても、法務局が変更登記を行ってくれる「スマート変更登記」などの新設についても説明。「意外に多いのが未登記の建物。相続をするご家族が困るので、今のうちにしっかりと対策をしていただきたいと思います」と宮西さん。
2つめのトピックは「賃料の値上げ」。契約期間途中であっても賃料の増額を行うことは可能です。ただ、借主の合意を得る必要があり、「値上げが必要となる十分な根拠の説明、相手が納得しやすい価格設定などに加えて、余裕を持った通知が必要。相手の立場も考えながら進めていくことが大切です」とポイントを話されました。
賃貸経営の強い相棒となる
「管理会社」の選び方
3つめのトピックは「管理業界の実態について」。管理と一口に言っても、賃貸借契約に基づいて専有部分の管理を行う「賃貸管理」、建物そのものの設備など共有部のメンテナンスを行う「建物管理」があり、しっかりと建物を守るためにはこの2つの管理が必要とのこと。
管理のパターンは、オーナー様がすべてを行う「自主管理」、管理会社が業務を行う「一般管理」、不動産会社が借主となって第三者に転貸をする「サブリース」があるそうです。自主管理は手数料が掛からない分、時間や手間がかかることや、入居者募集から設備故障時、入居者からの問合せ対応、退去時の立会いなど、全て自分で対応する必要があります。一般管理は手数料がかかる一方で、管理会社が賃貸管理に関するすべての業務を担うため、ある程度手間や時間を削減でき、オーナー様の負担が軽いのがメリット。サブリースは、一般的な管理業務に加えて、サブリース会社が物件を一括で借り上げるため、空室があっても決まった金額の家賃収入が保証されるため、安定した収入が得られることがメリットです。一般管理よりもかなり手間や負担が削減できるが、保証される家賃は一定期間ごとに見直しされることや、手数料が高いこと、サブリース契約の解除の難しさなどのリスクもあります。
「管理会社を選ぶ又は変える時のポイントは、報・連・相や提案の有無、年間稼働率の推移を確認することはもちろん、皆様の今後の目指すべき方向性や課題を一緒に考えながら、提案して実行していける会社かどうかも考えていただきたいと思います」。
4つめのトピックは、「家賃保証について」。賃貸借契約時の家賃保証会社の利用率は今や8割と言われており、今後も上昇することが見込まれます。家賃保証会社とは、物件オーナー様に対し入居者の家賃を保証する会社のことであり、家賃の滞納をカバーしてくれたり、滞納分の督促をしてくれたり、いろんなメリットがありますが、保証できる範囲は、会社や商品によって異なると言われています。また、家賃保証会社自体の倒産リスクもあります。「家賃保証に入ったから安心というわけではなく、『どんな保証会社でどんな商品なのか』をしっかりと理解をしたうえで利用するのがいいと思います。」とのアドバイスもありました。
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三菱地所ハウスネット ブースの様子 -
会場の様子
また、落語家 桂小枝氏の特別講演は、三菱地所ハウスネットの宮西さんとのトークショー形式で行われました。桂氏が出演されている番組の不動産コーナーの経験をもとに、ユニークな物件や印象に残った物件が紹介されたほか、単身での住まいの工夫やマンションと一戸建てのメリット・デメリットなど物件選びにおける住環境や家賃の重要性についても触れ、実務的で親しみやすい内容に会場は終始笑いに包まれながら盛り上がりました。他にも、さまざまな設備や商品に関するブースやコーナーも設けられ、イベントは盛況のうちに終了しました。
現在の賃貸経営、そしてこれからの賃貸計画のヒントになる「賃貸経営フェスタ」。今回参加できなかったオーナー様は、ぜひ次回足を運んでみてはいかがでしょうか。