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M20 素材の話
多くの人が、自然素材の持つ力というものを感じたことがあるでしょう。たとえば木のぬくもりです。
木は近くにあると香りが心をいやしてくれます。また、触ってみると暖かみや生命力を感じます。まるで木にも心があり、人々にその存在を語りかけているかのようです。
たとえば多くの場合、木には狂いが生じます。湿気などに弱く、膨らんだり伸びたりします。また乾燥すると割れたりもします。そのため、これまで企業は製品の均質化や基準を満たす必要性から、自然素材を敬遠し工業製品を多用することで、安定したものをつくることを目指してきました。またユーザー側も、しみや汚れのないものを好んできたといえます。しかしそうした狂いをマイナスとしてとらえるより、生きている素材のよさとしてプラスとしてとらえたほうが楽しいように思いますし、人々の心を惹きつけて満たしてくれる何かを得られるような気もします。
最近ではリノベーションという古い建物を再利用した暮らし方も増えてきました。そうした物件に暮らす人の多くが、古くて味わいのあるものや、肌触りのあるもの、工業製品ではなく、均質ではない「一点もの」で、人の手が加えられたことがわかるようなものを好む傾向も見られるようです。古いものには、そこに刻まれてきた時間や物語があるのでしょう。また人々に愛されてきたという気持ちがものに宿っているようにも思えます。
もちろん、工業製品の技術の進化は目を見張るものがあります。たとえば木肌をプリントした床材は、本物と見間違うほどです。しかしそうした技術の進化では生み出せないものを、人間は五感を通じて感じ取ることができるのです。
家の中に自然素材の木や石を取り入れる。少しメンテナンスに手間がかかるかも知れません。しかし、あえてそうすることで工業製品にはないぬくもりを感じ、それを楽しんでみてはどうでしょうか。企業側とユーザー側が一緒に素材について考えることで、もののつくり方が変わっていくように思います。
みなさんはどのように思いますか。是非ご意見をお聞かせください。