三菱地所レジデンス

京の一生もん×ザ・パークハウス

        
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日本料理

研野

けんや
2022.07.29
#開業#第二の故郷#岡崎エリア

京都の「懐の深さ」を感じる日々
ご縁が今の私たちを支えている

2021年の開業以来、料理への高い志と
客想いのもてなしで評判を呼ぶ
「日本料理 研野」。
店主の酒井研野さんは青森県出身、
女将の愛さんも岐阜県出身と、
京都府以外から移り住んだおふたり。
他県出身者だからこそ感じる
京都の魅力や住み心地、
酒井さんご夫妻が想う
「一生もの」についてお聞きしました。

研野さん、愛さんご夫妻

研野さん、愛さんご夫妻

中央は菊乃井から贈られた包丁

中央は菊乃井から贈られた包丁

料理に魅せられ学ぶ日々
京都での出会いがきっかけに

店主の酒井研野さんは、京都の料亭『菊乃井』で10年の修業を積み、寿司や中華など他ジャンルの店でも料理の幅を広げた勉強家。若手料理人のコンペティションに何度も挑戦して受賞を果たしていることからも、その実力と情熱がうかがえます。
「幼い頃から人を喜ばせることが好きで、料理も好き。自分で野菜を育ててみたり、自然と触れ合ったりという暮らしのなか、好きなことを結び料理人に行きつきました。専門学校ではフレンチやイタリアンも学びましたが、日本料理の丁寧な仕事に惹かれ、恋人にするならフレンチ、結婚するなら日本料理と思うようになりました」
一方、女将の愛さんは岐阜県出身。東京で生活していましたが、休暇を利用して京都旅に訪れたのが移住するきっかけに。
「実際に暮らしてみると、とても心地よくて。面倒見のいい方々に、町に寄り添う暮らし方を教えていただきました。鴨川や東山など自然がすぐ側にあるだけでなく、歴史や伝統文化など学ぶこともたくさんあります」と言います。
そんなおふたりは、飲食店で出会い、食のイベントなどを通してお互いを理解するようになったとか。ちょうど、研野さんが自店の開業を目指していたこともあり、ともに物件探しや準備を進め、開業と同時に結婚しました。
店の看板「研野」

店の看板「研野」

一枚板のカウンター

一枚板のカウンター

自店開業の地に京都を選んだ
酒井さんご夫妻の想いとは

京都生まれではないおふたりが、出身地でも東京でもなく開業の場に京都を選んだのは、どんな想いからだったのでしょう。
「青森に住んでいるときは“早くこんな田舎から出たい”と思っていたんですが、いざ大阪のような都会に住むと自然が恋しくなりました。京都は、都会ではあるけれど自然もあって気持ちがいい場所。妻も京都で暮らしたいと望んでいたこともあって、自然な流れで京都での開業を決めました」と話します。
ご夫妻が独立の場に選んだのは、平安神宮や京都市京セラ美術館などからも近い岡崎エリア。街中や祇園からそれほど遠くないのに閑静で、琵琶湖疏水沿いの紅葉や桜といった四季の風景をたっぷり楽しめる観光名所でもあります。
「岡崎は文化的で人が集まり、気の流れもいいと感じています。このあたりで物件を探していたときに、ちょうどこの場所を見つけたんです。実は、今使っているこのカウンターは当時のまま。設計をお願いした建築家の佐野文彦さんが、一枚板のこんなカウンターはなかなかないと言ってくださったこともあって、これも割烹などが多いこの地が与えてくれたご縁だと感じました」
炭火で炙る名物のチャーシュー

炭火で炙る名物のチャーシュー

焼き鮎と共に味わう京都の白味噌を使った冷や汁

焼き鮎と共に味わう京都の白味噌を使った冷や汁

陶芸家 堀江まや氏による研野オリジナルの酒器

陶芸家 堀江まや氏による研野オリジナルの酒器

目指すのは骨太の料理と
心に残る時を過ごせる空間

開業からわずか1年で「予約がとりづらい」と言われるようになった「日本料理 研野」。その理由のひとつは、中華や西洋料理など多ジャンルの料理の要素が組み合わされていること。正統な力を持ちながらも、あえて新しい日本料理に挑むのには理由があります。
「京都には素晴らしい日本料理のお店がたくさんあります。そんな環境だからこそ、逆に独自のアレンジもできるのだと思っています。ストレートな日本料理だけでは個性を出せません。ならばニューヨークや中華料理店で学んだことも生かして、自分らしさを出したいと思うようになりました」
そんな研野さんが目指すのは、華美過ぎず寂び過ぎない骨太の料理で客をもてなすこと。
「修業先の菊乃井の大将(村田吉弘さん)には、“品を保ちながら、ダイナミックな骨太の料理をつくるべき”と教わりました。多くの方に楽しんでいただける価格帯や料理の構成を考えなさいとも。自分のことを想って的確に教えてくださる大将には、感謝の気持ちしかありません」
リピーターが増え続ける理由はほかにもあります。たとえば、その日来店する客層に合わせてBGMを変えること。料理だけでなく時間や空間も愉しんでほしいという想いがみえます。ほかにも、名物のチャーシューには紹興酒、鯛の造りには柑橘系のジンなど、女将の経験で合わせるお酒のセンスも抜群です。
会話の中から、客の好みを読み取り、より心地いい時間を過ごせるよう努めるおふたりの姿勢が、訪れる人にも伝わり感動を生むのでしょう。
「お越しくださる皆さんに心に残るひとときを過ごしていただきたい。料理は食べてなくなるものだからこそ、ここでの時間は記憶に残していただきたいんです。そのためにも、ほかにはない工夫ある料理と親身なもてなしを追求していきたいと思います」
ご縁こそが一生もの
次世代にも繋ぎたい

京都は、外の人を受け入れないイメージがありますが、まっとうな考えでまっとうな商売をする人に対して、手を差し伸べてくれる街です。いったん懐に入ると、京都の方はとてもよくしてくださいます。知り合いを紹介し、必要なものに繋いでくださる。皆さん、惜しげもなく知恵を授けてくださるので、それは本当に財産です。この地で開業したことで、京都の人のあたたかさやご縁の大切さを実感しました。
今や私たちにとって京都は第二の故郷。故郷は、無条件で自分のことを愛してくれるところだと思っていて、京都もそういう場所になりました。
自分のような何もできない若造に、料理だけでなく礼儀作法など社会に出て必要なことを教えてくれたのは、修業先の「菊乃井」です。今度は自分の番だと思っています。次代の料理人たちに、自分が感じたこと、教えてもらった大切なことを伝えたい。いただいたご縁、繋いでいただいたご縁が、自分たちにとっては一生ものです。それを継いでいくことが京都への恩返しだと思います。

日本料理研野 店主 酒井 研野
亀屋良長 8代目 吉村良和
日本料理 研野
(にほんりょうり けんや)
所在地
/ 京都市左京区岡崎徳成町28-22
交通
/ 京阪本線神宮丸太町駅より徒歩9分
亀屋良長 吉村和菓子店
※記載の写真、内容は取材当時(2022年6月)のものです。
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