M17 洗面室の洗濯動線を考える

先日洗面室のアンケートを行いましたが、洗濯機まわりの使い勝手に関しては特に個人差があり、求められる機能もさまざまであることに気付きました。例えば洗剤やピンチハンガーなどをどこにしまうのか、洗濯物はどうやって干すのか、洗濯カゴはどこに置くのかなど、洗濯機まわりだけでなく洗濯の動線についても考えてみながら具体的な解決策を考える必要がありそうです。そこで今回は図面を書きながらみなさんと一緒に考えてみたいと思います。

 

 

洗濯カゴをどこに置くか
洗濯カゴはどこに置くのでしょうか。洗濯カゴを使っている人は全体の53%いました。洗面室はスペースにゆとりが無いことも多いため、もしかすると多くの人は洗濯機の上においているかもしれません。ここで改めて、しっかり定位置を決められないか検討してみようと思います。カゴの置き場は可能性として3つあります。①洗濯機の上に棚を設置する。②洗面台の下に洗濯カゴ置き場を組み込む。③そしてリネン庫の下段に組み込むという方法です。①のように洗濯機の上に棚を置く場合、洗濯機の蓋をあけた時にぶつからないようにしなければならないのですが、そうすると棚の位置が高くなりすぎます。ですので、例えば可動棚や折りたたみができる棚などに形状を工夫して、洗濯機の蓋をあける時には干渉しない様にすれば、棚の高さは洗濯カゴに洗濯物を入れやすい位置に設置する事が出来るでしょう。

 

<図1>

洗濯カゴをどこに置くか<図>

 

 

 

洗濯洗剤をどこに置くか
これも3つ方法を考えました。洗濯機の上に棚を設置し洗剤置き場とする。リネン庫の一部を洗剤置き場にする。洗面台の下の引き出しを洗剤置き場にする。しかし、使いやすさからすると洗濯機の近く、取り出しやすく一目で見て分かるところがいいのではないかと思います。

  

 

洗濯機のそばで一時干しをするか
洗濯をした後、洗濯機のそばで一旦吊るして皺を伸ばして、それからバルコニーなどの干場に運ぶという人もいるでしょう。下着などの洗濯物は外干しせず、そのまま洗面室に干すか、またはお風呂場の浴室乾燥機を使うという人もいるかもしれません。洗面室に干す場合、洗濯ハンガー用のハンガーパイプをどこに設置するのか。そして使わない時のハンガーをどこにしまっておくのかという事も考える必要がありそうです。

 

<図2>

洗濯機のそばで一時干しをするか<図>

 

 

このように様々な洗濯の仕方を考えた上で、次のような間取りを考えてみました。洗濯のしやすさを考えた時、洗面室にある洗面化粧台、リネン庫、洗濯機の位置関係が重要だとわかってきたからです。
この間取りでは洗濯機と洗面化粧台の間にリネン庫がくるようにして、どちらからも使いやすい位置にしています。洗面を左に寄せて、洗濯物の部分洗いなどをするのにも便利な作業スペースを確保しました。また、洗濯カゴ置き場で書いた<図1>の③のようにリネン庫の下には洗濯カゴをおけるようにも考えています。洗濯機の上には<図2>の②の奥行きの浅い収納棚とハンガーパイプをつけ、洗剤の置き場所も確保します。3つの配置についての考え方は、洗濯の仕方や間取りによっても解決策は異なってもくるでしょう。この案も1つの提案にすぎないかもしれません。いかがでしょうか。

 

 

8月中旬に行うアンケートでも洗濯機まわりのことについてもう少し細かく聞いてみようと思っています。そちらにも回答いただけると幸いです。

 

様々な課題を含んでいる洗面室ですが、住まいのバックヤードが整うと暮らしはとても快適になると考えています。みなさんのご意見をお待ちしています。