#67 テレワークという働き方について

みなさんはテレワークという言葉をご存知でしょうか。IT技術や通信技術をつかって、働く場所を選ばずにどこでも仕事をできる仕事の仕方の事を言います。どこでも仕事ができるというと会社に帰属せずに一人で仕事をしているフリーランサーのような人たちを想像しがちですが、会社に行かなくてもいいというワークスタイルの事を指すので、個人事業主であるのか、企業に所属しているのかは問いません。最近ではこのテレワークに対応した様々なアプリケーションソフトも生まれています。社内会議や勤怠管理などは、あたかも会社にいるのと同じようにバーチャルですが画面上で操作ができます。なかなかうまくできています。こうしたテクノロジーの進歩が在宅勤務をより促進させることになるでしょう。

 

いくつかのデータを見てみると。実際に在宅勤務をしている人の約8割は企業に属しています(雇用型在宅型テレワーカー)。職種については、雇用型テレワーカーは事務職・専門職・管理職が多く、自営型は専門職・販売職・営業職が多いようです。また性別で見ると、女性よりも男性が約2.4倍多いようです。

 

(データ出典:平成25年テレワーク人口実態調査(国土交通省都市局都市政策課)

 

・在宅型テレワーカー数

在宅型テレワーカー数

 

・テレワーカーの属性(職種別:雇用型)

テレワーカーの属性(職種別:雇用型)

 

・テレワーカーの属性(職種別:自営型)

テレワーカーの属性(職種別:自営型)

 

・在宅型テレワーカーの属性(性別、自営・雇用別)

在宅型テレワーカーの属性(性別、自営・雇用別)

 

先日とったアンケートでは、特に子供をもつ女性は、在宅勤務の制度の整備を強く希望している人が多くいました。本来、会社に行きたいけれども、子供の面倒をみるという時間的制約を、在宅勤務でカバーしたいというものです。
そこで今回は、在宅勤務について何人か経験者に聞いてみました。良いところと悪いところを少しメモ書きしてみます。

 

●長所
家族との一緒の時間が増える。男性も子育てに参加して、保育園・幼稚園の送り迎えなどもできるようになる。また通勤時間のロスが少なくなる。出費も減る。

 

●短所
家であると、仕事を妨害する様々な誘惑がある。自己管理に精神力が必要。仕事仲間と飲みにいったりということがなくなる。一人の時間が多くなる、寂しい。

 

さてこの長所と短所ですが、人によってはこの長所と短所もそれが逆に短所と長所に変わるという意見もあります。会社にいると飲みに行ったり、コミュニケーションをとったりと仕事以外の時間にさかれる時間が多く、仕事に集中する時間がないというのです。
また、次のような短所を指摘する人たちもいます。ホワイトボードなどをつかったアナログのコミュニケーションなどができにくいとか、多くの人が一緒に進めるチームワークでの仕事には向いていないとか。一見ITプログラマーなど在宅勤務が適しているようにも思うのですが、新しい物を作り出す時に他の人たちと共同作業をするには一緒にいたほうが効率はいいというのです。

 

いかがでしょうか、テレワークのスタイルでの仕事の仕方についてですが、「在宅でもよくこなせる仕事」と「会社に行ってした方がいい仕事」の両方がありそうです。また、中には、集中する時間とコミュニケーションをとる時間をバランスよく保つために、在宅勤務と会社に行く時間を自由に選択できる方がいいという意見もあります。マネージメントは複雑になるのかもしれませんが、そうした様々な意見に企業はどう対応していくのかは今後の課題です。最近では実際に在宅勤務を積極的に行ってきたものの、やはり効率が悪く会社勤務に戻したという企業もあります。ともあれ、考えるだけでなく、実際にやってみる事で具体的な課題がより浮き彫りになるでしょう。

 

みなさんはどのように思うでしょうか。すでに在宅勤務、テレワークを経験されている方、是非ご意見お寄せください。