#31 あなたのマンションの一階に素敵なカフェがあったら

居住人数が100人ぐらいの規模のマンションを想像してみてください。一階の広場に面してカフェや、生活に必要な日用品などが売られていたら便利に違いありません。かつては、住まいの近くには日常に必要なものが売っている店がいくつかあったものですが、大型のスーパーが優位になって小さなお店は成り立たなくなってしまいました。確かに100戸ぐらいのマンション内に日用品のお店があってもそれほど需要はないかもしれません。

 

そこで考えてみたのが、管理人室とカフェが一緒になったようなお店があったらどうでしょうか。そして、日用品を売っているというより、必要な物の買い物代行などを依頼できるというのはどうでしょう。

 

その場所ではお茶も飲めるスペースがあると同時に、管理人室の機能を兼ね備えているのです。よくある管理人が見えるガラス越しの窓では味気ないし、かといってコンシェルジュカウンターというほどの仕事が毎日あるわけでもありません。もっと気軽に、ちょっとしたことも頼めたらどうでしょう。宅急便の受け取りや、クリーニング屋さんの取り次ぎなどもしてもらえたら便利です。

 

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さらにアイデアを発展させて、シェアオフィスのような機能も兼ねていて、仕事をすることができたり、少人数の会議などもできたり、子どもを預けるようサービスもあったり、工房を兼ねたスペースというのもあるかもしれません。他にもイベントスペースにする、音楽イベントをする。洋服の交換会をしたり、バザーをしたりといろいろなことができそうです。またカフェの運営についても、誰かが借りて運営すると言うのもありますが、住人が何人かで借りて日替わりダイニングをする。高齢になっても自分の料理の腕を振る舞えるような場所にするというのも楽しいでしょう。

 

日常必要な機能をもつことで、人が自然に集まってくるし、カフェやダイニング、オープンオフィスなどになることで、コミュニティー内での小さなビジネスにもなるというような、お互いの目的が合致するような仕組みが考えられるのではないでしょうか。店の運営者とカフェの運営者のお互いが必要とされる関係になっていくのです。そして何より、人の目があることで、暮らしの安心にも繋がっていくようにも思います。

 

人とのつながりが大事と言われるこの頃ですが、様々なイベントやサークル活動への取り組みも進んでいるなか、今のマンションの機能やしつらえのままでは、イベントのために集まるコミュニティーという感じもします。そこにあらたな管理の仕組みと合わせて、もっと人が自然に集まる仕組みと合わせて考える事で、共有部分のありかたを見直すことができそうです。

 

マンションの一階のカフェと日常集える場所について、みなさんのご意見をお寄せください。