ザ・パークハウス ストーリーザ・パークハウス 成城彩景
2016年05月25日
美しい街並みと自然との共創を護り続ける学園都市、成城。その歴史が始まったのは、1925年。学校法人成城学園の前身である成城学園が、現在の世田谷区の地に移転したときでした。
以来90余年。駅を招致し、宅地開発を進めながら、今の街並みが築かれてきました。
その地に新しく誕生し、成城の景色の一部となることを目指した「ザ・パークハウス 成城彩景」をご紹介します。
緑溢れる成城の街並みとの融合
「ザ・パークハウス 成城彩景」の計画には、この場所ならではのクリアすべきポイントがいくつかありました。
敷地の条件としては、2つ。風致地区であることから、建物の高さは15メートル、建ぺい率※は40パーセントの制限があること。そして、「国分寺崖線」と呼ばれる丘の上にある、ということです。「国分寺崖線」とは、武蔵野市から太田区にかけて連なり、10万年以上前から台地を川の流れが浸食してできた丘陵のこと。湧水や森があることから、崖線の丘上に建つ建物は、周辺の緑にあふれた景観と調和することが求められます。
- ※建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積の割合(建築面積/敷地面積)
さらに、計画地の世田谷1丁目は成城憲章の対象地域でもあります。成城憲章は平成14年から掲げられている、成城に住む人々の自治と共生の精神によって育んでいくまちづくりの基本理念を共有するためのもので、街の景観を将来にわたり護っていくために、住民が目指しているものです。例えば、低層住宅地の保全や、建物の周囲に塀は作らず、生け垣や植栽にして緑を保全するなど、街の環境を守るために様々な遵守すべき事項が掲げられています。街のシンボルでもある銀杏並木や桜並木、そして各家々の庭先の植栽。そんな緑豊かで落ち着いた成城の住環境は、住民の方々の高い意識と努力で護られてきたといっても言い過ぎではないのです。
「ザ・パークハウス 成城彩景」はそれらの条件に配慮して、街の緑と融合しながら成城らしさを感じさせるランドスケープデザインを目指しました。なかでも最も力を入れたのが、マンション西側の緑化です。西側はバス通りからマンションのエントランスへと続く道から見える場所で、外から訪れる人が最初に目にする部分です。ここに約450平方メートルの緑豊かな「四季の小径」を作り、その数メートル奥にマンションの建物の外観の一部が見えるような配棟にしました。つまり、マンションの建物自体は、ちょっとした森の奥に建っているような印象になります。この緑地帯が、緑豊かな街並みとの融合をもたらすとともに、帰宅する人、訪れる人を優しく迎え入れるのです。
緑と同調し、緑を際立たせる外観
西側の緑地帯は、周囲の戸建て住宅とも違和感なく連動する環境をつくりだしています。この緑地からエントランスへと向かうアプローチは、あえて斜めの配置にすることで、奥行き感を出し、周囲の緑に取り囲まれている印象をさらに強めています。
目の前に現れるメインエントランスは、ファサードのシンメトリーなデザインが緑の中に浮かび上がり、シャープで洗練された雰囲気。凹凸感あるタイルの外壁と足下の景石が、重厚感と落ち着きを感じさせます。水平ラインを強調させるよう敷き詰められたタイルは、成城の街の歴史の積み重ねをイメージしたもの。植栽になじみ、同時に緑を際立たせる外観を目指した結果、建物全体の外壁タイルは茶色を基調としたアースカラーになりました。また、エントランスの屋根部分と並行して水平に伸びる三階のバルコニーの手摺には乳白色の半透明のガラスを採用。ここに前面の緑地帯の木々の枝葉が映り込み、緑と建物の一体感が生まれます。
エントランスゾーンから南側の提供公園へとつながる通路は「四季の小径」と名付けられました。小径を包み込むように密度濃く植えられた木々は、開花時期の違う数種のサクラをはじめ、カツラ、ナツツバキ、イロハモミジ、秋に赤い実をつけるソヨゴなど。四季折々の花々や樹木の彩りが、目と心をほっと和ませてくれます。
建物の内でも外でも成城の緑を感じる暮らし
二層吹き抜けの風除室を抜けると、住戸1戸分の広々としたエントランスホール。ゆったりと中央に置かれたソファに身を沈めると、ホール西側の「四季の小径」と、東側にある中庭「朱彩の庭」の両方を望むことができます。まさに、緑に囲まれた「ザ・パークハウス 成城彩景」の魅力を思う存分味わっていただける空間です。
住戸棟に囲まれた「朱彩の庭」は、枯山水をイメージした和の雰囲気を漂わせています。ここでは、国分寺崖線に位置する立地の自然景観をデザインに反映させました。置き石や砂利を配し、多摩川や湧水など、水の流れを連想させる癒しの空間です。
また、「朱彩の庭」の奥にもう一つ、坪庭のような「蒼彩の庭」を設け、キンメイモウソウチクを植えました。金色と緑色の縦縞が印象的なキンメイモウソウチクと「朱彩の庭」のイロハモミジが呼応し、和の風情をさらに引き立てます。
マンションの中庭というと、日当りが悪く植栽が少ないケースもあるのですが、「ザ・パークハウス 成城彩景」は広い空からたっぷりと光が差し込み、開放的な中庭の景色が広がります。建物の内側でも外側でも、いつも成城の緑の潤いや開放感を感じられる。それが「ザ・パークハウス 成城彩景」です。
その他の写真
企画担当からのメッセージ
閑静で緑豊かな学園都市、成城学園に誕生した「ザ・パークハウス 成城彩景」。国分寺崖線に広がる緑、美しい並木道や家々の生垣などに象徴される豊かな自然と共に歩んできた大らかな街並みは、先人たちによって築かれ、受け継がれ、護られてきた大切な資産です。私たちはこの環境との共生を意識しながら計画を進めました。
自然と緑を大切にした街並みに調和させるために、緑の連鎖を意識しつつ、中高木約700本・全60種類超の植栽を配置。その景観を受け止め、そして永くこの場所で愛されるような、新しくも普遍的なデザインを目指しました。
日々成長する木々が「ザ・パークハウス 成城彩景」に住まう方の積み重ねる時を彩り、年を経るほどに皆様から愛されるような住まいになればと願っています。