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#114 地球環境に対して、マンションができること
止まらない地球温暖化と、深刻な被害
地球は現在、過去1400年で最も気温が上がっています。地球規模で温暖化が進み、これまで人類が経験したことのない気候変動が起こりつつあります。日本でも、ここ数年で大型台風やゲリラ豪雨が多発するようになり、夏の猛暑による熱中症も増加しています。温暖化がもたらす異常気象の被害は年々大きくなり、みなさんの危機意識も高まっているのではないでしょうか。
なぜ、地球温暖化が起きているのでしょうか? その原因は「温室効果ガス」にあります。大気中に二酸化炭素(CO2)、メタン、フロンなどが増えると、熱が地表にたまり気温が上昇します。人類は18世紀の産業革命以来、多くの燃料を燃やしてエネルギーを生み出し、快適に暮らしてきました。ですが、その結果として大気中の二酸化炭素濃度が高まり、地球上の気温が上がり続けているのです。1997年の京都議定書、2015年のパリ協定では、世界各国の温室効果ガス排出量に関して一定の削減目標を定めました。
「ZEH(ゼッチ)マンション」を知っていますか?
そんな時代に生きる私たちにとって「地球環境に負荷をかけないマンション」とは、どんなものだと思いますか? 木や土など天然素材だけで建てる? 古い物件を再生する? または、高断熱・高気密で省エネに? あるいは、太陽光発電で自家発電?
昔ながらの生活に戻るような住まい方は、不便を強いられる部分が多く、健康面を含めて万人向けとはいえなさそうです。現代では、暮らしの快適さと健康を大切にしながら、二酸化炭素の排出を抑える住まいが求められているのかも知れません。
日本政府は2012 年から「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)マンション」支援事業をスタートしました。これは、エネルギー消費を限りなくゼロにする集合住宅の建設に補助金を出す制度です。建物全体の断熱性能を高めて電力消費を減らすと共に、太陽光発電を設置してエネルギーを作り出す戸建て住宅を「ZEH(ゼッチ)」と呼びますが、マンションにも基準が設けられました。三菱地所グループでも、省エネ性能向上と太陽光発電の導入によりエネルギー消費量を50%に抑えることのできるマンションの研究を進めています。
集合住宅に太陽光発電を設置する場合、戸建て住宅に比べて世帯あたりの導入コストを下げられます。入居後は月々の光熱費を下げることもできるそうです。複層ガラスや壁面・天井の断熱を取り入れた断熱性能が高いマンションは、夏は涼しく冬は暖かいもの。エネルギー消費を減らしながら、快適に暮らせるでしょう。
環境にも、人にもやさしい未来の住まい
「ZEHマンション」の総数はまだ少なく、始まったばかりのプロジェクト。ですが、地球環境にも人にもやさしい、先進的なマンションといえそうです。ともすれば、多少の不便や暑さ寒さは我慢することを想像しがちな「省エネ」や「エコロジー」。でも、住むマンションそのものが省エネ住宅で、太陽光発電で創エネをしていたならばどうでしょうか。快適な暮らしをおくりながら、地球環境に貢献し続けられるかも知れません。自宅で電気やガスを使いながら、地球の温暖化や私たちにできることを家族で話し合う機会も生まれそうです。エネルギー消費を抑え、エネルギーを創り出すマンションは未来のスタンダードとなるのでしょうか。ぜひ、皆さんのご意見をお聞かせください。