住まいでのおもてなし、パーティルームで行うホームパーティの魅力。
[暮らしのアイデア]
2018年12月11日
ホームパーティは親しい友人たちとプライベート空間でくつろぎながら、普段とは違う特別な時間が過ごせるイベント。マンションにお住いの方が利用できる共用施設で行う場合には、どんなことを大切にすればいいのでしょうか? ホームパーティープランナーの村上あゆ美さんに、初心者が押さえたいポイントや、ひと手間加えたパーティのアイデアをうかがいました。村上さんがご友人を招いてマンション内のパーティルームで行なった、20人規模のホームパーティにお邪魔します。
ホームパーティは準備も楽しみのひとつ
「住まいでのおもてなし、少人数ホームパーティの準備のコツと楽しみ方。」では、村上さんのご自宅で3~4人規模のホームパーティに向けての準備を見せていただきました。今回訪れたのは、村上さんがお住まいのマンションにある、キッチンが併設されたパーティルーム。会場での準備途中にお邪魔すると、パーティルームに備え付けられたテーブルのうえにはゴールドとホワイトがテーマカラーのコーディネートがされており、ゲストが楽しくも落ち着ける空間がつくられていました。

テーブルコーディネートをする村上あゆ美さん。
共用施設を使ったホームパーティでは、15~20人程度が参加することもできます。その分、準備も大掛かりなものになることも。だからこそ、「友人たちにも準備段階から得意なことで参加してもらって、みんなでパーティをつくっていくと、より楽しめる」と村上さん。
パーティルームは、季節ごとのイベントやお茶会など、活用の機会は多いとのこと。友人を招待する際、人見知りのペットがいて自宅に呼べないときや多くの人を招きたいときなど、マンションのパーティルームはとても便利なのだそうです。
利用するには予約が必要で、特にクリスマスや年末年始などイベントが多い時期は予約が集中して希望日に取れないことも。そのため早めに候補日を決めて予約をする必要はありますが、そのぶんパーティの準備期間が長くとれ、当日までみんなでアイデアを出し合ったりドリンクや食べ物を取り寄せたりなど時間を有効に活用できます。友人たちとパーティコーディネートを考えるときは、ピンボード風の写真共有ウェブサイトを使い、「こんな雰囲気はどう?」「こっちの方がいいかも?」とみんなでパーティのイメージを膨らませ、デコレーションを担当する人、料理を担当する人など、それぞれの役割を決めておくとスムーズに準備を進めていくことができるとアドバイスをいただきました。
「もちろん、準備から参加するのも、当日だけ参加するのも、それぞれの自由にしておくことが大事。あくまで気楽さを大切にして、無理をせずに準備を進めていくことが大切です」。

お洒落なメニューの飾り付けはご友人によるもの。
パーティルームを使うメリットとコーディネート術
ご友人たちの協力もあって準備はとても楽しそうに進んでいき、ホームパーティが始まりました。 料理のセッティングも終わり華やかな雰囲気に変わったパーティルームに、続々とゲストの方々が集まってきます。なかには小さなお子さんを連れた方も。レストランでも自宅でもない、広々としたパーティルームでのおもてなしは、まわりを気にすることなくリラックスしてくつろげ、お子さん連れでも気兼ねなくパーティを楽しむことができます。

この日はハロウィン間近とあってホワイトとゴールドで飾ったカボチャのディスプレイ。これもみなさんの手作り。
自宅とは異なり、パーティルームに備え付けの広いテーブルを使ったコーディネートは、「『高さ』を意識することがポイント」と村上さん。テーブルが広くなればなるほど、ただ料理を並べるだけではのっぺりとした印象を与えてしまいます。そこで活用するのが、通常のグラスより高さのあるシャンパングラスや、フルーツや焼き菓子を置く台として使われるケーキスタンドなど。中央部分に高さのあるものを加えるだけでも、テーブルに一味違った雰囲気が生まれます。ケーキスタンドは一般向けのレンタルサービスなどで借りることができるため、テーブルに特別感を演出したいときにはおすすめのアイテムです。

広いテーブルはシャンパングラスやケーキスタンドで高さを意識したコーディネートをするのがコツ。
好きなものを好きなタイミングで口に出来るようにと、今回はビュッフェスタイルでのおもてなしでした。大皿に盛られた料理はパーティルームの広々としたテーブルならではのスタイル。もちろん、料理自体にも工夫がされていました。まず大切なのは、「冷めてもおいしいもの」を用意すること。その際、味付けを少し濃い目にしておけば、時間を気にせずに最後までおいしい料理が楽しめるのだとか。


ビッフェスタイルのおもてなしは料理を選ぶときにも交流のきっかけになるそうです。
自分で料理をつくる時間が取れない方は、それぞれが料理を持ち寄る「ポットラック式」のホームパーティもおすすめです。この日のメイン料理を持ってきてくれたのは、村上さんのご友人でもあるホームクッキングプランナー高橋粧子さん。下ごしらえをしておけば当日はオーブンに入れるだけで手間のかからないローストビーフを筆頭に、調理に時間がかからず、持ち運びが大変ではないものを選んで持ってきてくれました。

キッチン併設のパーティルームではオーブン料理も作ることができます。

また、人数分用意すると大変な食器類はプラスチックのカップを利用すると、わざわざパーティのために買い揃えなくても、統一感のあるテーブルコーディネートが可能です。パーティルームは利用時間が決まっているため、後片付けを簡単にするためにも、プラスチックのカップを食器に利用するアイデアはとても便利です。一方、ドリンクを提供するためのグラスやコップは、お子さんや妊婦の方がアルコールを間違えて口にしないよう、区別しやすいものを選ぶのがポイントです。

お口直しの水にはレモンとミントが入れられていました。
大人数になると「飲み物は何があるのかな?でも、会話をさえぎって聞くのもちょっとな・・・」とゲストの方が気を使って聞けないことがあります。せっかくの交流の場、ゲストの遠慮を取り払うためドリンクリストが書かれたメニューボードを用意するのは嬉しい心遣いです。

ドリンクリストやメニューボードはパーティだけではなく、お茶会などのときもちょっとした特別感を演出してくれます。
共用施設でのイベントはマンション内の交流の輪も広げる
大人数でのホームパーティになると、面識のない方々が同席する機会も出てきます。そのため、村上さんは事前にSNS上でパーティのイベントページを作成し、参加者の紹介文を投稿しておくそう。そうすれば、初対面の方同士でも会話のきっかけを見つけやすくなります。

くつろげる特別な空間でのおもてなしに、初めて会ったというご友人同士でも話に華が咲く場面も。
もちろんパーティルームの利用法は、友人とのパーティだけではありません。同じマンションに住む方々とのお茶会や、同じ趣味のお仲間が集まる交流会などを開催すれば、身近に暮らす人たちとの交流の場になります。マンション内での暮らしをともにする方との交流は、日々の生活をより豊かなものにしてくれるはずです。

<参考写真>心地よい空間をランチパーティやお茶会にも使える『ザ・パークハウス 国分寺四季の森 ガーデン街区』コミュニティ・ラウンジ
お茶会を開く際の村上さんのオススメは「フルーツをテーマにしたコーディネート」とのこと。
たとえば、「リンゴ」をテーマにしてアップルティーやリンゴのお菓子を並べ、赤をベースカラーにしたコーディネート。「レモン」をテーマにしてレモンティーやレモンのお菓子を並べ、黄色をベースカラーにしたコーディネート。手に入りやすく、テーブルを飾るディスプレイとして使え、華やかさも演出できる季節のフルーツをテーマにすると、初心者の方でもコーディネートを思いつきやすく、気軽にお茶会を楽しむことができるそうです。
年末年始を迎え、様々な人と集まる機会が増えるこれからの季節。いつものホームパーティに物足りなさを感じている方は、参加するみなさんでアイデアを持ち寄って、“特別なホームパーティ”を開催してみてはいかがでしょうか。
<プロフィール>
村上あゆ美さん
東京在住。米国Jacksonville State UniverisityのRestaurant
Management学部卒。卒業後帰国し、飲食業界へ。2年間のレストラン勤務の後、転職。
2014年より会社員をしながらパラレルキャリアで「ホームパーティープランナー」として活躍中。2018年Trenders「おうちごはんピナー」に選ばれる。
【資格】食空間コーディネーター
サイト「IN THE Spotlight」
(テキスト)杉山 仁
(写真)山口 雄太郎
<関連記事>
・住まいでのおもてなし、少人数ホームパーティの準備のコツと楽しみ方。
・光と風に包まれるリビング・ダイニング。子育てのための環境の良さも大きな魅力。
・家族5人の快適な暮らし。安心と充実の毎日をサポートしてくれる新しい住まいに大満足