マシンガンズ 滝沢秀一さんと考えるごみマナーで守るマンションの資産価値
第3回 ごみを減らすのは、未来の自分たちのため
2026年09月24日
「どうしたら楽しくごみを分別できるか、いつも考えてるんですよ。」——そう話す滝沢さんは、清掃員14年のプロ。その視点はいつも「楽しく続けること」に向いている。
日々の小さな心がけが、自分の暮らしをよくして、マンション全体の資産価値を守ることにもつながっていく。
3回シリーズの最終回はごみを減らすことの意味と、日常に取り入れたくなるヒントをお届けします。
プロフィール
滝沢秀一さん
1976年、東京都生まれ。1998年より西堀亮さんとのお笑いコンビ「マシンガンズ」で活躍。2023年『THE SECOND〜漫才トーナメント〜』グランプリファイナル準優勝。2012年からごみ収集会社に勤務し、現在も収集作業員と芸人の兼業をこなす。2013年には『かごめ かごめ』で小説家としてもデビューし、エッセイ集『このゴミは収集できません』ほか、ごみに関する著作も多数。2020年より環境省「サステナビリティ広報大使」に就任。
Chapter 1 日本はごみ満杯の危機⁉︎
そもそも、なぜごみを分別する必要があるのか。それはごみとして処分するものを減らすためです。滝沢さんも繰り返しごみ削減の大切さを訴えていますが、その背景には、日本国内のごみ処理にまつわる切迫した事情があります。
日本のごみ最終処分場は、
リミットまであと25年!
ー日本のごみ処分場がもうすぐ満杯になってしまうと聞きます。残された時間はどれくらいですか?
滝沢: 日本全体でいうと、残り24.9年でいっぱいになると言われています。東京だと50年。東京が他より少し長いのは、東京湾の海を埋め立てて処分場をつくっているからなんですが、これには莫大なお金がかかっているし、スペース的にも限界が来ています。もう埋め立てる場所がないんですよ。
ー日本全体で残り約25年ということは、本当に目前ですね。
滝沢:そうなんです、このままいくと処分場は使えなくなる。つまりごみが捨てられなくなるかもしれないっていうことですね。
ー処分場にはどんなものが集められているんですか?
滝沢:可燃ごみを焼却して残った灰と、細かく砕かれた不燃ごみが集められて、埋立処分されています。みんな割と勘違いしているんですが、ごみって燃やしてなくなるわけじゃないんですよ。カサは減りますが灰が残る。この灰がものすごく大量なんです。しかも、そのまま埋めると雨が降ったりして有害なものが外に流れ出てしまうので、無害にする処理が必要なんですよね。東京だとこの処理に年間だいたい25億円くらいの費用がかかってます。毎年です。
ーすごいことですね。
滝沢:そうなんですよ。ごみは捨てて終わりじゃないし、燃やして灰にしても終わりじゃなくて、それを安全な状態で維持管理するためにもお金がかかっているという状況です。だからごみを減らすことがすごく重要なんです。
みなさんの分別のおかげで処分場の残余年数が延びています!
ー処分場の残余年数は本当に待ったなしの状況ですが、そんな中でも最近は少し明るいニュースもあるそうですね?
滝沢:あります。僕が清掃員を始めたころは、残り21.4年って言われていたんです。それが今は24.9年ですから、ちょっとずつですが延びてるんです。なぜかというと、これにはいい理由と、あんまり良くない理由があるんですけど、まず良くない理由としては、30年にわたる日本の不景気の影響(笑)。
ー経済的な停滞でごみの量も減ったんですね。
滝沢:そういうことです。消極的な理由ですけど、ごみは減りました。いい理由のほうは、みんなが分別してくれるようになったこと。ごみの中から資源を取り除くことができて、ごみを減量できたんです。少しずつだけど効果が現れているってことだと思います。
ー技術の進化にも期待したいですが、例えば先ほどの大量の焼却灰は何かに再利用できないんでしょうか?
滝沢:できますよ。まだ実施例は少ないですけど、焼却灰を原料にしたエコセメントっていうのがあって、建築や土木工事に使うんです。全部をエコセメントにすれば、処分する灰はゼロにできますけど、現状では費用がかなりかかる。だから埋めたほうが安いんです。でもみんなでやるようになれば費用面も改善されてくると思いますけどね。
Chapter 2 滝沢さん流 ごみ分別習慣
清掃員×芸人として年中ごみと向き合う滝沢さんは、自宅ではどんな工夫をされているのでしょうか。聞いてみると、場所を取らず、手間もかからない。すぐに試せるヒントが揃っていました。
さすが、分別もプロフェッショナル!
ー分別資源は種類がいろいろありますが、滝沢さんのお宅ではどんなふうにストックしているんですか?
滝沢:うちは妻が見つけてきた5段タワーのごみ箱を資源用に使ってます。タテに積まれていて場所を取らないのに、結構入るんです。可燃ごみは別にして、牛乳パックや食品トレー、ペットボトル、ビン・缶、紙を分けて入れています。どれも臭わないものですね。
ーそれ以外のものはどうされていますか?
滝沢:小型家電は、なるべく清掃事務所に持ち込むようにしています。最近だと、使わなくなった電話の子機とか、電卓とか。
ーどちらもスマートフォンの普及であまり使わなくなりましたね。つい不燃ごみとして捨てたくなりそうです。
滝沢:そうなんですよ。でも部品にはレアメタルなども使われているので、不燃ごみで埋めちゃうのはかなりもったいない。そういうものが、すでに700億から 800億円分くらい地中に眠っているって言われています。清掃事務所に持っていけば再利用されるし、ごみ自体を減らせますよね。
ー処分場の残余年数を延ばすことにもつながりますね。
滝沢:あとは、料理に使った油もペットボトルに入れて廃油回収に持っていきます。そうすると捨てるために固める必要がないし、凝固剤も買わなくて済むので。
生ごみのコンポストには、楽しい発見がある
ー生ごみを減らす方法のひとつとして、コンポストがありますね。最近ではダンボールやバッグ型など、マンションでも使えるコンパクトなものがあると聞きます。滝沢さんも利用されているそうですが、むずかしくないですか?
滝沢:僕は結構楽しくやってますよ。コンポストってバクテリアの働きで生ごみを分解するんですが、夏だったら5日間ぐらいで分解しちゃいます。おもしろいのが、バクテリアって生き物だから、なんとなく人間みたいなんですよね。寒い冬は人間も布団から出たくないですけど、バクテリアもやっぱり動きが鈍くなるし、あと好き嫌いみたいなのがあって。
ーそれは興味深い!
滝沢:唐揚げの衣とかはバクバク食べるけど、みかんの皮みたいなのはそんなに分解しなかったりね。観察してると楽しいですよ。
ー面白がったり、楽しんだりしながら、というのもコツのひとつですね。
Chapter 3 ごみの減量&マナー向上に家族でトライ!
最近は学校の授業で子どもたちがSDGsを学ぶ機会もあり、大人以上にごみに関心をもつ子もいるようです。家族をうまく巻き込み、みんなでごみマナーを磨くためにいいアイデアはありますか。
子どもと一緒に覚えよう、実践しよう!
ーコンポストのお話を聞いて思ったんですが、子どもと一緒にやると楽しそうですね。
滝沢:いいと思いますよ、子どもをコンポスト係に任命したりね。
ー子どもにも積極的に分別やごみの減量に加わってもらうには、他にどんなことができるでしょう。
滝沢:分別ルールを一緒に覚えたらいいんじゃないですか? 分別の表やカタログって、大人も意外にちゃんと読んだことがないんじゃないかと思うんですよね。あれを見ながら、この容器はこの分類だね、みたいに一緒に覚えていく。大事なのは、「なんでそうなのか」教えることなんですよね。「決まりだから」じゃなくて、なんでそうやるといいのかを一緒に考えたり、自分が知っていることを教えていく。教えることで自分もしっかり理解できますからね。
ー商品についている識別マークを一緒に確認するとか。第2回のクイズも、お子さんとやってみていただきたいですね。
滝沢:「混ざればごみ、分ければ資源」。その感覚を早いうちから知ってもらえれば。
ー滝沢さんの著書で、油が染みて資源に出せない宅配ピザの箱の捨て方が紹介されているのを読みました。あれを子どもの担当にするのも良さそうですね。
滝沢:一度水に浸して小さくつぶすってやつですよね。いいんじゃないですか。わざわざ水を使わなくても、食器を洗うときにシンクに置いておけば自然に水を吸うんです。柔らかくなったらつぶして乾かすだけ。ごみの容量も減るし、ごみ袋も破れにくくなります。
ーギュッとつぶすのは楽しそうだし、子どもも喜んでやってくれそうですね。
滝沢:あとはとにかく習慣にすることですよね。大人でも子どもでも、毎回やっていると自然に慣れるっていうか、別にそんなに大変じゃなくなるというかね。習慣化が大事だなと僕は思います。
ーありがとうございました!
ごみマナーとマンションの資産価値の意外なつながりに始まり、分別ルールやごみ削減の大切さまで、3回にわたってお伝えしてきた今シリーズ。滝沢さんのお話から気づかされたのは、ごみマナーを磨くことは、マンションの資産価値を守るだけでなく、快適な暮らしや地球環境を未来の子どもたちへ受け継ぐことにもつながっているということでした。
三菱地所グループの取り組み
「ザ・パークハウス」の一部物件では、不要品回収BOXによる資源循環サービスを導入しています。
不要なものを必要とする人へ——資源循環サービス「PASSTO(パスト)」 サービス
マンションの共用部分に不要品回収BOXを設置して、衣類、ファッション雑貨・ホビー用品を対象に、使わなくなった人から回収し、丁寧に選別して必要な人のところへ再流通させるシステムです。 “ごみとして捨てる”以外の選択肢を設けて再循環させることで、環境負荷の低減にも貢献します。
資産価値をあなたと考える。
マンションの資産価値を守る
「資産価値」とは、建物や立地だけではなく、そこで暮らす人の心地よさや安心、日々の暮らしの積み重ねによって育まれるものだと、私たち三菱地所レジデンスは考えています。
一人ひとりの小さな心がけも、その価値を支える大切な要素です。
住む方とともに、その価値を守り育てていきたい。
そんな想いを「資産価値をあなたと考える。」に込めています。
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- 分別方法は自治体により異なります。ごみはお住まいの地域・マンションのルールに従ってお出しください。
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- 掲載した内容は2026年8月現在の情報です。