

- 木質化
街と住まいをつなぐ、
やさしい木のベンチ
「ザ・パークハビオ 都島フロント」で取り組む、木製ベンチの設置
- #木材活用
- #国産木材
- #街と住まい
住まう人と地域がつながるサステナブルな取り組みの一環として、「ザ・パークハビオ 都島フロント」に木製ベンチを設置しました。使用したのは、南九州産のスギ材。自然素材ならではのあたたかみと、都市空間になじむデザインが特長です。
街と建物の“あいだ”に、
人のための場所を
プロジェクトの出発点は、ある日、物件の担当者が物件前のバス停の混雑に気づいたことでした。「バスを待つ時間が、もう少し快適になれば」という想いから、本物件に住む方だけでなく、地域に住む方々にも寄与できるものをつくりたいと構想。大通り沿いという立地を活かして、歩道側のスペースを活用した“やさしい待ち時間”の場としてのベンチというアイデアが生まれました。

同時に、三菱地所レジデンスが積極的に取り組んでいる「木質化」とも連動できないか検討。開発担当者が建築物の木質化を推進する社内の「木質化ワーキングチーム」に参加していたこともあり普段から木質化への意識が高く、「木を使ったベンチを設置してはどうか」というアイデアを提案したところ、「ぜひ取り組もう」という賛同の声が集まり、ベンチ設置の話は一気に現実味を帯びていきました。
この取り組みの実現にあたっては、木材の製造・販売を担うグループ会社・MEC Industry株式会社(メックインダストリー)と連携し、木材の選定からデザイン、製作に至るまでを共に進める協業プロジェクトとして、具体化していきました。

屋外に設置されたこのベンチは、街ゆく人の目にも自然と触れる存在となり、さりげなく企業の姿勢を伝える役割も担っています。入居者だけでなく近隣住民など、より多くの方々に木の心地よさや木質化への意識を届ける——そんなきっかけを生み出す場としても、このベンチは街に根づいていくことでしょう。

■MEC Industry株式会社について
同社は、三菱地所グループの一員として、新しい木質建材「CLT(※)」をはじめとする、さまざまな木材加工品の製造・販売を手がける総合林業事業会社です。国産材を積極的に活用しながら、木材の可能性を広げ、林業の新たな価値を創造することを目指しています。
今回のプロジェクトでは木材提供から製作までを担い、グループのシナジーを生かした開発となりました。
※CLT…Cross Laminated Timberの略で、木の板を層状に直交させて接着した建築用の構造用パネルです。


外でも中でも活用できる“木の家具”
屋外に木製のものを設置するとなると、「雨や風にさらされても大丈夫?」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、今回のベンチは特殊な塗装を施すことで、屋外使用にも安心できる耐久性を備えています。
また、屋内の共用ラウンジなどへの設置も見据え、意匠性にもこだわって製作されています。丸みを帯びたユニークな形状と、木の質感を活かした柔らかなデザインで、ひと目で「なんだか、座ってみたくなる」ような有機的なフォルムが特長。現在は、さらなる使いやすさや展開を視野に入れ、ブラッシュアップが進められています。
街の中で、木に触れること。それが、ほんの少しだけ、日常にゆとりをもたらしてくれる——そんな場所を目指しています。

設置された木製ベンチ
ノウハウの蓄積から、次の展開へ
「ザ・パークハビオ 都島フロント」の歩道側スペースに設置されたベンチは、現在、入居者や近隣住民に実際に利用されながら「新たな日常の風景」として街に溶け込み始めています。
また今回のプロジェクトは、導入決定から設置までの流れやスケジュール、コスト感などが社内のナレッジとして蓄積された貴重な事例となりました。今後は、こうしたノウハウをもとに、第2号・第3号となる“木質化ベンチ”プロジェクトの展開も視野に入れています——そう語る担当者からは、この取り組みをさらに広げていきたいという前向きな意欲がにじんでいました。

これからの都市に、自然のリズムを
三菱地所レジデンスでは、単に“住まい”をつくるのではなく、「街と住まいのつながり」を意識したものづくりを重ねています。
今回の木製ベンチ設置は、その一例にすぎません。グループ会社とそれぞれの強みを活かして連携を取りながら、環境への配慮と暮らしの心地よさを両立したまちづくりを、これからも関西から広げていきます
※この記事の内容は2025年5月30日掲載時のものです。

この取り組みに関連する物件

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