2019年度グッドデザイン賞受賞ザ・パークハウス あざみ野一丁目
2019年10月02日
自然と触れ合える散策路
計画地は東西に長く西側のみ接道しているため、必然的に敷地奥まで住棟が伸びるなかで間延びしない動線デザインが求められた。その解として、共用棟からの動線には雑木林の中を歩く「散策路」をデザインし、単調な廊下を歩くのではなく自然豊かな木々に触れながら歩く非日常の動線を創出し、飽きの来ない動線計画とした。
また、要所に自然石や段差のある広場を設けることで、居住者自らが場所に対する愛着を持てるようにした。
エントランスアプローチ
ストーン広場
デッキ広場
オーバル広場
散策路
スクエア広場
内外を分節しない独立共用棟
独立した共用棟では奥へ奥へと導かれる木立をイメージした天然木の壁を添えたエントランスとし、正面には開放的で居心地の良いラウンジを設え、目の前には回遊可能なデッキ広場を隣接させることで内外一体の空間となるよう意識した。
穏やかな気候となる中間期に窓を開放すれば、より一体感が生まれ、人々が集う交流空間になることを意図している。
エントランス夜景
エントランスホール
デッキ広場夜景
ラウンジ兼集会室
審査員の評価コメント
L型の住棟から切り離され、緑の通路の先におかれた、戸建てのようなスケールのエントランス棟は、街との良好な連続性をつくる上で極めて重要な役割を果たしている。また、駐車場への動線も、外構デザインと連携したゲートが二か所設けられ、日常動線でありながら、見過ごされがちなこうした動線を丁寧にデザインすることは、評価に値する。このような点を含めて、駐車場をとったあとの決して大きいとは言えない空地に、建築と連携した外構計画が巧みに計画されており、内部空間や日常動線を豊かにしている。