A025 「暮らしとリフォームについて」のアンケート報告

実施期間:2015年8月28日〜2015年9月14日
回答者数 622人

 

今回、2015年8月28日から2015年9月14日に実施した「暮らしとリフォームについて」に622件の回答が寄せられました。

 

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家をリフォームしたいというニーズはますます増えています。
前回の「間取りの自由度について」のアンケート(アンケート報告)でもたくさんのかたからご意見を伺いました。
今回は改めて、どんな時にどのようなリフォームをされているのか、またしたいのかなどについてや間取りについて、特にキッチンとダイニングの配置についてみなさんのご意見をうかがいたいと思います。

 

1-1.今の家(お住まい)に満足していますか

1-1.今の家(お住まい)に満足していますか(築年数別)

1-1.今の家(お住まい)に満足していますか(年代別)

今のお住まいについての満足度は全体で70%近くの方が「満足している」と回答しており、全体的に満足度は高いようです。 お住まいの築年数別に見ると、築年数が短いほど満足度が高くなっています。新しい住まいの方が気持ち良く暮らせるということなのかもしれません。

 

1-2 今の家(お住まい)で困っていることはありますか(複数回答可)

 

1-3 「その他」と答えた方にお伺いします。今の家(お住まい)で困っていることは何ですか
・アフターサービス
・エレベーターが無い
・お手洗いの位置
・お風呂がせまい
・ドアを引き戸になってなく広く使えない
・バリアフリー,老人小児にやさしいとかいう使いづらい設計
・プロパンガスでコストが高い
・ベランダにシンクがない
・メンテナンスしにくい
・リビングをもっと広くしたい
・一階の為、湿気でウォークインクローゼットがカビたこと
・雨漏りと、不用品が多く捨てる物がわかりにくく困っている
・押し入れが嫌
・外壁等の汚れ
・幹線道路の騒音と粉塵
・換気、日当たり
・環境
・管理組合
・居室が狭い
・採光
・使いにくい間取り
・床板の材質が弱い
・眺望
・壁紙の部分剥離
・防音

 

住まいで困っている要素として最も多かったのは「収納量」で、全体の43.1%の方が回答しています。その他自由回答で上がった回答もあわせると、住宅設備の古さや老朽化、間取り(部屋数、使いにくい)、採光や通風等にも困っていう方がいるようです。

 

2-1 これまでリフォームをされたことがありますか

2-1 これまでリフォームをされたことがありますか(築年数別)

リフォームしたことがあると回答した方は32.5%で、全体の約3分の1という結果になっています。築年数別に見ると、築年数が経っているほどリフォーム経験がある方が増えています。

 

2-2 リフォームするならばどういったことをしたいですか(複数回答可)

 

2-3 「その他」と答えた方にお伺いします。リフォームするならばどういったことをしたいですか(30字程度)
・(全館配線の)電気給湯器
・エアコン(天井埋め込み式)交換
・キッチン内の設備を充実させる
・リビング入口扉の二つ折り
・外壁と屋根の修理
・空調システムの変更
・室内、玄関ドアを交換する
・書斎の冷房(窓が共用廊下側にあり、室外機が置けない)
・床・天井の防音工事
・照明の位置・ビルトインエアコンへ変更
・窓枠の交換
・太陽光
・壁紙張替え
・防音工事

 

「素材の変更」「間取りの変更」「収納を増やす」「キッチン交換」「トイレ交換」といった項目がそれぞれ約3割の方がリフォームしたいと回答しています。

 

2-4 どのような時にリフォームをしたいと思いますか(複数回答可)

 

2-5 「その他」と答えた方にお伺いします。どのような時にリフォームをしたいと思いますか(30字程度)
・家族構成が変わったとき
・経済的な余裕がある
・現在の機器が気に入らないので
・古くなった家にかかる重みや雨漏りが心配になったとき
・考えていない
・使い勝手を向上させたい時
・状況を見て
・中古マンションを買ったら
・定年を迎えた。家族構成の変化
・費用が溜まったら
・表層が古いと感じた時

 

住宅設備が古くなったときにリフォームを考えると回答した方は51.1%と約半数に及びました。その他、家族構成が変わったとき、子どもが巣立ったとき、介護の必要が出て来たとき等、家族のライフスタイルが変化したときにリフォームを考える方が多いことがわかります。

 

2-6 予算はどのくらいですか

2-6 予算はどのくらいですか(年代別)

リフォームの予算については、100〜500万円の間で予算の幅が平均的であることが特徴的です。リフォームしたい箇所、規模によって予算は様々のようです。

 

2-7 リフォームするならばどういったところに頼みたいと思いますか(3つまで選択可)

2-7 リフォームするならばどういったところに頼みたいと思いますか(3つまで選択可)(年代別)

 

2-8 「その他」と答えた方にお伺いします。リフォームするならばどういったところに頼みたいと思いますか(30字程度)
・アフター体制がしっかりしていること
・きちんとした職人さんがいるところ
・こちらの意見を最大限取り入れてくれる
・センスがいい
・リクエストにあった的確なアドヴァイスを下さるところ
・価格に満足出来て信頼できそうなところ
・楽しくかつスピーディーにできるところ
・購入した会社又はその紹介
・住まい方含めた提案を無駄に予算をかけず行ってくれるところ
・出入りの大工さん
・上質な物を提案してくださるところ
・信頼を置ける地元の工務店
・新築施工した会社

 

リフォームの依頼先を決める根拠としては、「実績のあるところ」が最も多く、全体の64.1%に及びました。また、価格の安いところやデザイン力のあるところ、あるいは知り合いの紹介というポイントも重視していることが分かります。

 

2-9 リフォームをご自身でやってみたいと思いますか

2-9 リフォームをご自身でやってみたいと思いますか(年代別)

リフォームはサポートがあればやりたいと回答した方が17.5%、やってみたいができなさそうと回答した方が全体の30.2%にも及びました。リフォームに興味はあるものの、知識やサポートの仕組みがないためどこから手をつけたらよいかわからないということなのかもしれません。

 

2-10 リフォームをご自身でやってみたいとお考えの方に伺います。どこまでやってみたいですか(複数選択可)

 

2-11 「その他」と答えた方にお伺いします。リフォームをご自身でどこまでやってみたいですか(30字程度)
・ウッドデッキの補修、塗装
・ちょっとした家具等の部品交換
・バリアフリー
・屋上コンクリの塗装補強。防水シート剥離は業者に依頼する
・間取設計やデザイン
・小屋収納を作りたい。計画は出来ている
・水回りの防水テープの張替
・洗面化粧台
・断熱材設備

 

リフォームをご自身でやってみる場合、室内のクロス張り替えが23.2%、その他室内の塗装、収納棚の製作、家具の製作等、大掛かりなリフォームではなく身近にできそうなことからやってみたいという方が多いようです。

 

2-12 1)キッチンとダイニングの関係について共感度をおしえて下さい。 キッチン・ダイニング・リビングの間仕切りなく一体の空間。ダイニングが家の中心、みんなで一緒に料理や食事を楽しみます。仕事、子供も勉強などいろいろな使い方ができます。

この間取りはもっとも多くの人が共感する(77.8%)と答えています。 広い空間というだけでなく、家族の視線がいつもあり、それぞれの場所をもちながらも気配を感じられるというのは居心地がいいかもしれません。いつも綺麗に使えるように収納場所などの工夫をしていくのがいいでしょう。

 

2-12 1)キッチンとダイニングの関係について共感度をおしえて下さい。 キッチン・ダイニング・リビングの間仕切りなく一体の空間。ダイニングが家の中心、みんなで一緒に料理や食事を楽しみます。仕事、子供も勉強などいろいろな使い方ができます。(年代別)

40代、50代のかたに人気があるようです。

 

2)キッチンとダイニングの関係について共感度をおしえて下さい。 独立したキッチンと独立したダイニング空間。ダイニングを独立させて、家族一緒に食事の時間を楽しみます。部屋を仕切ることで落ち着いた時間を過ごすことができるでしょう。

これはあまり共感度は高くありませんでした。(43.4%)リビング側も開いて必要であれば解放できるようにしたほうがいいかもしれません。

 

2)キッチンとダイニングの関係について共感度をおしえて下さい。 独立したキッチンと独立したダイニング空間。ダイニングを独立させて、家族一緒に食事の時間を楽しみます。部屋を仕切ることで落ち着いた時間を過ごすことができるでしょう。(年代別)

年齢がたかくなるにつれて共感度が高くなります。落ち着いてゆっくり食事をしたいというのも、希望としてはありそうです。夫婦2人の時間や友達を招いて食事をするなどの機会がふえるのかもしれません。

 

3)キッチンとダイニングの関係について共感度をおしえて下さい。 キッチンと一体のダイニングと独立したダイニング。朝や一人の時はカウンターで食事、家族がそろって食事をする時は、ゆっくりと大きなダイニングテーブルで食事を楽しみます。

これは2番目に共感度が高かった間取りです。(70.5%)忙しい日常を過ごす現代人、急いでいる時などはカウンターで食事をするのは便利なのでしょう。

 

3)キッチンとダイニングの関係について共感度をおしえて下さい。 キッチンと一体のダイニングと独立したダイニング。朝や一人の時はカウンターで食事、家族がそろって食事をする時は、ゆっくりと大きなダイニングテーブルで食事を楽しみます。(年代別)

この間取りは比較的若い人が好まれるようです。

 

4)キッチンとダイニングの関係について共感度をおしえて下さい。 コンパクトなキッチンとそれに続くダイニング。ダイニングテーブルをキッチンにつなげることで、作業台になったり、移動させたりすることができます。キッチンは小さくても機能的です。

この間取りは共感度3位(62.2%)でした。コンパクトでありながら様々な使い方ができるような拡張性は好まれるのかもしれません。

 

4)キッチンとダイニングの関係について共感度をおしえて下さい。 コンパクトなキッチンとそれに続くダイニング。ダイニングテーブルをキッチンにつなげることで、作業台になったり、移動させたりすることができます。キッチンは小さくても機能的です。(年代別)

この間取りも若い方の方が好まれるようです。

 

5)キッチンとダイニングの関係について共感度をおしえて下さい。 玄関から続く土間にキッチンとダイニング。家に入ったらすぐにダイニングがあります。食事だけでなく近所の人や子ども達も訪れやすいプランです。

これはあまり人気がありませんでした。(共感度39.7%)こうした今まで見慣れない間取りは、想像しにくいというのもあるかもしれません。

 

5)キッチンとダイニングの関係について共感度をおしえて下さい。 玄関から続く土間にキッチンとダイニング。家に入ったらすぐにダイニングがあります。食事だけでなく近所の人や子ども達も訪れやすいプランです。(年代別)

若い方の方がにんきがあるようです。働き方や、働く時間などとも関係がありそうです。

 

2-13 リフォームについてのご意見をお書きください
・キッチンとダイニングは独立にすることで、水回りや油のダイニング、リビングへの持ち込みを最小限に留める。ダイニングとリビングは連続性を持たせることで将来的な家族構成の変更にも対応し、食事、寛ぎを共有する。キッチンは独立しつつも間仕切りは設けず、ダイニングへの導線は短く直線とし作業効率重視、またダイニングに配膳する際、家族が協力できる空間を提供しうると思います。
・もう少し安ければいいと思います。元の設計段階でリフォームするときのことを考えて設計がされているといいですね。我が家の場合、間取り変更したくても取れない壁がありそうです。
・リビング・寝室・キッチン・その他 各部屋の機能に合った収納が欲しい各部屋の中に雑多で余計な物が目に付かないようような収納庫 デットスペースなど上手く使うキッチン パウダールーム バスルームなど水周りの動線がスムーズで有ること。
・リフォームしたいという気持ちがあっても、正確にイメージを伝えるのが難しく感じます。キッチンの吊り戸、収納の幅など、業者の方の方が知識も豊富で、より使いやすいサイズをご存じのはずなので、アドバイスをもらい理想型に近づけると良いですが、予算との乖離やアドバイス料金も気になるところです。
・リフォームに掛かる費用を考えた時、それよりも優先する事項が多いため、問題が切実にならない限り、なかなかリフォームを実施しようという気になりにくい。
・夏が中心と考えるか、冬の生活を中心に考えるかでどのリフォームを第一に実行するか決めて行きたい。夏も冬も両方快適にしようと思うと、リフォームの優先順位が決まらないと思っています。
・家族構成(年齢、人数の変化、老年期の機能性)の変化によって、リフォームの間取りなども変わってくると思います。以前のマンションでは、独立キッチン、現在はキッチンとダイニングとリビング一体化で広く感じるが、水や調理の音がTVを観てる家族には耳障り、間取りの工夫が必要と感じている。
・金銭的な余裕があればやりたいが、生活上支障がでてこないとなかなか実行できない。
・見た目だけでなく、安全性や環境、家族の健康に配慮したリフォームを考えたいですね。
・個人住宅と共同マンションで施工の条件や環境は違うと思う。コンクリートの壁は施工の限界があり、その中でのプランニングだし、センスが問われる。戸建ては敷地の広さにもよるが増築とか改築の自由度があり、満足度も大きいのでは?
・個人的にはキッチンまわりは導線良くクローズできて(半独立)、ダイニングとリビングは一体で広く使いたいです。キッチンまわりはどうしても生活感丸出しになるうえ、メカも多くて乱雑になるので。
・子供の独立とともに部屋数よりも部屋の広さが欲しくなる一方で、夫婦がそれぞれ独りになりたいときもあります。マンションだとある程度、部屋のレイアウトが決まってしまうので、部屋の広さをもとめながら部屋数を確保する難しさを感じます。
・上記のダイニングはコンパクトすぎて人を招けない印象。人を招く時に家で調理をする場合キッチンは見えない方がいいですし。リフォームについては先日板張りの天井のビルトイン空調を取り替えたが、希望の空調が入らない、また使わなくなった吹き出し口を塞ぐには天井全面張り替えになってしまうなどエアコンを取り替えるだけで数百万とかになってしまう。古くなる時期は1度にこないので、スケルトンで行うリフォームばかりではない、設備の取り替えを意識した作り方をしてほしい。
・水回りのリフォームはとても重要で、設備の進化も著しいため、リフォームし易い構造にしておく必要があると思います。
・定期的に設備関係は最新のものに変えていきたい。インテリアも含めて設備も間取りも年にあわせたスタイルに進化させていきたい。
・塗装を自分でするのは面倒な気がする。コンクリートはすぐ硬くなって数日に分割した作業ができなさそう。十何年も前に屋上に防水シートをはってリフォームしたが、どこかが剥がれて雨漏りをしている。屋上のすみの排水口が詰まりやすくて困っている。砂や飛来物が詰まっているようだがフェンスを越えて取るのが面倒。詰まりを発見したらかき出す程度。
・部分的に順々にやるほうがいいのか、大掛りに一度にやるほうがいいのか、とても迷う。
・風呂桶やトイレを変える程度のリフォームが中心です。
・壁紙や水周りの床材が古く汚れが目立つので新しくしたいと思っている。
・有料でよいので、専門のリフォームデザイナーがいたらよい。

 

まとめ
多くの人が現在の住まいに満足(72%)していると答えています。そして今までリフォームをしたという人が32%、さらには、リフォームを今後する場合の予算は100万円27%、200万円23%、300万円25%、500万円19%と大がかりなリフォームというより部分的に直して自分の暮らしに合わせ住みやすい環境を手にしていこうと考えていることが読み取れます。特に設備機器が古くなった時にリフォームを考えるという方が51%と最も高く、最新の設備に入れ替えたいという希望があるようです。
また間取りについての質問ではキッチン、ダイニング、リビングを一体にするという考え方の最も共感度が高く、広く開放的な空間を希望していることがわかります。現在困っていることでは、「収納量が足りない」との意見が一番多く(43%)、広い空間を確保しながらも収納量をどう確保するかが課題のようです。

 

間取りの共感度の高い順は、
1位:一体の空間(間取1)77.8%
2位:カウンター付きキッチンと独立したダイニング(間取3)70.5%
3位:コンパクトなキッチンとそれに続くダイニング(間取4)62.2%
4位:独立したキッチンとダイニング(間取2)43.4%
5位:玄関土間にキッチンダイニング(間取5)39.7%
という回答になっています。
全体としては仕切らずに一体の空間を望んでいることがわかりますが、リフォームの場合、それぞれの人のニーズは違うもので、共感度が多いものだけでなく幅広く、様々な間取りを考えていくべきだとも考え、今後も多くの個別のニーズを発見していこうと考えています。