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#53 高齢化とネット時代のコンシェルジュサービス
高齢者施設では、余暇の時間に様々な事をします。歌を歌う、ゲームをする、映画を見る、体操をする、などです。でも自分がそういう状況になったら本当に楽しいのだろうかと考えてしまいます。高いお金を払って死に向かうその生き方に疑問が湧いてくるのです。できればなるべく元気で長く暮らしたい。多くの人が今住む自宅で最後の瞬間まで暮らしたいとも思うにちがいありません。
しかし一方で必ず人は老いていくもので、そのことに対する不安もあります。これからますます高齢化が進む社会です。元気でいたいと思っても、死ぬ前5年ぐらいは35%の人が病院をいったりきたりという生活になるそうです。しかも一人暮らしの場合、その時に自分一人でどれほどのことができるだろうとさらに心配は増すものです。先日おこなったアンケートではもし今のマンションに介護士などがいたらいいですかという問いに約半数の人が、「はい」と答えています。たしかに病気は不安です。そして治療より予防のほうが大切になる時代、すぐに相談できる人が近くにいるのは安心です。
さてこうしたサービスなのですが、実は医療だけのことではないようにも思います。歳をとってくると日常の暮らしには様々な不安や不便なことがおきるものです。買い物や掃除といった家事代行などに始まり、もっと暮らしを楽しむためにも必要な情報があります。友達と食事にいきたい、旅行に行く相談をしたい、切符を手配したいなど数えればきりがないでしょう。
また、お弁当をとりたい、食配サービスを受けたいなど他にも手伝ってもらいたいことはたくさんあります。もしホテルのように気の利いたコンシェルジュがいたらとも思います。もちろん各マンション毎にいればいいのですが、ネット環境が進む時代、ネット電話などでいつでも、顔が見えるサービスがあればそれでも十分だとも思うのです。さらに属人的な仕組みではなく、その人の裏側に、個人の趣向や家族の情報などもデータが整備されて、的確な情報が提供されるといいでしょう。また用がなくても寂しい時に話が出来たりするのも大切なことです。
冒頭に書いた単に施設でサービスを受けるのでなく、自分の欲しい情報を手に入れていくことが大切です。できるだけ自分の意思で、好きな人とつながる仕組みや欲しい情報を手に入れたりできるような仕組みがあればと思います。こうしたインフラがあれば介護士についてもマンション内に常駐していなくてもいいでしょう。簡単に身体情報を計測できて送れたり、すぐに病院を紹介してもらえたりすれば役割は十分に果たせます。見守りサービスの進化版とも言えそうです。
高齢化社会に向かって、もっと情報技術を駆使しながら、更には最後の住み手との接点は、気の利く人間がインターフェースをしてくれるような仕組み、そんなことがますます必要になるように思います。コミュニティーが大切とよく言われますが、これについても、近隣とのコミュニティーといっても年齢がたかくなって急に隣の人とお付き合いをするというのも億劫な物です。テクノロジーと人間の両方が機能として質の高い、そして継続的なサービスの仕組みができればと考えるのです。
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