初めて買う方は必見!~プロが教える「お金」と「物件の選び方」~

セミナーレポート49 三菱地所のレジデンスクラブ 会員セミナー[三菱地所レジデンス主催]初めて買う方は必見!~プロが教える「お金」と「物件の選び方」~

[住まい選びの基礎知識]

2019年06月14日

住まいStudy

「不動産の市況や金利の動向が知りたい」
「消費税増税がマンション購入に与える影響を知りたい」
「資産価値のあるマンションとはどういうものかを知りたい」
不動産は“一生もの”と言われる買い物ですから、購入を考えるとたくさんの「知りたい」が生まれます。三菱地所レジデンスは、「安心して不動産を購入していただきたい」という想いから、「三菱地所のレジデンスクラブ」の会員様を対象に各種セミナー・イベントを開催しています。

住まいStudy

「住まいStudy」は、定員100名程度のセミナーで、書籍やインターネットでは知り得ない情報が入手できる点を評価していただき、毎回満員御礼となっています。
第64回目となる今回は、『初めて買う方は必見!〜プロが教える「お金」と「物件の選び方」〜』と銘打って、マンションを初めて購入される方向けのプログラムをご用意しました。

第1部ではホームローンドクター株式会社で代表取締役を務める淡河(おごう)範明氏を講師に招き、資金計画の立て方についてアドバイスしていただきました。
第2部では住宅ジャーナリストの山本久美子氏に、基礎的な購入のノウハウをご教授いただきました。
第3部では、ご希望者を対象に、上記おふたりの講師の方と、三菱地所ハウスネットによる個別相談を承りました。
では、まず第一部の模様からレポートさせていただきます。

【第1部 セミナー】
賢い資金計画の立て方 損をしない住宅ローンの選び方・返し方

第1部では淡河範明氏に、家計収支に応じた借入金額の目安と金利タイプ(固定 or 変動)の選び方をパターン別にわかりやすく解説していただきました。
淡河氏は日本興業銀行などでの勤務を経験した後に住宅ローン専業コンサルティング会社であるホームローンドクターを設立。利用者の立場から住宅購入時の資金計画、住宅ローンの選び方を新しい方法で提案されています。
淡河氏は、よくある質問を5つ挙げ、それに対して解説していただきました。
5つの質問とは、「いくらの家を買えばいいのか?」「今買うべきか?」「住宅ローンはいくら借りたらよいのか?」「自己資金はどれくらいあればいいのか?」「変動金利と固定金利はどっち?」です。

【第1部 セミナー】賢い資金計画の立て方 損をしない住宅ローンの選び方・返し方

【第1部 セミナー】賢い資金計画の立て方 損をしない住宅ローンの選び方・返し方

資金計画をたてるにあたってその前段階で大事なことは、「人生設計上の最適な住宅を、短期的な観点ではなく、長期的に検討すること」だと説かれました。
たとえばご子息の小学校の学区を第一に考えて住まいのエリアを選んでも、それは6年間だけのことです。もっと先を見れば、ご両親のそばに住むことのほうがメリットは大きいのではないかという淡河氏の言葉に、参加者の多くがうなずいていました。

また、資金計画をたてるにあたっては、家計収支のチェックが必要で、多くの方がつまずきがちなポイントが必ず2つあるというお話は、大変に説得力がありました。
家計収支がマイナスになる2つのポイントのうち、ひとつはご子息が大学に進学する時、もうひとつが老後です。老後の準備を考えながら、ローンと人生を重ね合わせて計画することの大切さを学びました。

【第1部 セミナー】賢い資金計画の立て方 損をしない住宅ローンの選び方・返し方

●4000万円より5000万円借りたほうがお得?

参加者の多くの方から「驚いた」というご感想をいただいたのは、「住宅ローンはいくら借りたらよいか?」という問いに対する解説です。
淡河氏は、「できる限り準備した自己資金+なるべく少ない借入金」という借入の常識が、「できる限り少ない自己資金+安全に返済できる最大の借入金」へと変化していると指摘されました。
以下それを分かりやすく解説した試算です。

【4000万円借り入れた場合】

  • A(総支払利息)
  • 860万9904円
  • B(諸費用)
  • 112万2804円
  • C(住宅ローン減税)
  • 427万4583円
  • 実質支払額(A+B−C)
  • 545万8125円
  • 借入期間
  • 35年

【5000万円借り入れた場合】

  • A(総支払利息)
  • 1076万2409円
  • B(諸費用)
  • 118万2804円
  • C(住宅ローン減税)
  • 534万3231円
  • 実質支払額(A+B−C)
  • 660万1982円
  • 借入期間
  • 35年

【5000万円借り入れて、10年後に1000万円を繰上返済した場合】

  • A(総支払利息)
  • 771万7465円
  • B(諸費用)
  • 118万2804円
  • C(住宅ローン減税)
  • 509万2459円
  • 実質支払額(A+B−C)
  • 380万7810円
  • 借入期間
  • 27年9ヵ月

【前提条件】
消費税10%適用。認定長期優良住宅、住宅性能評価証明あり。借入タイプは一括貸付け、返済タイプは元利均等返済。
フラット35S(Aプラン)適用で、当初1.02%、11年目以降1.27%。繰上返済手数料は0円。

このように、5000万円を借りて10年後に繰上返済をする借入方法が最もお得になるのです。
金利や住宅ローン減税などを理解することで賢くマンションを購入できることに、参加者のみなさんは驚かれていました。

【第2部 セミナー】
初めてのマンション選び!知っておきたい購入ノウハウ術(基礎編)

第2部で登壇いただいた山本久美子氏は、『週刊住宅情報』『都心に住む』などの副編集長を歴任した後に住宅ジャーナリストとして独立、現在は住宅関連記事の編集・執筆や講演を行っていらっしゃいます。
今回は、その豊富な経験を基に、マンションの購入を初めて検討されている方に向けてアドバイスをするというテーマで講義をしていただきました。
山本氏のお話は、以下の3部構成でした。

  • パート1「最新のマンション購入環境」
  • パート2「満足できるマンション選び」
  • パート3「モデルルームはここまで確認」

ここでは、初めて物件購入を検討されている参加者から特に好評だった、パート1の内容をご紹介します。

【第2部 セミナー】初めてのマンション選び!知っておきたい購入ノウハウ術(基礎編)

山本氏はまず、住宅購入を取り巻く環境の変化について言及されました。そしてマンション市況に大きな影響を与える、経済状況の3つの要素を取り上げました。

  • ローン金利については現在の超低金利の状況が当面は続く。
  • 建設工事については、公共事業の増加、災害からの復興、オリンピック需要によるコスト増は安定状態へ。
  • 3月末に発表された地価公示によると、都心部では高止まり、周辺で上昇に反転。

こうした経済状況を勘案すると、都心部のマンション価格はこのまま高水準のまま横ばいで推移するのではないか、というのが山本氏の見立てでした。

【第2部 セミナー】初めてのマンション選び!知っておきたい購入ノウハウ術(基礎編)

続いて山本氏は、購入を支援する好材料が豊富にあると述べられました。なかでも、効果が大きいのは「住宅取得等資金の贈与の非課税制度」とのことで、詳しく解説していただきました。
これは、直系尊属である両親、祖父母などから住宅取得などの資金として贈与を受けた場合に、一定の金額が非課税となる制度。消費税8%が10%に増税となった時の消費の冷え込みを抑えるため限度額が拡充されたのです。

【第2部 セミナー】初めてのマンション選び!知っておきたい購入ノウハウ術(基礎編)

消費税が10%の物件を購入する時の非課税枠は、2019年4月1日〜2020年3月31日までに契約した場合、一般住宅が2500万円、一定基準を満たす住宅だと3000万円となります。3000万円を贈与した時の贈与税は、親子間でも1035.5万円ですが、これが非課税、つまり0円になるのです。
非課税枠は2021年12月末にかけて徐々に減少、ちなみに2021年12月末の時点では一般住宅が700万円、一定基準を満たす住宅では1200万円が非課税となります。

消費税増税に伴う消費の冷え込みを緩和する政策としては、「住宅ローン控除」も注目とのことです。
消費税が10%の新築住宅またはリノベ再販中古住宅を購入した場合、住宅ローン控除を受けられる期間が3年延長されて13年となるのです。

対象ローン限度額は4000万円(認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅の場合は5000万円)で、1年目から10年目は年末のローン残高の1.0%が控除されます。
11年目から13年目は、以下のいずれか小さい額となります。
(1) ローン年末残高の1.0%
(2) 建物価額の2%の3分の1(こちらが採用されるケースが多いようです)

「住宅取得等資金の贈与の非課税制度」や「住宅ローン控除」などで、消費税が増税となってもそれを補完する政策が用意されていることに、参加者の方の多くが納得された様子でした。

【第2部 セミナー】初めてのマンション選び!知っておきたい購入ノウハウ術(基礎編)

最後に山本氏は、マンション選びと購入のタイミングについて、「大切なのは住み手の内的な基準」だと力説されました。
マンションを選ぶにあたっては、資産価値(売却額、賃料等の換金性)と居住価値(住み心地)を考える必要があります。資産価値は将来需要、市場動向、希少性が決め手、居住価値は交通の便、間取り、設備、デザインなどに左右されます。
このとき、長く生活基盤となる住まいで重視すべきものとは何かをよく考えたほうがいいというのが山本氏のアドバイスです。

また、購入のタイミングについても外的な環境要因にばかり目を奪われていると、待っている間に金利が上がったり、完済年齢が遅れるというリスクが生じます。
市況の変化は予想困難なのに、待つ必要があるのかを考えたほうがいいという声に、多くの方がうなずいていたのが印象的でした。

【第3部 個別相談コーナー】

第3部では、ご希望の方を対象に個別相談をしていただくコーナーを設けました。第1部講師の淡河氏が「ライフプラン相談コーナー」、第2部講師の山本氏が「購入ノウハウ相談コーナー」、そして三菱地所ハウスネットが「買い換え・賃貸相談コーナー」を担当しました。
以下に、個別相談コーナーをご活用いただいた[お客様の声]をお伝えし、今回のセミナーレポートを終わりたいと思います。

【お客様の声】

【お客様の声】
  • 両親がいま住んでいる戸建てからマンションへの買い換えを検討しています。今回は、住宅ローンのことを知りたくて参加しました。個別相談では、自分と親の名義をどうしたらいいのかや、ローンの組み立て方について、具体的なアドバイスをいただきました。(40代男性)
  • 借り方によっては、4000万円より5000万円借りたほうがお得だとか、目からウロコのお話を聞くことができて、プロの情報はすごいと感心しました。
    個別相談では、物件を所有する目的を長期的に考えるようにアドバイスしていただき、人生設計について考えさせられました。(40代女性)
【お客様の声】
  • 子どもがマンションを買うと決めたので、忙しい彼らの代わりに話を聞きに来ました。ローンの仕組みが複雑で、インターネットや雑誌を見てもよくわからなかったのですが、セミナーや個別相談でわかりやすく教えていただいたので、来た甲斐がありました。個別相談では、より深い情報を教えていただき、なるほどと納得しました。(60代ご夫婦)
【お客様の声】
  • 現在は賃貸で、まだエリアなどは決まっていませんが、そろそろマンションの購入を検討しています。自分がどれだけのローンを組めるのか、いくらの物件を購入することができるのかを考えているタイミングで、ぴったりのテーマのセミナーだったので申し込みました。固定金利と変動金利の違いなどをとてもわかりやすく講義していただいたので、初心者の私でも理解できました。(40代男性)

三菱地所レジデンスでは今後も、住宅購入を検討される方々のお役に立てるようなセミナー・イベントを随時開催します。
詳細は住まいのギャラリーやメールマガジンにてお知らせします。

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