M22 水まわりとハイテクノロジー

今回は水まわりと最新のテクノロジーとの接点について考えてみたいと思います。
最近ではインターネット技術の進化によって、様々な日々の行動が自動的に記録されています。SNSなどの情報によりどこにいるのか、カード決済と連動して何を買ったかなどによりライフログを自動で取得する事が可能になりつつあります。こうした技術の発達は私たちの日常の暮らしを大きく変えそうです。さらに音声認識や画像認識の技術も発達しています。機械が音声や表情、習慣や趣味趣向を判断しながら人々の感情と行動との関係を分析し関連づけることで新しいサービスが生まれることでしょう。

 

さてこのような技術ですが、トイレや洗面脱衣室といった水まわり空間との接点が多く生まれそうな気がします。トイレであれば、身体情報とは密接に結びつくでしょうし、朝起きた時に誰もが一定時間向き合う洗面室の鏡は、格好の情報を可視化するためのインターフェースになるでしょう。夜の睡眠状態や寝ている時に測定した血圧や尿検査などの情報を分析したり、顔色などから、病気への予測をしたりすることもできそうです。そうして分析した情報をわかりやすく鏡に映し出すのです。日ごとや月ごとの比較なども一目瞭然です。ダイエットなどにも効果を発するでしょう。さらに、これらの身体情報に加えて、日々の行動記録と掛け合わせ、バランスのいい食事や、冷蔵庫の中の食材の賞味期限なども考慮して、最適なレシピが表示されても便利かもしれません。
「身だしなみを整える場所」から身体情報を整理して、「次の行動を整えるための空間」と変わっていく可能性をもっています。このような変化はきっと鏡だけではないでしょう。最新のテクノロジーを備えたお風呂やキッチンもあらわれるかもしれません。みなさんはこうした技術の進化と住宅設備の融合をどのように感じますか。

 

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