アートとフェイクグリーンを手軽に取り入れる!プロに教わる垢抜けインテリア
2026年08月19日
部屋にアートやグリーンを飾ってみたいけれど、飾り方がわからないという方が多いのではないでしょうか。まずアートと言っても絵画や写真、オブジェなどさまざまで、何を選んだらいいかわからない。グリーンは手間がかかるし、いつも枯らしてしまうから自信がない…。いずれもハードルの高さが、敬遠させてしまう原因です。部屋をもっと気軽にお気に入り空間にするために、飾り方の基本からプロに教えていただきましょう。絵画やポスターを中心としたアート作品の飾り方については(株)良品計画 イデー事業部の小林夕里子さんに、そして場所を選ばず手間もかからないグリーンとして注目されているフェイクグリーンについてはプリマ(株)の加藤たまみさんに伺いました。
アートやフェイクグリーンの魅力とは?
自分の好みが反映される絵画やオブジェなどのアートは、部屋の印象を決めてくれる重要なアイテムです。アートの最大の魅力は「正解がないこと」。つまり自分の好きなものを追求できるということです。部屋にあるだけで、そこは自分にとって特別な空間になります。
部屋を飾るもうひとつの代表格は、観葉植物などのグリーンでしょう。
グリーンの魅力はなんと言っても癒し効果。ストレスの軽減や精神の安定に効果が期待できると言われています。
また部屋の中に緑があることで、部屋のインテリアを調和させ、雰囲気を整えてくれます。そのグリーンをもっと気軽に身近にしたのがフェイクグリーンです。お手入れが簡単というだけでなく、ペットを飼っている人やアレルギーのある人も気にせず身近に置けたり、虫や土が苦手な人でも飾れるのが好まれる理由でしょう。
アートやグリーンの選び方と基本の
飾り方
基本がわかれば、アートを飾るのは簡単!
何をどこに飾るかは、初心者にとって難しい課題です。
「手っ取り早くおしゃれな部屋にするには、まず家具やファブリック類とアートの色味を整えること。同じカラーが入っていると、調和した空間となります。
ポスターや小物など、手持ちのアートを飾りたい場合は、実際にそこに仮置きをして確認すると良いでしょう。また新しくアートを購入する場合は、自分が好きなテイストやイメージを明確にしておくと失敗が少なくなります」。
【どこでお気に入りのアートを手に入れたらいいの?】
好きな作家の絵画やアートを飾ることは、お気に入りの空間に仕上げる最速コース。国内外の有名作家であれば、ポスターなどになっているケースもあります。気になる画家や作家の展覧会などは、ポスターや絵葉書などを購入しやすいでしょう。
展覧会に行く時間がない方もインテリアショップを覗いてみると気になるアートが見つかるはず。ショップ内には大小の絵を組み合わせて飾っていたり、立体アートを吊るしていたりと、飾り方のヒントもたくさんあります。
また、購入だけでなく、アート作品のレンタルやサブスクなどもあるので、まずはそこから気軽に始めるというのもありでしょう。
【壁にアート作品を飾る際のポイント】
「美しく飾るポイントは3つ。1つ目は作品を壁に飾るときにフレームの後ろについている紐を、1点で引っ掛けるのではなく2点で留めること。これで作品を水平に飾ることができます。2つ目は壁に対して作品を垂直に保たせるために、作品の裏側に小さく切ったスチレンボードなどを貼ること。絵を留めた部分と同じ厚さになるように貼ることで、作品が“お辞儀”せずに垂直になります。3つ目は作品に照明を当てて雰囲気よく演出することです」。
綺麗に垂直に飾られている絵画(左画像)、裏には小さいスチレンボードが貼られている(右画像)。
「飾る場所の決め方ですが、よく過ごす場所、例えばリビングのソファや仕事用のデスクなどから見える“目線の先”に置くのが良いです」(以上、小林さん)。
偽物ではなく、別物?フェイクグリーン&
アーティフィシャルフラワー
「生花や観葉植物と違って、枯らすということがない分ハードルが低いフェイクグリーンやアーティフィシャルフラワーは、人気が高まっています。フェイクというとチープなイメージが持たれがちですが、偽物ではなく、“別物”ですとご説明しています。
生花をリアルに再現した高品質な造花であるアーティフィシャルフラワーは、ポリエステルや不織布などの素材を使い分けたり、厚みや染色を工夫して、本物の花や植物と遜色のない高級なものが主流になっています。造花を飾るというより、普通に花やグリーンがどこにあったら素敵かと考えてレイアウトしていけば良いと思います」。
「部屋の家具の雰囲気に合わせて、種類を決めるのがわかりやすいでしょう。北欧系のインテリアなら柔らかめの色で葉の形状も優しい感じのものが似合い、逆にモノトーンなど都会的な雰囲気の部屋なら濃いグリーンで葉もシャープなものが合います」(以上、加藤さん)。
元々造花として多種多様な使い方がされてきたフェイクグリーンとアーティフィシャルフラワー。茎の中に鉄芯が入っているものは、簡単に形をデザインすることもでき、スワッグのように吊り下げたり、絵画のようにフレームの中に入れたウォールグリーンとして壁に掛けるなど、自身が置きたいと思った場所に気軽に飾ることができます。
どこに何を飾る?
場所別の飾り方のヒントと手順
リビング・ダイニング
人が集い、広さもあるリビング・ダイニングでは、窓際やテレビ周りなどにアートを飾るだけでぐっと楽しい空間になります。壁に作品を掛けられない場合はテレビボードやシェルフなどの上に置いてもいいですし、床に直置きしてもおしゃれです。小物などはトレーの上にまとめて置くだけで素敵なディスプレイになります。
フェイクグリーンは、シンボルツリーとなるような大きめの鉢のものがお勧めです。また1点だけでなく、大小や高さ違いのものを数点置いて、立体感を出すのも良いでしょう。
ダイニングテーブルの上にはアーティフィシャルフラワーを。ガラスの花瓶に人工水(フェイクウォーター)が入ったアレンジメントだと、より生花に近い見た目なので、食卓に華やかさがプラスされます。
テレビ周りのシェルフにアートを置くのもおすすめ
フェイクウォーターを使用した花瓶
玄関
シューズボックスの上に置くスペースがあればそこに置いている方が多いと思います。アートを照らすライトがない場合は、ポータブルランプを用いて光を当ててあげると雰囲気良く仕上がります。
また廊下の壁を使って同じサイズのフレームを並べて飾っていく、美術館の展示のような飾り方も素敵です。
同じサイズのフレームを等間隔に飾るだけで目を引く空間に
外光が入らない設計が多いマンションの玄関では、フェイクグリーンが本領発揮。手間をかけずに緑を保てるので、玄関周りに清々しさを演出できます。もっとおしゃれな玄関を演出するために、フレームグリーンやスワッグなどをドアの扉や壁に飾ることもできます。
壁にグリーンを飾るとぐっとおしゃれな雰囲気に
水回り
洗面室やトイレのような小さい空間は、ぜひアートを飾って欲しいところ。アクセサリーやメガネを置く場所として、作家もののトレーを置いて、さりげなく飾るのが素敵です。
また匂いや湿気が気になる場所には、珪藻土のボールと組み合わせたフェイクグリーンが人気。清潔感を保つ工夫となります。バスルームにグリーンを飾りたい人は、水がかかっても大丈夫なプラスチック素材のものが良いでしょう。
水回りには消臭効果のあるグリーンを飾る
寝室・ワークスペース
寝室には、リラックスした雰囲気を醸し出すアートをおすすめします。自然や静物をモチーフにした作品と一緒に、リラックスできる香りのインセンスホルダー(お香立て)を置くのも良いでしょう。フェイクグリーンは、檜炭ボールを使ったアレンジで。消臭アイテムとしても活用されており、炭の黒が落ち着いた雰囲気を醸し出します。
そして、書斎などのワークスペースは、アートやフェイクグリーンを飾るだけでリラックスする時間をプラスできます。デスクの空きスペースに小ぶりな作品を並べたり、壁に作品代わりにおしゃれな時計を飾るとスタイリッシュなオフィス風になり、グリーンが疲れた目を休ませてくれます。
寝室には脱臭・調湿効果のある檜炭で作られた器のグリーンがおすすめ
小物はトレーの上に並べるとまとまって見えます
いつまでも美しく保ちたい。
飾る上での注意ポイント
【アート】
「アートの場合、飾ったときのバランスが重要です。アートが占める面積は壁の半分〜2/3に収まるようにすると見た目が整いきれいです。実際飾る前に、作品のサイズと同じ寸法に切った紙を作っておき、壁に貼ってみてバランスを確かめてみるとイメージが湧きやすいです」。
いつまでも美しく保つにはどうしたら良いのでしょうか。
「ポスターなど紙のものは直射日光を避けること。額は軽くて手入れも楽なアクリル板のものが扱いやすいです。また湿度や乾燥を避け、風通しの良い場所に飾るのが理想です。お手入れの方法としては、柔らかい布やハンディモップなどで優しくホコリをとってあげてください」(以上、小林さん)。
【フェイクグリーン&アーティフィシャルフラワー】
軽くて枝や葉などがまとめられるフェイクグリーンやアーティフィシャルフラワーは、段ボール箱にスリムな形にしてから梱包して発送されます。そのため自宅に届いたら枝を広げて、形を整えることから始めます。
「完成写真が同封されていたり注文時の画像がある場合は、それを見ながら少しずつ枝葉を広げてください。飾る場所に合わせて、角度を決めたり、自分でアレンジするとより部屋に馴染むようになります」。
スリムな状態で届いたフェイクグリーン
自分で枝葉を広げる。自由にアレンジしても大丈夫
枝葉を広げ終わった状態。最初より華やかで素敵な印象に
場所を選ばず飾れるといっても、退色や素材の劣化予防として窓際を避けて置くのが長く美しく保てるポイントです。
「より長くきれいに楽しむため、定期的なお手入れをおすすめしています。基本的なお手入れは、付着したホコリの除去です。葉についた汚れを、ハタキや柔らかい布で定期的に取り除いてください。大型で葉の大きなフェイクグリーンはハンディーワイパーを使うと、ホコリが取り除きやすく便利です。細部のホコリには、キーボード掃除などに使うエアダスターがおすすめです」(以上、加藤さん)。
こだわりのアートでおしゃれな部屋に仕上げたり、季節感のあるグリーンで癒しの空間をつくるには時間がないと思われている人でも、ちょっとした工夫や新しい素材を使って理想の部屋へ近づけることができるのではないでしょうか。アートは飾り方の基本を押さえて、グリーンは手軽に取り入れられるフェイクグリーンから始めてみる。あれこれ想像しながら、足したり引いたりして試してみることが部屋を飾るレッスンになります。徐々に自分らしいお気に入りの場所になっていく、その過程も是非楽しんでください。
IDEE(イデー)
1982年に誕生以来、日本のインテリアシーンを牽引してきたライフスタイルブランドとして、オリジナル家具やインテリア雑貨の企画・販売をはじめ、国内外のデザイナーとの共作、アートやヴィンテージ家具の提案まで手掛ける。「美意識のある暮らし」をコンセプトに、豊かで自由な暮らしを提案。
HP:https://www.idee.co.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/lifewithidee/
PRIMA(プリマ)
1999年創業の、高品質なフェイクグリーンとアーティフィシャルフラワー(造花)の専門店。「空間そのものを花と緑でスタイリングする」をコンセプトに、造花盆栽ブランド「CUPBON」や、人工観葉植物ブランド「GREENPARK」など、オリジナルブランドの企画・販売を展開している。さらに、壁面緑化や植栽をはじめとする空間装飾の提案・施工まで、幅広く手掛けている。
HP:https://prima-deco.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/greenparkprima/
(テキスト)山田江理子
(インタビュー写真)清水タケシ
(画像提供)株式会社良品計画、プリマ株式
会社