M03 キッチンの吊り戸棚について

第2回は、キッチンの吊り戸棚についてです。アンケートでは吊り戸棚がないオープンキッチンがいいと答えた方は35%もいました。

セミオープンキッチン

セミオープンキッチン:カウンターや下がり壁、ウォールキャビネット、トールキャビネットなどで部屋の仕切りをつくり、これに開口部を設置したタイプのキッチン

家事をしながら家族との会話を大事にしたい、キッチンとダイニングのつながりを大事にしたい。そうした意見が多いようです。とは言ってもアンケートではセミオープンのキッチンのほうが人気は高く、収納はやっぱりあったほうがいいという意見もみられます。多くの方が収納力と開放性のせめぎ合いに悩まされていることが伺えます。

 

第1回のコラムではキッチン前の立ち上がりについて書きました。みなさんから手元は隠したい、ものの収納場所や作業場所としても立ち上がりがあったほうがいいという意見が多く寄せられました。しかし立ち上がりがあると、上部の吊り戸棚との距離がさらに近づき、開放性は低くなります。そこで吊り戸棚の一部を取ってしまうというのはどうでしょうか。もちろん収納力とのせめぎ合い、どのくらい取って、どのくらい残すのかは、悩ましいところです。

 

ある程度収納を確保しながらも、開放性を確保する。子どもが小さい時は、床で遊んでいる姿を見ながら料理をしたり、ある程度大きくなったりしたら宿題をしながらお話をしたりと家族のコミュニケーションは大切のようです。

 

匂いが気になるという方も多いようですが、一方で食事は毎日の家族の最も幸せな時間、食事の匂いで家族が集まり、会話をする、一日の中でみんなで一緒に食事をするのは最も楽しい一時に違いありません。一人の時は、キッチン越しにテレビを見たいという方のご意見も多くありました。

 

吊り戸棚がなくなった分の収納量については、そもそもめったに使わない物であれば、他の場所に収納するというのもあるように思います。

 

家族のコミュニケーションを優先して、キッチンを暮らしの中心においてみる。いかがでしょうか。ダイニングとの間の吊り戸棚をとるということ、みなさんのご意見をお寄せください。