#77 定年を迎えてからのキッチン ~作りながら食べる~

定年を迎えると暮らし方に大きな変化が訪れます。それは家族と一緒にいる時間が多くなることです。
以前に、自分と向き合う時間が多くなったら、まずは家を自分の暮らしに合うように手を入れてみるという提案をしました。

 

今回は、その中でもキッチンやダイニングを直してみてはどうかという話をします。60歳を超えると、仕事を持っていても現役時代のような働き方とは違い、時間のゆとりもうまれることでしょう。家で過ごす時間はパートナーと一緒にいる時間が自然と多くなります。二人で何か共通の趣味を持つのも良いですが、まずは毎日の食事を一緒に楽しんでみるのはいかがでしょうか。おいしいものを食べる、おいしいものを作る。そんな時間を共有するのは良さそうです。作る人、食べる人というそれまでの食事のスタイルを変えて、パートナーと一緒に料理を作りながら食べたり飲んだりするのです。そうなるとキッチンとダイニングの形も変わりそうです。例えば下の絵のように、ダイニングテーブルにレンジが組み込まれていて料理をしながら食べます。大きなテーブルがあれば、話しながら一緒に下ごしらえをするのもいいでしょう。

 

図面 1

 

 

次の絵は、家の真ん中に大きなキッチンとダイニングカウンターが一直線につながっています。キッチンの高さとダイニングを同じ高さにするためにキッチン側の床を15センチほど低くしています。

図面 2

 

さらに次の絵は、壁側に寄せたキッチンですが、リビング側との境の調理台を広くとり、その間を少し広めにすることで、家族でそろって作業したり座ったりできるようになります。

図面 3

 

 

前回に続き、人生の後半を楽しんでみるために、まずはキッチンから手を入れてみることでパートナーとの時間を楽しむ良い機会になるかもしれません。みなさんのご意見お寄せください。