プロフェッショナルの目線 Vol.9 正しい寝具選びと空間演出で質の高い睡眠を。

プロフェッショナルの目線 Vol.9 正しい寝具選びと空間演出で質の高い睡眠を。

自分に合った寝具で寝ると、体の緊張がほぐれ、自然と眠くなってくるもの。
正しい寝具選びと空間づくりのコツを、快眠セラピストの三橋美穂さんにうかがいます。

話=三橋美穂(スリーピース代表)
快眠セラピスト、睡眠環境プランナー。寝具メーカーで商品開発や枕のアドバイザー育成、広報などに携わった後、2003年に独立。執筆、講演、雑誌の取材等、様々な媒体で快眠のためのアドバイスを行う。近著に『驚くほど眠りの質が良くなる 睡眠メソッド100』 (かんき出版)他。日本睡眠学会・日本睡眠環境学会正会員。

text by Seishi Isozaki
illustration by Takashi Koshii
photo by Haruki Kodama

目線1

自然な姿勢を保てる寝具を選ぶ。

「夜ぐっすり眠れない」と思ったら、まず見直したいのがマットレスと枕です。マットレスは、立った状態での背骨のS字カーブを保てるものが理想です。仰向けで寝て、お尻が沈んだり腰が浮いたりしていないか確認しましょう。つま先がごろんと外側を向くのもよくありません。お尻が突き上げられて骨盤が開き、つま先が開いているかもしれないからです。ただし、骨格や肉づきは人それぞれですし、今までどんな寝具を使ってきたかによって、寝心地の印象は大きく異なります。客観的にベストと思えるものが必ずしもいいわけではないのですが、多くの場合、スリムな人はやわらかめのマットレスに低めの枕。がっちりとした人は硬めのマットレスに高めの枕を合わせるのが快適と感じます。

枕が高すぎると、あごを強く引いている状態になり、肩や首の痛みや、首のしわ、いびきの原因となります。反対に枕が低すぎる、または枕をしないで寝た場合には、頭が心臓より低くなるため血流が悪くなり、顔がむくみやすくなります。首をしっかり支えていないと肩や首が凝りますし、寝返りを打つときに首がねじれるため、首の横にしわをつくりかねません。

そうしたトラブルを避けるためには、首から後頭部にかけてのカーブにぴたりと沿う枕を選ぶことが大切です。まずは仰向けに寝て、立っているときと同じカーブを保てるかをチェック。次に横向きでも、首が不自然に傾かないか確認します。枕の形状は、中央がくぼんで、手前(肩に当たる側)と左右が盛り上がっているものにすると、横向きになったときにも自然な姿勢を保てます。中身の素材はお好みで選べばいいでしょう。

忘れがちなのですが、枕を選ぶときにはマットレスの沈み込みも考慮しないといけません。枕だけ買い替えるときも、できればマットレスも扱っている店で、今どのようなマットレスを使っているかを伝えた上で、アドバイスを受けるようにしてください。

枕選びのポイント

枕選びのポイント

まずは仰向けでフィッティング。首・後頭部のカーブにピタリと沿い、立っているときの姿勢に近ければ合格。
枕をしていることを忘れるくらいフィットするのが理想。

枕選びのポイント

次は横向きに寝て、頭から背骨へと続くラインがほぼまっすぐになっているかどうかを確認。両サイドが高くなっていると、横向きに寝ても楽な姿勢を保つことができる。

三橋さんイチオシ

三橋さんイチオシ

仰向けでも横向きでも、理想的な寝姿勢を保てる上、寝返りもしやすい設計。高さは31通りに調整でき、カバーは2種類から選べる。「ASLEEP ファインレボピロー I・FIT」さらりカバー18,000円(税別)問合せ/0566-24-8668(アイシン精機)

マットレス選びのポイント

夢だった「大きな本棚」と「書斎」を実現。

背骨の自然なS字カーブをキープできるものがベスト。お尻が沈んだらやわらかすぎ、腰が浮いたら硬すぎる。試すときには上着を脱ぎ、なるべく薄着で。

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目線2

自分にとって心地よい空間をつくる。

ぐっすり眠るためには、寝室をご自身が「心地よい」「しあわせ」と思えるように整え、気分をリラックスさせることが何より大事。ベッドリネンやアロマを利用した空間演出は、気軽にトライできるのでおすすめです。

日本では寝室をベージュやブラウン系でコーディネートして、無難にまとめるご家庭が多いのですが、私はもっと色を楽しんでもいいと思っています。派手な色や、極端にコントラストが強い色合わせは神経を高ぶらせるので避けたほうがいいですが、やわらかい色なら大丈夫。何色か組み合わせたり柄を取り入れたりするときは、全体の色のトーンをそろえると落ち着いた雰囲気に仕上がります。壁紙やカーテンを変えるのは大変ですが、ベッドリネンなら気軽に交換できますから、手始めに布団カバーを自分好みの色に替えてみてはいかがでしょう?それだけでも寝室の雰囲気はがらりと変わりますし、お気に入りの寝具に包まれればしあわせな気分で眠りにつけるというものです。とはいえ、ベッドリネンを見た目だけで選ぶのは早計です。同じ素材でも織り方によって風合いが変わるので、必ず肌触りや重さも確かめてから購入するようにしましょう。

アロマも安眠を促すのに効果的です。なかでもリラックス効果が高いのは、沈静効果のある成分を豊富に含む真正ラベンダーや、スギ・ヒノキの香り。気持ちが落ち込んでいるときには、緊張感やストレスを静めたり気分をリフレッシュさせたりする効果も期待できるスイートオレンジやゼラニウムを取り入れるといいでしょう。ペットがいて、部屋ではアロマを使えないという方は、お風呂で楽しむのも一興です。バスルームを香りで満たし、優雅に就寝前の入浴を楽しんでください。

ベージュを基調に、ストライプのベッドリネンとパターン柄の壁紙でアクセントをつけた寝室のコーディネート。色のトーンが同じなので、異なる柄を取り合わせてもなじみがよい。

ベージュを基調に、ストライプのベッドリネンとパターン柄の壁紙でアクセントをつけた寝室のコーディネート。色のトーンが同じなので、異なる柄を取り合わせてもなじみがよい。

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目線3

よく眠るためのアドバイス。

不眠を訴える人は「寝つきが悪いタイプ」と「眠りが浅いタイプ」に大別できます。寝つきを悪くする要因として、よく知られているのがカフェインやブルーライト。見逃しがちなのが、夕方以降のうたた寝や居眠りです。たとえば夕食後にテレビを観ながら眠ってしまうと、そこで睡眠欲求が満たされ、本来の就寝時間に眠れなくなってしまいます。年配の方に多いのが、必要以上に長く布団に入っているケース。6時間の睡眠で足りる人が毎日8時間横になっているとしたら、なかなか眠れなくて当然です。個人差はありますが、年齢が上がるにつれ睡眠時間は短くなるものなので、無理に長く寝ようとすることはないのです。

一方、眠りが浅くなる最大の要因はストレスなので、心配ごとがあっても、寝る前には考えないようにしましょう。また、寝酒は寝つきをよくしますが、アルコールを分解した後に交感神経を刺激するため、夜中に目が覚めやすくなります。「酔っていても一晩起きない」という人も、飲まずに寝ればもっとよく眠れるはずです。

夜中、トイレに起きた後に眠れなくなる人は、照明を暗くしてみましょう。できればフットライトを設置して、強い光を浴びないように工夫すると、再び眠りやすくなります。

いずれのケースも、眠れないことを過度に悩まないことが大切。「誰にでも眠れない夜はある」とゆったり構えるのが、安眠・快眠への近道です。

寝つきが悪くなる要因

  • ・ストレスがたまっている
  • ・夕食後うたた寝をする
  • ・夕食の時間が遅い
  • ・就寝直前までPC やスマホを見ている
  • ・就寝前に入浴しない
  • ・熱い風呂に入る
  • ・運動をほとんどしない
  • ・休日の起床時間が平日より2時間以上遅い
  • ・寝床にいる時間が長すぎる
  • ・シーツやカバーを1ヵ月以上替えていない
  • ・手足が冷えている
  • ・夕食後にカフェイン飲料を飲む

眠りが浅くなる要因

  • ・寝床にいる時間が長すぎる
  • ・水分を取りすぎている
  • ・ストレスがたまっている
  • ・日中に30分以上昼寝をする
  • ・寝酒を飲む習慣がある
  • ・パートナーの動きが気になってしまう

普段何気なくしていることが、睡眠に悪影響を与えることがある。上のリストを参考に、まずは生活習慣を見直すことから始めたい。

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