高級家具やおしゃれ家電、今や”サブスク”が常識になる?!

高級家具やおしゃれ家電、今や”サブスク”が常識になる?!

[暮らしのアイデア]

2022年10月17日

私たちの生活の中で、モノを買うだけでなく、モノを借りるということがスタンダードになりつつあります。
配信動画や音楽などからスタートしたサブスク。対象となるものは洋服やアート、日用雑貨から食料品まで多岐にわたり、その勢いはとどまるところを知りません。
住宅に関しても同様で、家具や家電も借りる時代。
今回は、家具・家電のサブスク・レンタルができるオンライン通販サイト「subsclife(サブスクライフ)」を展開している株式会社ソーシャルインテリアの小宮明子さんにお話を伺いました。

 

コストパフォーマンスだけじゃない、家具・家電のサブスクをするメリット

家具・家電のサブスクと言っても、レンタルやリースとどこが違うのか、よく分からないという人も多いと思います。『subsclife(サブスクライフ)』の例にとって、まず誰しもが気になる料金について教えていただきました。

「通常のレンタルは、長く使うと定価を超えてしまうので、短期利用に向いています。レンタカーや季節もののレンタルが、生活に身近な短期利用の例えとしてわかりやすいでしょう。家具は基本的に長く使うものですので、それだと損をしてしまいます。」

subsclife(サブスクライフ)の場合、たとえ最低賃貸期間の3ヶ月であっても定価を超えない金額設定をしているとのこと。例えば、仮に定価10万のものであれば3ヶ月でも月額料金3万×3ヶ月、24ヶ月だと月額料金が低くなるという仕組みなので、長く借りれば安くなるという従来型のレンタルにある“定価と賃料の分岐点”がありません。

株式会社ソーシャルインテリア 小宮明子さん

株式会社ソーシャルインテリア 小宮明子さん

「リースは、企業が資材や機械設備などを貸し出すのによく利用されますが、借りるときに金利がかかったり、審査などがあります。サブスクは金利ゼロで審査も簡易。お客様にとっては、金利なく借りられ、総支払額は定価を超えずに欲しいものが使えるという、嬉しいサービスだと思います。」

では実際に家具や家電をサブスクするとして、どのようなメリットがあるのでしょうか。

「家を新しく購入する人は、投資用のものを除いて、ご自身が長く住むために購入する人が多いと思います。家具も良いものを長く使うを前提に買う方がいいのかもしれませんが、初期費用が掛かってしまいます。
ローンが組める住宅と違い、家具は基本的に一括払い。サブクスだと月々の賃料という形で支払うので、キャッシュフローが比較的明確になるのがメリットのひとつと言えます。」

キッチン家電もデザインやカラーを合わせることで、室内としての統一感が生まれる

キッチン家電もデザインやカラーを合わせることで、室内としての統一感が生まれる

2つ目のメリットはライフステージに合わせて自分の好きな家具を気軽に使えるということ。例えば結婚を機にマンションを購入したけれど、お子さんが生まれて家族が増えるなど、家を購入した後にライフステージが変わる人が多くいらっしゃいます。

「今まででしたら、手狭になったらマンションを買い替えて、どうせ家具もそのとき買い替えるから、とりあえず今二人で使う家具を買うという人も多かったでしょう。「これ使ってみたいな」という家具があっても金額が高かったりすると、後のことを考えて購入を躊躇してしまうんですね。それがサブスクだと、使ってみたい憧れの家具で生活することができるのです。」

除菌脱臭機も、シンプルでインテリアに調和するものをチョイス。こういうモノへのこだわり、一つひとつが心地よい部屋を創造していく

除菌脱臭機も、シンプルでインテリアに調和するものをチョイス。
こういうモノへのこだわり、一つひとつが心地よい部屋を創造していく

せっかく室内が素敵でも、毎日使う家具が“とりあえず”で揃えた家具だと、モデルルームのような素敵な空間にするのが難しいだけでなく、生活に理想と現実のギャップを感じてストレスになってしまうかもしれません。それがサブスクを利用することで、自分らしい暮らしに近づくことができるのです。

 

きっかけはいろいろ。今すぐ必要なものでも、使うモノにはこだわりたい

では、どのような家具・家電が好まれるのでしょうか。

「弊社のラインナップはブランド家具とデザイン性の高い家電です。取扱ブランドのひとつにバルミューダがありますが、室内の家具に馴染むデザインが人気です。新婚のご夫婦の実例ですが、妻が家電はバルミューダで揃えたいという希望があったのですが、夫が調べてみると結構お高い。でもサブスクなら予算内に収めることができるので、妻の希望を叶えて上げられたという話を聞きました。
家族構成別でいうと、DINKSだったらワークチェア、デスクなどが人気。ファミリーだと時短がキーワードになっていて、手軽に料理ができる時短調理家電やロボット掃除機がよく利用されています。」

憧れの家電ブランドも、サブスクなら手軽に使うことが可能/BALMUDA The Toaster K05A

憧れの家電ブランドも、サブスクなら手軽に使うことが可能
/BALMUDA The Toaster K05A

また、2020年から大きく変わった人々のライフスタイルが、サブスクされる商品にも反映されています。
「在宅ワークに合わせて、ワークチェアを借りられる方が増えましたね。最初はご自宅にある椅子やソファをご使用されて腰痛になってしまった人が、ワークチェアを買いたいけれどリモートワークは一定期間かもしれない。だったら借りてみようと。
家電ではキッチン家電の需要が増えました。外食するのではなく家でランチをする、または仕事の合間に美味しいコーヒーを淹れるなど、家食に対しての関心が高くなっています。
また、この2年くらい音楽フェスがなかったので、家でいい音楽を聴きたいという理由からスピーカーも人気です。気軽に外出ができないこともあって、家の中で元々の趣味を楽しむために、より良い機材を取り入れるという人が増えた気がします。」

今必要だけれどいつまで使うかわからないものこそ、サブスクを利用したい/Hermanmiller Aeron Chair Remastered B

今必要だけれどいつまで使うかわからないものこそ、サブスクを利用したい
/Hermanmiller Aeron Chair Remastered B

音楽も、居心地の良い空間を創り出すアイテム/The House of Marley STIR IT UP WIRELESS TURNTABLE+GET TOGETHER DUO WIRELESS SPEAKER SET

音楽も、居心地の良い空間を創り出すアイテム
/The House of Marley STIR IT UP WIRELESS TURNTABLE+GET TOGETHER DUO WIRELESS SPEAKER SET

借りる期間は12〜24ヶ月の方が多いとのこと。長く借りた方が月額負担が少ないのと、住宅賃貸契約期間の多くが2年というのに合わせて、その期間中借りるからだそうです。

「一例ですが、最初家賃の高い都心に住んでいたが、移住を機にサブスクを始められたという利用者がいらっしゃいます。都心まで電車で1時間ほどの場所に移られ、家具や家電はサブスクで揃えられました。テーブルと椅子2脚、ソファ、ラグ、レンジやトースター、コーヒーメーカーなど生活に必要な家具家電をほぼ一式揃えても、24ヶ月サブスクする月額使用料は2万円程度で収まります。」

subsclife(サブスクライフ)を利用して設られた室内■テーブル(KIT Side table H650 STB-01 ■ソファ(Karimoku New Standard Elephant Sofa 3-Seater Bench)■オットマン(Karimoku New Standard Elephant Sofa Ottoman)■スツール(ASPLUND COLE STOOL TERRAZZO)■ラグ(LINIE DESIGN RUG METALLUM POWDER 1400×2000)

subsclife(サブスクライフ)を利用して設られた室内
■テーブル(KIT Side table H650 STB-01 ■ソファ(Karimoku New Standard Elephant Sofa 3-Seater Bench)■オットマン(Karimoku New Standard Elephant Sofa Ottoman)■スツール(ASPLUND COLE STOOL TERRAZZO)■ラグ(LINIE DESIGN RUG METALLUM POWDER 1400×2000)

 

賢く利用するために、覚えておきたいこと

最後にサブスクを取り入れる際の注意点も伺いました。

「消費者庁によると、サブスクのお困りごとの第1位が解約の仕方がわからないというものでした。サブスクが一般的になり、国でも法改正の動きがあるようですが、どのくらいの期間賃料が発生するのか、解約の方法はどうするのかというのは借りる前にきちんと確認することが必要です。また借りる商品に定価があれば、総支払額が定価を超えてしまうのかどうかというのを確認をするのも重要です。
一旦契約をすると途中解約でお金が発生する場合もあるので、借りる商品の知識もある程度必要だと思います。部屋に入れたときのサイズ感などは、部屋の間取図に実際に縮小した家具を描き込んでみたり、可能であれば実際に店舗に行って質感や大きさを確かめるのも良いのではないでしょうか。」

素人ではどんな家具を置けば良いか、組み合わせはもちろん動線や置いたときの空間がどうなるのか、なかなか分かりにくいでしょう。現在、ソーシャルインテリアでは法人向けに行なっているインテリアコーディネート(有料)を、個人向けへとサービス展開することも検討しているそうです。

subsclife(サブスクライフ)以外でも、家具家電のサブスクをしている会社はあります。取り扱う商品や特長、料金体系は会社ごとに特色が違いますが、ユーザーは年齢やライフステージ、北海道から沖縄まで地域の差がなく、全国にいるといいます。捨てる家具や家電を減らし、サスティナブルな暮らしに変えるサブスクは、お財布だけでなく地球や人にまで優しいサービス。それだけ身近になりつつあるサブスク。上手にサービスを取り入れて、理想の暮らしを実現しましょう。

株式会社ソーシャルインテリア

2018年から日本で初めて家具のサブスクを開始。家具・家電のサブスク・レンタルができるオンライン通販サイト「subsclife(サブスクライフ)」 を展開。現在、600ブランド12万種の商品を扱っている。

(画像提供)株式会社ソーシャルインテリア
(テキスト)山田江理子
(インタビュー写真)清水タケシ

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