セミナーレポート43 The Parkhouse Club会員セミナー[三菱地所レジデンス主催]買い時を見極める!資産価値を考えたマンション選びとは?
2018年06月14日
「東京オリンピック後の不動産価格はどうなるのでしょう?」
「価格が落ちにくい、資産価値のある物件の見分け方は?」
「いまは“待ち”でしょうか、“買い”でしょうか?」
不動産にまつわる情報が飛び交う昨今、物件選びや購入のタイミングで頭を悩ませている方も多いと思います。三菱地所レジデンスは、“一生もの”と言われる不動産を安心してご購入いただくために、The Parkhouse Club会員様を対象に各種セミナー・イベントを開催し、お客様の住まい選びをサポートしています。
「住まいStudy」は定員100名のセミナー。毎回ご好評をいただき、セミナーに参加いただいた多くの方がその後モデルルームに足を運ばれています。今回で59回目となる「住まいStudy」も満員御礼となり、多くの方が専門家の講演や個別相談に熱心に耳を傾けていました。
今回の「住まいStudy」も、第1部・第2部でテーマごとに2つのセミナーを、第3部で希望者を対象に「個別相談コーナー」を開催し、3部構成といたしました。
第1部では東京カンテイ市場調査部の高橋雅之主任研究員を講師にお招きし、データに基づいたマンションの市場動向を解説していただきました。
第2部では長年にわたり『SUUMO(スーモ)』の編集長を務められた住宅ライターの山下伸介氏が独自の視点で「住宅購入の判断基準」を解説しました。
第3部ではご希望者を対象とした「個別相談コーナー」で上記2名の講師の方と「売買・賃貸」の専門家が個別相談に応じました。
では、第1部の内容からご紹介しましょう。
【第1部 セミナー】
高価格を維持し続けるマンション市場動向と2018年の展望
第1部講師の高橋雅之氏は、不動産専門のデータ会社である東京カンテイで不動産市場の動向調査・分析に携わっており、その豊富なデータを基に、以下の3つの観点でマンション市場動向を説明しました。
- (1)2017年までの市況のおさらい
- (2)現在のマーケットの背景と、今後の展望
- (3)いかなる局面でも押さえておきたいマンションの資産性について
(1)2017年までの市況のおさらい
まず市況のおさらいですが、東京都における半期ごとの新築マンションの坪単価を確認します。
2015年上期が287.1万円であるのに対し、2017年下期が341.8万円。高額物件が価格を押し上げたことを差し引いても高水準で推移しています。駅近やタワーマンションなど高スペックの物件が増加したことや、建設コストの上昇が、東京都内の新築マンション価格を高値安定させている理由だという解説がありました。
もうひとつ、中古マンション価格の推移を確認します。東京都においては2015年上半期が258.7万円でしたが、2017年下期は308.0万円。新築価格の高騰に連動する形で、中古物件の価格も上昇傾向にあります。
続いて、マンションが高価格を維持し続ける背景と今後の展望についての説明がありました。
(2)現在のマーケットの背景と、今後の展望
第1の理由に、地価の上昇があげられます。地価公示を見ると、東京23区は全行政区で2%以上の上昇が見られます。都下、川崎、横浜といった周辺でも緩やかな上昇傾向にあります。
特に都心部では用地取得でオフィスや宿泊施設と競合し、場所によっては5%から10%以上も地価が上がっているケースが見受けられるとのこと。
高橋氏の見立てでは、上昇傾向も行き着いた感があり、頭打ちではないか、一方で、下落する要因は見あたらないため、高水準を維持するだろうとのことでした。
第2の理由に、工事費の上昇があります。国土交通省の資料によると、2011年度の建築工事費を100とすると、2018年1月は106.3、2018年2月が107.9となっています。
工事費上昇の背景には、資材の高騰とともに建設業の就業者数が減少していることもあるとのことです。1997年には685万人だったのが、2017年には498万人にまで減っています。高橋氏は、人手不足の現状を踏まえても、新築マンションの価格が下がることは考えづらいという見解を示しました。
(3)いかなる局面でも押さえておきたいマンションの資産性について
最後に、分譲マンションの資産性についての解説がありました。築10年の中古マンションの坪単価を、新築時の坪単価と比較したリセールバリューを見ると、都心6区(千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、渋谷区)や、湾岸エリア(江東区、品川区)などが高い値を示しています。たとえば港区は120.4%、中央区は115.9%です。
東京都下でも住宅地として人気が高い武蔵野市や三鷹市ではそれぞれ98.7%、102.7%と、東京都の平均を上回っています。
立地のほかに物件スペック(階数や戸数規模など)もリセールバリューに影響しますが、リセールバリューを正しく知ることで、「どのようなエリアにどのような物件を購入するか」の戦略が立てやすくなるという解説がありました。
高橋氏は最後に、2019年10月に予定されている消費税増税についてふれられました。年末にかけて消費税増税に向けた動きも本格化することから、いまは物件選びや購入時期を検討する好機ではないかという説明に、多くの方が納得した表情を見せていました。
【第2部 セミナー】
買いか、待ちか?不動産購入の判断基準
第2部の講師を務めた山下伸介氏は、リクルートで『SUUMO(スーモ)』などの編集長を務めた後に独立、現在は住宅ライターとしてご活躍です。その豊富な取材経験をもとに、「不動産はいつ購入すべきか」というテーマで講演していただきました。
山下氏によれば、以下の3つが判断基準の大きな柱になるとのことです。
- (1)「今買うコスト」と「待つコスト」を比較する
- (2)住宅ローンの「金利」の特性を理解する
- (3)数値化できない、ライフスタイル上の「今買う」価値を考える
(1)「今買うコスト」と「待つコスト」を比較する
「今買うコスト」は、購入したマンションが値下がりした時に発生します。たとえば6000万円の物件を購入して、5年後に10%値下がりしたとします。差額の600万円+その利息(※現在の金利水準で、総返済額を借入額の約1.2倍として試算)の約720万円が「今買うコスト」です。
一方、「5年待つコスト」をシミュレーションしてみましょう。現在の家賃が10万円だとすると、5年間でのコストは約620万円(更新料1カ月分が2度発生すると仮定)になります。
このふたつを比べて、「今買うのか」、「5年待つのか」を検討することになります。ただし、「今買うコスト」は値下がりした場合のみ発生しますが、「待つコスト」は確実にかかる費用になります。つまり第1部で解説のあったリセールバリューが100%の物件であれば、「今買うコスト」はゼロということになります。
(2)住宅ローンの「金利」の特性を理解する
不動産の購入にあたっては、住宅ローンの金利水準が大きなポイントとなります。まず、フラット35の最低金利の推移を見ると、2016年2月の日銀によるマイナス金利政策導入以降、ほぼ底と言える水準にあります。
この住宅ローン金利について、山下氏は「日銀が長短金利水準を誘導する政策を採用していることから、市場金利は現在の水準を維持する」と予想しました。また、「低金利の長期化で金融機関の経営環境が悪化していることから、さらに金利が下がることは考えにくい」とも述べました。
つまり住宅ローン金利は、現在より上がることはあっても下がることは考えにくいという状況にあるのです。
最後に、数値化できない価値についての解説がありました。
(3)数値化できない、ライフスタイル上の「今買う」価値を考える
「結婚後の新居探し」や「子育てをのびのびとしたい」など、不動産購入のきっかけはいろいろとあります。そして、家が欲しいと思ったいまから数年〜十数年がプライムタイムとなります。
「限られた人生の中で、できるだけ長い時間を理想の住環境で暮らすことには、数値に換算できない価値がある」という山下氏の言葉に、多くの方が肯いていたのが印象的でした。
【第3部 個別相談コーナー】
第3部は、ご希望者のみを対象とした「個別相談コーナー」を開催しました。 「不動産マーケットの全般 相談コーナー」では、第1部、第2部で講師を務めた高橋氏と山下氏が、「売買・賃貸 相談コーナー」では、三菱地所ハウスネットの和田滋がそれぞれ個別の相談に応じました。
【お客様の声】
最後に、参加されたみなさんの感想を紹介して、レポートのまとめとさせていただきます。
- 三菱地所レジデンスの津田沼の物件に興味があり、モデルルームにうかがったところ、このセミナーの存在を知りました。まだエリアを絞っていないのですが、リセールバリューと立地の関係のお話が大変役に立ちました。個別相談コーナーでは、買い換えにあたっての具体的な相談ができてよかったです。(40代男性)
- 現在、築40年のマンションに住んでいます。これ以上古くなると売りにくくなるのではないかと思い、買い換えを考えています。いずれは子どもに相続することになりますが、その時の資産価値を考えるにあたって、具体的なデータが役立ちました。個別相談では、いま考えている西武線沿線の物件について具体的なお話がうかがえて、ためになりました。(60代男性)
- 自分が住みたいと思っているエリアの物件が、将来的にどれくらいの価格になるのかが知りたくて参加しました。やはり条件のいい物件は高値を維持すると聞いて、なるほどと納得しました。個別相談では、中古も視野に入れてマンションを探すのが賢いというアドバイスをいただいたので、選択肢が広がりましたね。(30代ご夫婦)
- 三鷹を中心に、1年半ほど新築の物件を探しています。本当に三鷹でいいのかという疑問がありましたが、このあたりのリセールバリューが100%を超えているというデータを見て、このまま三鷹で探そうという意志が固まりました。(40代男性)
- 長く世田谷に住んできましたが、ここ2年ほどで住環境が大きく変化したように感じたので、別の場所に移り住むことを考えてセミナーに参加しました。気に入った物件があったらいま住んでいるマンションを処分して買い換えるつもりなので、個別相談の具体的なアドバイスが役に立ちそうです。(40代女性)
三菱地所レジデンスでは今後も、住宅購入を検討される方々のお役に立てるようなセミナー・イベントを随時開催します。
詳細は住まいのギャラリーやメールマガジンにてお知らせします。
The Parkhouse Clubは、2018年6月22日をもって「三菱地所のレジデンスクラブ」へ統合いたしました。
「住まいStudy」では、会員様を対象に専門家の講演を開催しています。
2024年3月14日(木)・3月16日(土)開催『住まいStudy』の応募受付は終了しました。
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