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#18 サービスは最高の質でなくてもいい〜質と価格(できたらいいのに管理編)
前回のコラムでは、機械に変わって人がサービスをする方がいいという話をしました。しかし、そうすると住人の費用面での負担は大きくなるのではという声も多くありました。大きな集合住宅では、こうしたサービスも一人一人の負担は少なくて済みますが、小さな規模のマンションではむずかしいと一般的には考えるでしょう。しかし、もし住民自身が自分たちで管理に参加するとしたら可能なこともあるかもしれません。
サービスの質はマンションごとに違ってもいい
サービスの質というのはどのマンションでも同じである必要はないでしょう。同じ「人」のサービスでも、小さな規模のマンションではホテルのようなものでなく、もっとアットホームな関係がつくれるような気もします。例えばコンシェルジュとしてのプロでなくても、日常で必要になるちょっとした作業は、学生やボランティアに依頼をする仕組みでもいいかもしれません。プロの手を必要とするむずかしい事は専門家に頼むとしても、ベビーシッターやお買い物代行、ちょっとした荷物の上げ下げなど、すべてのサービスの質を均一にする必要はないかもしれません。また場合によっては、住人の中からサービスを提供してくれる人も出てくるかもしれません。時間のある人が、同じマンション内の子供の面倒を見る。買い物の代行を自分の買い物と一緒にするなど、住人同士なら安い費用でできるかもしれません。住んでいるマンションの中で仕事ができるというのも、これからの時代には必要なことのような気もします。食事にしても食配サービスに頼るのでなく、交代でつくって一緒に食べるというような仕組みもできるかもしれません。
掲示板をもっと活用する
こうしたプロではない人のサービスを運用するには、マンション内の掲示板をもっと活用するといいでしょう。「ベビーシッターできます」「運転できます」「掃除できます」「ペットの散歩をお願いしたい」「引っ越しを手伝ってほしい」など、お互いがどんなサービスを提供できるのか。またどんなサービスを望んでいるのか、そうした情報交換が必要になるからです。マンションの掲示板は、イベントやメンテナンスの案内だけでなく、もっと多くの情報が掲示されるといいと思いませんか?現在は、マンション内では仕事をしてはいけないというルールになっていますが、このあたりから管理規約を見直したいものです。
地域通貨を考える
さらにこうしたサービスを円滑に行う仕組みとして、マンションまたは地域で使える「地域通貨」を考えてみるのはどうでしょうか。現金ではなく地域ごとに通貨の単位を決めて、1時間あたりの労働単価を決めてみる。サービスの交換といったような気分で、誰かのためにできること、誰かにしてもらいたいことをみんなで集まって考えてみるのです。先ほどの掲示板の変わりにコミュニティ新聞を発行して、できること、してほしいことを掲載します。ベビーシッターで手に入れた地域通貨で食事を食べることができるとか、重いものをもってもらった時のお礼に使ったりということもできるでしょう。小さな規模のマンションならではの、人と人がつながる仕組みを地域通貨が担っていくというのも一つの解決策かもしれません。
こうした仕組みが徐々にお互いの助け合いの習慣をつくり、マンション内のコミュニティをつくっていくことになるに違いありません。
気軽に頼め、そして安価で誰もが利用できるようになるといいでしょう。
いかがでしょうか。マンション内のサービスについて考える。みなさんのご意見をお待ちしています。