2010年度グッドデザイン賞受賞パークハウスフォレストリエ
2010年11月09日
東京都世田谷区の閑静な住宅街の中にできた、229戸の中層集合住宅。
大規模開発ながら、周辺の住宅に調和する住宅、そして多様な生活空間と環境景観づくりをテーマとしました。多種の住棟住戸による住空間と多彩な共用空間が、豊かな緑の環境やギャラリー、回廊、フライングコリドーによってつながり、住戸内に留まらない「生活空間の広がり」を創り出しています。
広大な敷地は、東側幅員4mのみの接道のため、環境や防災などの課題に直面しましたが、「周囲を含めた生活価値創造」を目指し、親しまれていた桜並木を全面的に保存・再生。その結果、歩道・植栽帯を含めて前面道路は3倍に拡幅し地域の街並みにも貢献しました。
建物はスパンごとに雁行型とし、戸建て住宅の多い周辺住宅のスケール感に近づけました。また敷地全周には敷地内通路を巡らし、消防活動空地を確保すると共に、高密度な周辺住宅地の安全向上にも寄与しました。
生活を彩る共用施設の中には、ジャグジー付のゲストルームや茶室、シアタールーム、キッズルーム等にとどまらず、中庭にはチェス盤や水琴窟※など細部にいたる空間構成を施し、個々の生活スタイルや時間に応じて過ごせる個性的生活を実現しました。
※水琴窟:水滴を地中に埋めた甕(かめ)などの空洞の中に落とし、共鳴させてその音を楽しむ仕掛けで、元々は日本庭園の装飾の一つ。
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メインエントランス
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メインエントランスには広々とした車寄せも
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敷地南側入口の「サウスプロムナード」にも豊かな植栽を施した
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中庭を望む回廊
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夜は中庭の木々がライトアップされる
2009年5月竣工済み
※ 社名・所属部署・肩書・名称などは受賞当時(掲載年月)のものです