暮らしやすい住まいをつくる、ドイツ流の片づけ術

暮らしやすい住まいをつくる、ドイツ流の片づけ術

[暮らしのアイデア]

2020年01月10日

住まいの片づけに悩んでいる人が多い日本。ドイツの住まいのようにいつも整った住まいにするためには、どんなふうに片づけをすればよいのか。
ドイツ流の暮らしを実践している門倉多仁亜さんのお宅にて、お話をうかがいました。

話=門倉多仁亜(かどくら・たにあ) 料理研究家
日本人の父、ドイツ人の母を持ち、日本、ドイツ、アメリカで育つ。幼い頃ドイツに住む祖父母と暮らす。そんな自身のドイツでの生活経験をもとに、料理や家事、部屋づくりなどドイツ式の合理的なライフスタイルの魅力を発信。著書に『タニアのドイツ式整理術・完全版』『ドイツ式暮らしがシンプルになる習慣』など多数。

photos by Naoki Seo text by Emi Arita

目線1

家づくりの段階で片づけ・掃除のしやすさを考える

リビングルームは、読書を楽しんだり、料理教室の生徒さんが来たときは、ゆったりとみんなで座れるようにと考え、ソファを配置。

リビングルームは、読書を楽しんだり、料理教室の生徒さんが来たときは、ゆったりとみんなで座れるようにと考え、ソファを配置。

ドイツの人たちの多くが、オンとオフのメリハリをとても大切にし、仕事が終わったら寄り道せず、家に帰って家族と過ごします。友人たちを家に招く機会も多いので、日本に比べると、家で過ごす時間が長いです。そのため、常に整っている家が多いのですが、それは、家づくりの段階で、片づけや掃除のしやすさがしっかりと考えられているから。いつも片づけや掃除を頑張らなくてはいけない”疲れる家“ではなく、片づけや掃除のしやすい”楽な家”、つまり合理的な暮らしができる住まいづくりを心がけているんです。

リビングのローテーブルの下は本やリビングで使うものをしまえるように収納スペースのあるものをセレクト。

リビングのローテーブルの下は本やリビングで使うものをしまえるように収納スペースのあるものをセレクト。

たとえば、リビングをつくるときは、そこで何をするかをきちんと考えて家具などを用意していきます。
もし、読書をする場所と決めたなら、本をしまう場所も用意。そうすれば、読み終わった本はそこに片づけることができ、出しっ放しの状態を防ぐことができます。
また、「バスマットを買うときは、どんなに素敵でも、メンテナンスしにくいものは買わない」という具合に、頻繁に洗うものは扱いやすさを重視。
はやりに流されず、自分の暮らしに見合ったものを選ぶことが、ドイツ式の無理のない暮らしと住まいにつながっていきます。

目線2

ものの場所を決め、自分なりのシステムをつくる

片づけしやすい家をつくるためには、いるものといらないものを分類することも大切です。日本には“もったいない”という言葉があり、なかなかものを捨てることができず、溜め込んでしまう傾向にあります。

右上/キッチンの収納棚。料理教室で使うものや炊飯ジャーなど種類ごとにカゴをわけて収納。左上/靴箱にあるクリアボックスには、工具やコードを収納。何が入っているかわかるようにイラストでラベリング。

右上/キッチンの収納棚。料理教室で使うものや炊飯ジャーなど種類ごとにカゴをわけて収納。左上/靴箱にあるクリアボックスには、工具やコードを収納。何が入っているかわかるようにイラストでラベリング。

たとえば贈答品など捨てにくいと感じるものは、行き先を見つけてあげるのがおすすめです。
定期的にものを出すリサイクルショップを見つけたり、バザーに出したり。すぐにいるかいらないか判断できないものは、それらを溜めておく中間地点をつくり、そこがいっぱいになったら捨てる、というシステムをつくるとよいでしょう。
また日本の場合、家族であれば、片づけをしたり、どこに何があるのかをすべて把握しているのは“お母さん”という家庭が多いと思います。でもドイツの場合は、家族みんなが片づけをするし、何がどこにあるかを把握しています。

ダイニングで使うコースターはいつもこのカゴに収納。

ダイニングで使うコースターはいつもこのカゴに収納。

私の母がその違いについて「日本の家は個人商店、ドイツの家はスーパーマーケット」と例えていましたが、大切なのは、ものの場所を決めたら、それを家族と共有すること。ドイツの家を見ると、箱などにラベルを貼っていることが多いですが、それはものの場所を家族で共有するためのアイデアでもあるのです。

目線3

ルーティンを決め、無理をしない暮らしを目指す

廊下にあるチェストの引き出しには、紙袋を収納。溜まりやすいので、定期的に仕分けしている。

廊下にあるチェストの引き出しには、紙袋を収納。溜まりやすいので、定期的に仕分けしている。

ドイツの場合、日照時間が少ないという気候もあり、洗濯やアイロン掛け、掃除機をかけるといった大がかりな家事は、週に1回まとめて行うことが多いです。その分、1日15分は片づけや掃除をする時間と決め、日々少しずつ取り組みます。
たとえば、就寝前に、頻繁に使うキッチンの引き出しの中を片づけてみる。こういった毎日目にするところを片づけると、心地いいと感じることができ「明日は他の場所もやってみよう」といった気持ちにもさせてくれます。
いっぺんにすべてを片づけるのは大変なので、小さな達成感を生むような場所の片づけを、1日のルーティンのなかに組み込んでいけば、無理なく取り組むことができるはずです。

「特に夏のベッドメイキングはシンプル」と門倉さん。忙しい朝でもさっと整えることができる。

「特に夏のベッドメイキングはシンプル」と門倉さん。忙しい朝でもさっと整えることができる。

またドイツのベッドメイキングはとてもシンプル。それは、毎日整える場所だから。これも無理をしない工夫のひとつです。
自分が心地いいと感じられる住まいにするためには、無理なく整えられる、暮らしやすい家を目指してみましょう。

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