#28 キッチンを家具として考える

今回はキッチンの話をしようと思います。
ものづくりプロジェクトではキッチンについてみなさんからのご意見を伺っていますが、今回のコラムは少し発想を変えて、もっと新しい形のキッチンはないかということについてみなさんのご意見を伺えればと思います。

下の絵をご覧ください。
90センチメートル角の箱に1つはガスレンジ、もう1つはシンク、もう1つは作業台です。食洗機もシンクの下に組み込んでいます。
そしてガスレンジ、シンク、作業台には2つの大きさ、幅のものを考えてみました。

 

ガスレンジ、シンク、作業台

 

 

組み合わせ例

組み合わせ例

 

またキッチンの作業台の高さは、座って作業できる高さの物もあるといいでしょう。細かい作業や料理をしながら、ちょっとつまんだり、お酒を飲んだりと座って作業ができるキッチンも魅力的です。

 

座って作業

こうして用意した箱を自分の料理のスタイルに合わせて自由に組み替えるのです。排水や給水、排気などのつなぎ込みが課題にもなりますが、現在はフレキシブルな配管を使う事も可能ですし、排気に関しては、IHであれば、匂いだけをとる循環型のものでも対応できます。

 

今まで固定でなければならないと考えてきたキッチンを、あえて自由に組み替え可能なものにしてみる。人が多く来た時は、作業台をつけ足して料理をするというのも便利です。
キッチンは大きいほうがいいと誰もが答えるでしょうが、しかし可変性のあるキッチンなら、普段は小さくてもいいという見方もあります。

 

今までマンションでは、空間を有効利用するために、収納やキッチンなど、造作工事にして建築と一体にしてきたのがこれまでの考え方です。しかしこれだけ多様な住まい方がある今、あえて建築と切り離して、あとからも変更可能なようにしておく。もっといい設備がほしくなったらそこだけ変えてみる。そうしたことができれば、将来の家族の変化や暮らし方の変化にも簡単に対応できるに違いありません。

 

そして何より、キッチンの配置を自由にする事で、もっと他の部分のスペースを考えてみるという選択肢が生まれそうです。

 

みなさんのご意見を教えてください。