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A009 「暮らしの色について」のアンケート報告
実施期間:2013年9月18日 ~ 2013年10月2日
回答者数 235人
2013年9月18日(水)〜10月2日(水)の期間に実施した「暮らしの色のアンケート」には235人の方から回答をいただききました。心地よい居住空間を作るために色は大切な要素です。色だけでなく素材や組み合わせの仕方、また自分で選びたいなど、いろいろなご意見をいただきました。
1 室内の色について伺います
木目のある色合いについてお聞きしたところダーク調、ライトブラウン調どちらも半数以上の方が好きだと回答しました。また、ライトブラウン調の色合いが好きだと回答したのは70.6%と多く、ダーク調よりも自然なライトブラウン調の色合いが多くの方に好まれています。年代別の回答で注目したいのは、ライトブラウンが幅広く各年代に支持されていることも分かります。
素材感のあるグレーがかった色合いは、近年トレンドとなっています。お店ややレストラン等で使われているのをよく見ます。35.7%の方が好きだと回答しています。年代別に比較すると20歳から39歳までと、トレンドに敏感な世代に支持されていることがわかります。
白についてうかがいました。白で統一された空間が好きと回答したのは31.9%です。白は面白みがないと思うと回答されたのは27.2%。白で統一された空間は全てを削ぎ落とした空間です。31.9%の方が白に統一された空間に好感を持っているというのは興味深い所です。年代別に比較すると、白で統一された空間は60歳以上の方57.1%と半数以上に支持されています。また、20〜29歳の方にも36.7%と他の世代よりも多く支持されています。年齢の高い方が白を好むのは意外な結果ですが、いろいろな経験をして結果的にいきつく考え方なのかもしれません。
2 室内の床と壁の素材について伺います
床の材質についてうかがいました。全てフローリングにしたいと回答したのは46.0%、反対の回答より5%少ないものの、半数近くの方が、フローリング続きの統一された床に好感を持っていることが分かります。また、床材にタイルや石を組み合わせたいかという質問には、「はい」と回答した方は「いいえ」より6%多く48.5%でした。半数近くの方が、床材を組み合わせたいと回答しました。最後、カーペット敷についてうかがったところ、床にカーペットを組み合わせたいと回答したのは25.5%でした。カーペット敷きの空間は海外ではよくあります。高級感はありますが、手入れの問題、ペットやアレルギーの課題もあり、湿度の高い日本の環境の中では馴染みが薄いのかもしれません。
壁材についてうかがいました。壁にタイルや石を組み合わせたいと回答した方は55.7%です。タイルや石はそれ自体に素材感があり、陰影が生まれるなど魅力的な空間がつくりやすいのでしょう。どのマンションも今は同じような仕上げですがこうした個性も求められているのかも知れません。半数以上の方がタイルや石を組み合わせたいと回答している点には注目したいところです。
3 多くのマンションでは、色と素材をあらかじめ組み合わせたカラーセレクトを用意してその中から選ぶ仕組みになっています。そのカラーセレクトについて伺います
カラーセレクトについてうかがったところ、数は3〜4パターンから選びたい、また、カラーセレクトの数は少なくてもカスタマイズできる範囲を増やしてほしいという意見が約7割を占めました。マンションのカラーセレクトに関してはたくさんの選択肢の中からというより、ある程度絞り込まれた提案の中から選んだ方が悩まなくて良いのでしょう。ただし、全て決められているのではなく、部分的には、自分の自由に変更したい、自分も積極的に色や素材を選びたいと考える方が多いことがわかります。
一部の場所を自分でカスタマイズできるならば、リビングの壁をカスタマイズしたいと回答した方は最も多く55.3%でした。多くの時間を過ごすリビングの壁に続き、寝室の壁34.9%、玄関の壁26.4%の順でした。カスタマイズしたい場所は特にないと回答したのは、わずか1.3%です。ほとんどの方が、自分で決めたい場所があると回答していることが分かります。
質問15.その他、自由記載
・Simple is best.インテリアは絵、カーテン、家具etcで演出。作る側は控えめに
・キッチン、洗面、トイレ等の床はフローリングに合った長尺シートやピータイル等の水に強い材料を選びたい
・バルコニー
・リビングの天井
・建具の取っ手
・畳の部屋もほしい
・天井の仕上げについて、素材を変えたり色を変えたり出来るとよい
・天井をアクセントクロスや木目などセレクト出来ると面白い
・壁の位置や収納のサイズ等を変更したい
・浴室の床壁
一部分のカスタマイズのみならず、すべての色や素材を自分で選びたいと回答したのは29.8%です。内装材に関しては、好みの色、素材であるということだけでなく、使用場所による防水性、耐久性を同時に考える必要があり、手間がかかる作業ではあります。そんな中、29.8%の方が、すべて自分で選びたいと回答しており、インテリアの色や素材に対するこだわりを持っている方が多い事がわかります。
4 建具の色について、床・壁・家具の扉との組み合わせについて伺います
建具についてうかがったところ、建具は家具の扉と同じ色がいいという回答は47.2%、また建具は、床・壁・家具の扉の色とは異なる色がいい39.1%。逆に建具は、床・壁・家具の扉の色全てと同じがいい10.2%という結果でした。
5 インテリア全般(家具・カーテン・雑貨・家電など)について伺います
質問23.その他、自由記載
・「機能」がデザインされた商品を選択します
・アンティーク
・イギリス風、アーリーアメリカン風
・ジャンルにこだわらずに気に入った物を選ぶ。それでも統一感がなくなるということはなかった
・シンプルなものが好みですが、デザインに特徴があるものも気に入れば使います
・建具の色は、床材との組合せで考えるべきであり、一概にどちらか合わせるとは言い難い
・布よりは皮を選ぶ
・北欧風
家具を選ぶ時の傾向についてうかがいました。家具は、木肌を生かしたナチュラルなものが最も好まれていることが分かります。住宅内では空間になじみやすく居心地の良い自然素材が多くの人に支持されています。
カーテンについてうかがいました。カーテンを部屋のアクセント色にすると回答したのは73.2%と多く、壁と同じにする9.8%とは対照的です。カーテンを壁と同系ととらえるのではなく、部屋のアクセントととらえている方が多いことが分かります。最近はカーテンではなく、ブラインドを使用する人も多くなりました。すっきりとした窓周り空間も好まれるのでしょう、31.5%の方に支持されています。一方でカーテンは52.3%と半数以上の方がカーテンを好んでいることが分かります。
雑貨や小物についてうかがいました。雑貨や小物を飾るのが好き44.3%、見えるところには置きたくない46.8 %と雑貨や小物に関しては意見が二つに割れています。
家電についてうかがいました。特にキッチンには様々な家電が並びますが、家電の大きさもまちまちで、使用頻度も高いために、煩雑な印象になりがちです。キッチン家電が組み込まれているとすっきりとしますが、家電配置の好みや収納量にも人それぞれの違いがあるでしょう。組み込まれているといいと回答した方は37.0%でした。しかし、毎年のように新しい機能が追加される家電製品、メンテナンスや買い替えの対応が、組み込まれていると難しいということもあるでしょう。家電はインテリアと切り離して考えると回答した方は59.6%、切り離さないで考える34.9%でした。すっきりとしたキッチンは憧れますが、家電を全て揃えてすっきりと統一させるのはなかなか難しそうです。
家具についてうかがいました。家具に関してはスタイルを揃えたいという方は28.9%、揃えたくないという方は64.3%。また、好きなものをばらばらに集めたいという方は50.6%、そうではないと答えた方は34.9%です。家具は全部を統一したデザインで選ぶより、好きなものを集めたいという考えの方が多いのかもしれません。
全体のまとめ
今回のアンケートでは、カラーセレクトの数は少なくてもいいので、自分でカスタマイズできる範囲を増やしてほしいという声は興味深い数字でした(74.5%)。やはり自分らしさ、自分の好みを住まいにも反映させたいのでしょう。こうしたみなさんの希望に応えるためには、カスタマイズの範囲と種類について検討し改善すべきところが多くあると感じました。 また、白で統一された空間が好きだ(31.9%)という回答にも注目したいところです。毎年、様々な色の組み合わせ(カラースキーム)を研究し提案していますが、暮らしの背景となる空間の色自体は白で統一することも選択肢の一つに考えられるのかもしれません。素材感、柄、白のグラデーションなど、「白」と言っても可能性が広がりそうです。 さらに、壁にタイルや石を組み合わせたいと回答した方は55.7%でした。色とともに素材や質感に対して、これから様々な素材を選べる事も大事なのかもしれません。