【購入検討者は必見!】建物完成後のマンション見学時に欠かせない7つのチェックポイント

【購入検討者は必見!】
建物完成後のマンション見学時に欠かせない7つのチェックポイント

[住まい選びの基礎知識]

2020年09月17日

建物完成後のマンションを購入するメリットは、何といっても「実物を見て買う安心感」にあります。しかしながら、いざ内覧となると「どこを見ればいいの?」と戸惑うこともあるよう。そこで、住宅専門家の坂根康裕さんに「これだけは見逃せないチェックポイント」をうかがいました。事前に学び、満足のいく住まい選びを実現しましょう。

1.実物を見て買う行為は、心配・不安が抑制されやすい!?

分譲マンション特有の販売手法「青田売り(モデルルームのみでの販売)」は、実物を見ることができません。
購入を検討する人たちは「この広さで大丈夫?」「収納は足りる?」といった心配がつきものですが、建物完成後のマンションならばそのような不安は抑制できるといえるでしょう。実物ならではの見学すべきチェック法を正しく把握し、実践に活かしたいものです。

マンション青田売りのメリット・デメリット

■ワンポイント

「建物完成後の物件イコール即入居可」と捉えるなら、「契約から引き渡しまでの間の金利上昇リスクはほぼない」と考えられ、現在の低金利のメリットを十分享受できるでしょう。また、今の住居が賃貸なら、賃料を支払う期間も短くできるため、コスト面の利点が思いのほか大きいことに気付くはずです。

2.建物完成後のマンション見学「必ず確認したい7つのチェックポイント」

内覧の時間は限られています。「どこを見るか?」「何を確認するべきか?」を事前に学習し、効率よく目視・確認をしたいものです。ノウハウを得ることは、入居後の満足につながるのはもちろんのこと、物件の比較検討を容易にしてくれることでしょう。ここでは「必ず確認したい」ことに限定して、7つのポイントを記します。

<必ず確認したい7つのチェックポイント>

  1. 物理的な広さ
  2. 開放感、ストレスの有無
  3. 部屋から見える景色
  4. 内装や設備は満足いくものか?
  5. 共用部の使い勝手
  6. エントランス
  7. 外観デザイン

チェックポイント1:物理的な広さ

部屋の広さが重要であることは言うまでもありませんが、畳数だけでなく、形にも注意を払わなければならないことは意外に認識されていないかも。「その部屋に必要な家具は置けるか?」や「家具を置いても、扉は開くか、人がスムーズに通れるか?」といった点まで確認しましょう。
また、「収納」は失敗・後悔につながりやすいポイント。住戸タイプによって内部形状や大きさが異なるため、スペースの大小はもちろんのこと、「適切な場所にあるか」、「一覧性や取り出し易さ」等の視点も忘れないようにしてください。

■ワンポイントアドバイス

  • メジャー(巻尺)持参で!
  • 持ち込みたい大型家具は予め寸法を測っておこう
部屋の形にも注目し、家具を置いたときの動線なども確認しましょう。

部屋の形にも注目し、家具を置いたときの動線なども確認しましょう。

チェックポイント2:開放感、ストレスの有無

住空間の良し悪しは、数字だけでは判断がつかないことも多いです。例えば、天井の高さ。「少しでも高い方が」との認識であれば、この際考え直すべきでしょう。なぜなら、天井には設備や構造により凹凸が生じやすく、それらが圧迫感を与えることも。高さだけにとらわれず「すっきりとしたフラットな形状かどうか」もあわせ、総合的に判断しましょう。柱の出っ張りも、とくに家具配置にも関わる箇所は要注意。
その他、水回りを中心とした家事動線や居室間のつながり、窓の大きさ・開き方など快適性につながる箇所も確認。窓は、日照・通風はもちろん、インテリアデザインにも影響します。機能とデザイン、両面から見定めるとよいでしょう。

天井の形状や、柱の出っ張りなども確認するのがおすすめ。

天井の形状や、柱の出っ張りなども確認するのがおすすめ。

チェックポイント3:部屋から見える景色

内覧では、やはり眺望の良し悪しが気になります。しかし、必要以上に時間を割くのはNG。隣接建物との距離や見合い(前面の建物や歩行者の目線)、プライバシー(共用廊下)等プラスマイナスの両面で、すべての開口部をチェックしましょう。
隣接地など周辺の将来的な変化の可能性もイメージし、リスクとして把握することが重要です。そうすれば、たとえそれが現実になっても「想定外」にはなりません。資産価値にも関わるため、注意深くありたいポイントです。

バルコニーから見える外の景色や周囲の建物との距離を確認。 zoom

バルコニーから見える外の景色や周囲の建物との距離を確認。

部屋の中から見える景色、日当たりなども確認。 zoom

部屋の中から見える景色、日当たりなども確認。

共用廊下にいる際に周囲の建物・歩行者からどこまで見えるか、プライバシー面にも着目。 zoom

共用廊下にいる際に周囲の建物・歩行者からどこまで見えるか、プライバシー面にも着目。

チェックポイント4:内装や設備は満足いくものか?

新築の魅力は、長年改良を重ねてきた商品企画、最先端の技術やセンスを取り入れた「品質・機能」を生活に活かせる点にあります。住んでから比較的早期に実感するのは「内装」や「設備」です。「見た目」と「実用性」の両面において、高い満足感を覚えるでしょう。
気を付けたいのは「日々のお手入れや先々のメンテナンス」。とくに修理・交換を余儀なくされる所は可能な限り事前に把握しておきたいもの。そうすれば、将来慌てずに済むはずです。

いつも使うキッチンは見た目はもちろん使いやすさが大切。 zoom

いつも使うキッチンは見た目はもちろん使いやすさが大切。

漏水点検や浄水器のカートリッジ交換など、先々のメンテナンス性にも注目。 zoom

漏水点検や浄水器のカートリッジ交換など、先々のメンテナンス性にも注目。

定期的に行う、水栓のお手入れ方法も事前に確認。 zoom

定期的に行う、水栓のお手入れ方法も事前に確認。

チェックポイント5:共用部の使い勝手

共用部では、日常的に利用するメールコーナー(集合郵便受け)からゴミ置き場、駐輪場や駐車場といった施設等を確認。購入の候補となっている住戸の位置関係や動線もよく見ておきましょう。共用施設が豊富にある大規模マンションでは、施設の予約方法や使用料金等、利用ルールも押さえておきたいところ。さらに防災、セキュリティ情報も収集しましょう。例えば、停電時の給水や建物のセキュリティラインを把握する、等。

毎日使うオートロック入口の印象にも注目。 zoom

毎日使うオートロック入口の印象にも注目。

メールコーナー(集合郵便受け)の位置や使い勝手も確認。 zoom

メールコーナー(集合郵便受け)の位置や使い勝手も確認。

駐輪場の空き状況や利用ルールも事前に確認。 zoom

駐輪場の空き状況や利用ルールも事前に確認。

チェックポイント6:エントランス

建物内部へ入った最初の印象、つまり「エントランス」の設えは、マンションのイメージそのものを左右する場所ともいえます。空間の広がり(奥行き)、グレード感、インテリアデザイン、セキュリティ(オートロック・フロント)等。人の動線が集中する重要な空間だけに、作り手のノウハウが結集されています。
ホール・ロビーとの連携、屋外(中庭等)との視覚的な繋がりなど様々な角度から「物件の顔」となる空間を確認しましょう。

入口にはレッドシダーのデザインウォールをあしらっている。(ザ・パークハウス 東陽町翠賓閣) zoom

入口にはレッドシダーのデザインウォールをあしらっている。(ザ・パークハウス 東陽町翠賓閣)

ラウンジガーデンが見えるテラスラウンジは、シックで落ち着きのある雰囲気。(ザ・パークハウス 東陽町翠賓閣) zoom

ラウンジガーデンが見えるテラスラウンジは、シックで落ち着きのある雰囲気。(ザ・パークハウス 東陽町翠賓閣)

チェックポイント7:外観デザイン

総じてマンションは、戸建てより目立ち、街のランドマークにさえなりえる存在です。したがって、視界に建物が入ったときの第一印象、つまり「外観」は、エントランス同様マンションのイメージを決定付ける要素になります。
ファサードの風格、グレード感、景観との融合、人と車の動線計画等。さらに植栽や接道の状態など、敷地周りを一体で確認しましょう。街並みを構成する要因でもあり、「街の魅力を高めているか」といった感覚で眺めたいものです。

木調ルーバーと壁面をリズムよく配置し、生活感を最大限見せないよう配慮。(ザ・パークハウス 上鷺宮)

木調ルーバーと壁面をリズムよく配置し、生活感を最大限見せないよう配慮。(ザ・パークハウス 上鷺宮)

3.事例集<優れた企画、秀逸な物件から学べ!>

  • 収納編
  • エントランス編
  • 外観デザイン編

<収納編>

収納は、すべての住空間で不可欠な機能です。また、単にスペースがあるだけではなく、それぞれの場所のなかで「いかに、用途にあった工夫が施されているか」が肝心。玄関なら、傘やベビーカー・ブーツといった高さの違うモノも収めることができるか、キッチンなら調味料や調理器具の置き場所が確保されているか。現在の新築マンションは、悩みや不満が生じやすい収納に商品企画のアイデアが凝縮されています。微に入り細を穿つ「プロのものづくり」を実際に見て触って確認しましょう。

収納量と可変性を両立!暮らしに合わせる玄関収納

収納量と可変性を両立!
暮らしに合わせる玄関収納

開放感と収納を両立したキッチン吊り戸棚

開放感と収納を両立したキッチン吊り戸棚

お手入れしやすい浴室の収納棚

お手入れしやすい浴室の収納棚

<エントランス編>

共用ホール等が容積率不算入に規制緩和(1997年)されて以来、マンションの顔となるエントランスは見栄えがどんどんよくなっていきました。トレンドを熟知した「洗練さ」や規模にかかわらずゲストを魅了する「場の見せ方」は何より事業主の実績がものをいいます。感性基準になりがちですが、それを磨く術はあります。ネットの画像検索でも構わないので、優れた物件を見る機会を積極的に増やすことをおすすめします。

ザ・パークハウス グラン 三番町

2015年グッドデザイン賞受賞
エントランスホール zoom

エントランスホール

エントランス zoom

エントランス

恵まれた敷地の大きさと形状が、奥行きのある贅沢な共用空間の展開を可能にしました。例えば、スリムな円柱を規則的に連ね、屋外空間との連携を図る等。豪華さを競う高額マンションとは一線を画し、空間そのものがアートのように美しく、都心とは思えない静寂な景色を創造しています。2015年グッドデザイン賞受賞。

ザ・パークハウス 白金二丁目タワー

パブリックラウンジ zoom

パブリックラウンジ

ガーデンを望む zoom

ガーデンを望む

<外観デザイン編>

道行く人の目に自然と入る「マンションの外観」は、否応なく注目を集めます。しかし、ただ目立てばいいというものではありません。何十年とその場所に佇み、人が暮らし、街の景観を構成する役割さえ担います。長い年月を経て地元の人たちから「よいデザインだ」「街の価値を引き上げてくれる建物だ」といわれることが最高の誉め言葉なのかもしれません。

ザ・パークハウス 上鷺宮

2015年グッドデザイン賞受賞
外観 zoom

外観

パブリックガーデン・遊歩道 zoom

パブリックガーデン・遊歩道

建築規制が最も厳しい第一種低層住居専用地域に属し、約1.8haもの広大な敷地。ともすれば画一的で重々しくなりがちな前提条件を、「素材と色彩にコントラストを施す」ことで自然豊かな景色に融合する低層マンションに仕上がりました。周囲を取り巻く歩道の幅員も十分。街の景観にゆとりと安心感を与えています。2015年グッドデザイン賞受賞。

ザ・パークハウス 晴海タワーズ

2016年グッドデザイン賞受賞
外観 zoom

外観

ガーデンパス(貫通通路) zoom

ガーデンパス(貫通通路)

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<坂根康裕さんプロフィール>

坂根康裕さん

1987年リクルート入社。「都心に住む」「住宅情報スタイル 首都圏版」編集長を経て、2005年独立。現在は、不動産市況を解説するWEBサイト「Fact Stock(ファクトストック)」を運営する他、マンションセミナーの講師など努める。All About「高級マンション」ガイド、日本不動産ジャーナリスト会議会員。

本記事に掲載している物件写真は当社分譲事例(販売済み)となります。

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