侘びの息づく住まいに見る、 家具を愛でる暮らし方。

Wonderful Life侘びの息づく住まいに見る、
家具を愛でる暮らし方。

[暮らしのアイデア]

2018年07月11日

素敵な住まいをご紹介する『Wonderful Life』。毎回、インテリアはもちろん、オーナーのライフスタイルから、美しい暮らしのヒントをお届けします。

塚野丞次さん・美子さん
湘南在住

2年間かけて改装した日本家屋で、
自然と寄り添うように静かな暮らしを送る塚野さん夫妻。
そんなお二人の暮らしに寄り添うのは、
“一生もの”の家具たちです。

余計なものをそぎ落とし、簡素ななかに見出される“侘び”の美しさが宿る塚野さん夫妻の住まい。限られた予算のなかでの改装は、海外デザイナーによる『Wabi Inspirations』という一冊の本を参考に進められました。「いろいろな事情があって仕方なくこうなったの」と笑う塚野さん夫妻ですが、“侘び”の世界観を見事に表現し、訪れる人を魅了します。そんな住まいに設えた家具もまた、新調したものはほとんどなく、40年暮らしていた都心のマンションから引き継いだものばかり。経年変化による趣があり、さらなる魅力を放っています。

富山の家具工房「KAKI」制作のダイニングテーブルセットが存在感を放つ、ダイニング部分。壁一面の本棚は、アートディレクターとしてたくさんの本を所有する丞次さんの書籍を収めるべく、改装時に新たに造り付けました。40年という時を経て、風合いを増したダイニングテーブルセットとも馴染むよう、建築家のアイデアにより、本棚の木材はあえて年月を経たような彩色が施されています。

“侘び”を感じる住まいとはいえ、暗い印象にならないよう、建築家が厳選したごく薄い障子紙を採用。こちらは陽の光をたっぷりと取り込み、心地のよい空間となっているリビングの一角。このキャビネットもダイニングテーブルセットと同様、「KAKI」制作のもの。購入から数10年を経ても、色褪せることのない端正な佇まいは、その人の暮らしに溶け込み、使い込むほどに趣を増すオーダー家具ならでは。

美子さんの寝室のベッドやキャビネットも「KAKI」制作のもの。そんな寝室のなかで、ひときわ目を引くのが、天井から吊るされた色鮮やかな照明。数年前イタリアを旅行した際に見つけたヴェネチアン・グラスのシャンデリアで、住まいの改装を決めた頃に購入し、飾るのを心待ちにしていたそう。長年暮らしをともにしてきた往年の家具たちのように、時を経てさらなる風合いを増していく姿が楽しみだといいます。

丞次さんの寝室にあるソファは、1977〜2016年に販売されていたアルフレックスの「BENGODI」。「BENGODI」はイタリア語で「楽園」を意味し、すっぽりと体を包み込む心地よさで、最上のリラックス感をもたらすとして人気を博しました。40年の時を経て、たわんでしまった座面も、丞次さんにとっては、体に馴染んだ唯一無二の座り心地。これまでも、これからも、丞次さんの暮らしには欠かせない、まさに“一生もののソファ”。塚野さん夫妻の住まいからは、暮らし方が変わっても、ずっと付き合っていける、一生ものの家具との出合いの素晴らしさを感じとることができます。

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