- Interview
~MASTER PLAN~ - Interview
~ROOM PLAN~

Q1.
はじめて現地を訪れた時のお話からお聞きしたいのですが、
どんな印象を持たれましたか?
そうですね。広がりのある土地と言いますか、空が広くて開放感がある。そして静かな場所だなというのが、最初の印象です。
「船橋」駅から本町通りあたりは店も人も多くて賑やかですが、通りを1本入っただけで全然違う印象を私は受けました。『まだ船橋にこんな土地があったのか』というのが率直に思ったところです。

『船橋にまだこんな土地が
あったのか』
『知っていただきたいのは、
土地のポテンシャル』
Q2.
この土地の特徴を教えてください。
本計画地は、東西に長いことに加えて、南北の奥行きもしっかりととれている。だからこそ、全邸南西向きという非常に魅力的なプランが実現できました。そこがこの土地の最大の強みです。
その強みを最大限活かしつつも、敷地にゆとりが生まれ、敷地内駐車場のほか、中庭を計画したり、エントランス前にしっかりとアプローチが取れて、道路から奥まったところにエントランスを設けることもできました。
定められた法規に則って創りながらも、こうしたゆとりが生まれたというのはひとえに土地のポテンシャル。狙ってできることではないと思っています。眺望撮影をしたら想像以上に抜けも良くて、それもこの土地の強みのひとつだと感じます。

ご縁があって巡り合ったこの土地ですが、実は長い歴史を持つ有名な老舗料亭「なべ三」の跡地なんです。船橋市役所のホームページなどで「なべ三」の写真を拝見したのですが、趣のある門構えと長暖簾に感銘を受けました。この雰囲気を継承しながら街区に新しい印象を与えられる計画にしたい、というのが当初からの強い想いでした。
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<なべ三>(※出典:船橋市ホームページより)



かつてこの地にあった老舗料亭
「なべ三」の門構えに
感銘を受けた。
和の魅力を探り、
辿り着いたのは
「いい時間」。
Q3.
新しいレジデンスに
「なべ三」はどのように継承されて
いったのでしょうか?
料亭や和の魅力について深く考えました。“奥ゆかしさ”や“おもてなし”を掘り下げると、「人に楽しんでもらいたい」とか「いい気持ちで時を過ごして欲しい」とか、そういった想いが根底にあり、それこそが和の魅力ではないかと思い至りました。そんな経緯から「いい時間」を物件コンセプトに、ものづくりを進めていきました。

日本建築の考え方を
オマージュ。
Q4.
「いい時間」という
コンセプトを具現化するために、
尽力された点を教えてください。
和の要素を現代的な価値観で解釈した共用部のプランニングでしょうか。日本家屋や日本建築の考え方を参考にしながら丁寧に作り込みました。
「縁側」「居間」「床の間」などをモチーフに取り入れ、日本ならではの考え方を踏襲することで、「いってらっしゃい」や「おかえりなさい」など日常のシーンに、おもてなしの心や温もりを演出できる意匠に尽力しました。

中庭をより愉しむための
「丸窓」。
Q5.
印象的なエントランスだと思いますが、
こだわりのポイントはどこですか?
まず、正面の窓に設えた特徴的なルーバーの丸い格子です。これは茶室などに用いられる丸窓です。焦点を「絞る」ことで、中庭の景色をより愉しんでいただけるようにしました。また腰掛けて中庭を愉しむ縁側として、天然石のベンチも設けています。
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marumado/VIEW
エントランスホール完成予想CG -
stone/ENGAWA
※掲載の写真は参考写真であり、天然素材であるため、色合い等実際とは異なります。
どうしても当物件で再現したかったのが、「なべ三」の門を飾っていた「長暖簾」です。お出迎えの意匠として、また内と外の切り替えの象徴的なポイントでもある「長暖簾」を壁面意匠のモチーフに取り入れました。優しさやぬくもりも大事にしたいという強いこだわりから、素材感も大切にしています。
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naganoren/WALL
エントランスホール完成予想CG
床の間として飾り棚を意匠的に
設置。
エレベーターホールへ向かうパサージュには「床の間」としての飾り棚を設えています。「床の間」は美術品や季節の物などでおもてなしの心を飾り、目を楽しませる場。
この場所にも実際にアートなどをご用意して、住まう方への歓待と、くつろぎをご提供できればと思っております。

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Q6.
最後になりますが、お客さまにメッセージをお願いします。「船橋」駅は都心へのアクセスが良い。またおおよそなんでも事足りる街。その上、建設地は船橋の中でも、落ち着いて暮らせる場所だと思います。世代を問わず、暮らしを楽しめる場所ですが、ご夫婦ともに忙しく働いている世帯にとっては一段と魅力的な場所ではないでしょうか。
お客様を具体的にイメージして計画をしていますが、今回は自分をターゲットにして本気で取り組みました。自分自身が「わくわくする」、そして「やさしくなれる」ような建物計画を進めてきました。
本計画は自分が住むことを前提に、納得がいくまでものづくりに向き合いました。この街、この場所、そしてこのレジデンスで、いい時間を過ごしていただきたい。それが計画担当としての切なる思いです。こだわり抜いた物件ですので、気に入っていただけると嬉しいです。
<プロジェクトリーダー>
三菱地所レジデンス株式会社 第一計画部
小暮 翔 氏
三菱地所レジデンスの計画推進担当として、
本プロジェクトの立ち上げから参画し、
総合的にたずさわる。

よく考えてみると、家にいる時間というのは案外、限られているのではないでしょうか。その限られた時間を思うように暮らしていただきたいというのが、専有部の計画の前提にありました。取り組んだのは、立体的な目線で「空間の質」を高めること。たとえば柱型があるだけで、空間を思うように使えないことがあると思います。そういった点をひとつずつ見直し、思うようにくつろげる空間づくりにこだわり続けました。
建物によって条件が異なりますので、実現できるかどうかは、その建物次第。しかし当物件は、実際に質の高い空間をご提供することができるよう心掛けました。平面だけではわかりにくい「空間の質」をご体感いただくためにも、ぜひ、モデルルームに足をお運びください。
家で過ごす、限られた時間を
思うように暮らして
いただきたいから、
一番のこだわりは「空間の質」です。


ご覧いただきたいのは、
ペニンシュラキッチン、ウォールドア、
アウトフレーム工法が揃った、
リビング空間の開放感と自由度です。
今回、ペニンシュラキッチンというスタイルを採用したのですが、特徴は目隠し壁がないことによる開放感の高さです。リビング・ダイニングと一体となった空間を楽しむことができ、お料理中もコミュニケーションも非常に取りやすい。小さなお子様がいる家庭では、調理中もリビングから目を離さずに済むので、様子が確認できて安心感も高まると思います。

次に、お住まいになられる方の生活のスタイルやご家族構成に合わせて、空間を手軽にアレンジできるウォールドアを採用しています。天井までの高さがある建具を採用し、床にレールを設けないことで、開け放した時の一体感が格段に高まるように配慮しております。こちらもモデルルームでご確認いただきたいポイントです。
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※上記はウォールドア部分開閉の状態を比較した参考写真で、開口部や室内の仕様等は異なります。
ウォールドア開閉時イメージイラスト
※Bタイプ:3枚引戸
C・D・Eタイプ:ウォールドア
また柱型のないすっきりとしたリビングを望まれる声を多くお聞きしますが、当物件はダブルアウトフレーム工法を採用しています。アウトフレーム工法とは柱や梁を住戸の外側に出すことで、住戸の室内は出っ張りなどのないすっきりとした空間を実現してくれます。さらに当物件は、バルコニー側だけでなく、開放廊下側にある洋室も同じ工法ですので、リビングはもちろん洋室にもデッドスペースを生じさせず、部屋を有効にお使いいただくことができます。

3LDKプランの収納率は11%超※を確保。
特に大型収納の確保にこだわりました。
すっきり暮らしていただきたいという思いから、大型収納の確保にこだわりました。ふた部屋にウォークインクローゼットを設けたり、背の高いモノも入る収納を設けました。中でも特にこだわったのは「ふとんクローゼット」ですね。季節ごとに使わなくなった布団や衣類をしまう場所が、限られてしまうことがございましたので、押入に習って三つ折りの布団がきれいにしまえる深い奥行きを確保し、片側には中板と天板を設け、さらに片側にはハンガーパイプを二本備えることで、オフシーズンの布団はもちろん衣類もキープできるなど、ストレスなく使えるような形で設定させていただいております。

(Bタイプ)イメージイラスト
※3LDKの住戸(59戸)の収納率は11%超となっております。(収納率=収納面積÷専有面積×100で算出しております。)
譲れなかったのは、居住フロアに「戸別宅配・食配ボックス」を完備すること。
家事をサポートする機能を高めたかった。
どうしても実現したかったのは、各居住フロアに「戸別宅配・食配ボックス」をご用意することでした。共働きで忙しいなど様々な生活スタイルがある中で、日常の買い物の負担を少しでも減らせればと。
通常は一階の共有部に宅配ボックスがあるケースが多いかと思いますが、飲料水や米など重いものを運ぶのは大変です。また最近は通販などを利用される方が非常に多くなってきておりますので、使いたいときに使えないといったケースが考えられるようになりました。
そういったご不便をおかけしないためにも、利用状況に左右されず、なおかつ食品の配達にも対応するこの設備を導入することで、日常の利便性が高まるのではないかと考えました。

※ご利用方法については管理規約をご覧ください。

近年は2人で働いてらっしゃる世帯が増加傾向かと思いますが、自分自身も共働きで、家族と過ごす日もあれば、仕事のアイディアを考えたり、ひとりで過ごしたい日もあります。そこで夫婦それぞれが私室を持つという新しい試みを取り入れ、Bタイプを「ひとり、ひと部屋」を叶えるプランとして計画しました。

従来のように夫婦の寝室のみを大きめに確保するのではなく、広さや収納など同条件の個室をふた部屋ご用意するという発想です。ベッドと机がしっかり置ければ、場合によってはダブルでリモートワークという日もお互いに快適ですし、就寝時間が異なっても睡眠を妨げる心配も減ります。もちろん共働きではない方々にも共感していただくことができれば嬉しく思います。
家族と過ごす日もあれば、
お互いにひとりで過ごしたい日もあるから、
「ひとり、ひと部屋」を叶えるプランも計画。
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計画するにあたって色々と想像を膨らませますが、どの部屋をどうお使いいただくかは、実際にお住まいになられる方のお気持ち次第です。お客様に住んでいただいて初めて、マンションの価値がでる。創る者の願いとしては長く住んでいただきたいという思いがあり、「一生ものの、いい時間」と感じていただければ、これほど嬉しいことはありません。
<プロジェクトリーダー>
三菱地所レジデンス株式会社 第一計画部
伊藤 瞬 氏
三菱地所レジデンスの計画推進担当として、
本プロジェクトの専有空間の
プランニングにたずさわる。